デジタル技術に潜むオカルト

ネットワーク上のデータを扱う際に ストリーミングという技術が進んだことが現在のインターネットコンテンツをリッチにしたわけですが
じゃあ、ストリーミングってなんでしょう?
 
例えば、DVDに記録された動画を見るとしましょう。
この場合、DVDのデータ量という意味では 一枚丸ごと入っているとすると4.7Gというサイズのデータとなります。
じゃあ4Gのデータというとどれぐらいかというと SDカードでリーダーと性能にもよりますが 数十分程度のサイズとなります。
じゃあ、ネットワーク上にデータがあるとして 見ようと思った時に
自分のHDDにデータをコピーしてきて、それを再生するとなると 最初に画面が出てくるのは数十分後となる訳です。
実際にはDVDをみる時でもそんなことはしてなくて ファイルをマウントして ブロック単位で読み取って表示してゆけば良いわけです。
ただ、ネットワークとなるとそのあたりに少し問題が出ます。
DVDからデータを読むほどネットワークは多くの場合速くは無い訳です。
たとえ同じ速度だったと仮定しても 1単位のデータブロックにはヘッダー情報として相手先のアドレスなどの情報も含まれており何割かはデータがネットワークでは増えて遅くなります。
その辺りも含めて 通常のデータ転送では無く 出来るだけ効率よくデータを送受信できるように 専用のポートを設けてそこを利用して 他の通信に邪魔されにくいようにデータを送る方法なのです。
最近では、ネットワークの速度に合わせて 可変するビットレートでデータを送りだす仕組みが有ったりとその世界もかなり進歩しているわけです。
モバイルからみる時は ネットワークの速度を考慮して 音質は悪くとも画像は汚くても途切れない再生、ネットワークの品質の良い所では出来るだけ高音質できれいな画質での閲覧を出来るようにしたりするわけです。
 
もう一つ、動画を記録する方式もH264 MP4とかいう圧縮方式やコーデックの種類で 出来るだけ画像の質や音質を落とさずに データ量を減らす方式も大きく進歩しています。
この辺りは単に記録メディアの負担を減らすという目的の為だけでは無く、ネットワーク経由の再生などの時にネットワークの品質が高くない際にも音質や画質の高い映像を送るためにも有効な手段なわけです。
ただ、あまりにも難しい圧縮を行うと 再生するときに圧縮されたファイルを解凍するための能力を再生する側の危機に要求するために機器によっては再生できなくなったりするわけです。
この辺りは非常に重い処理が含まれることもあり、コンピューターとはいえ専用の再生解凍チップをビデオカード内に併設し処理したりするわけです。
これがあるだけで非力なPCでも快適に動画を見ることが出来るようになる訳です。
 
映像と音楽どっちの方がデータは大きいのでしょう?
わかります?
実はどちらが大きいという事は無いのです。そんなことは無い音楽に比べて映像はデータ量が大きいからその上音声も含んでいるので大きいと言われるかもしれませんが そのあたりは音の捉え方の問題で 汚い画質の動画に比べれば 高品質の音源からの音がデータ量が同じだとしても大きい場合があるわけです。
圧縮にも可逆圧縮非可逆圧縮があって、前者は圧縮後のデータから元のデータが作り出せるつまり情報量の変わらない圧縮で、後者は情報の中から耳の聞こえないとされる範囲の音などを取り除いて圧縮したもので 圧縮後のデータから元のデータを作り出す事は出来ないわけです。
ただ、元のデータにしても 必ずしも音を全部捉えきっているかどうかわからないわけです。
音を拾ったマイクにも得意不得意があり 例えばレンズなら収束率などのデータはあり 真ん中だけは使えるとかあるのですがマイクの場合同じ音に対して どのあたりの音が得意で どのあたりの音は不得意で拾いにくいなどのデータはなく、プロの方がマイクの特性に合わせてゲイン調整をして録音されたものです。
これが正しいとするならなのですが 今度は再生機器側。
こちらも周波数に合わせて全域を出来るだけ平均的に出力できるように考えて作られるのですが 必ずしもそうでは無く やはり特性が出るので 再生機器に合わせた調整が厳密には必要で イコライザーとかはそういった事を調整できるようになっているわけです。
この辺りは 圧縮の話でいう所の実は非可逆性で 元のデータを知っていてそれと再生機器とを比べて調整している訳ではないので 実は元のデータ通りの音楽の再生は成されないわけです。それでも、出来るだけそれに近い物という形での再生を望むわけです。
 
じゃあ、再生条件が整っているとしましょう。
これは部屋だったり、電源だったりとか全部が良い状態だったとした場合なわけですが 
ネットワークHDDに記録されたデータをPCで再生する状況で考えてみてください。
若しくはPCからネットワーク上に置かれた音源にデータを送った場合を想像してみてください。
この辺りの機器は大体100Baseというネットワークで接続されているものが多いわけなのですが・・・・
100Baseですと100Mのデータを送受信できるわけです。
これは理論値なので 40Mぐらいが実効値の最高ぐらいになる訳です。
殆どの音声及び映像フォーマットはなんとかこの範囲で十分転送できる形となります。
 
もし、データ送信中にケーブルの品質によりデータが欠損して届いた場合を考えてみましょう。
実はデータ送信中にデータが無くなることは よく と言ってしまうとダメなのですがある事なのです。
故にネットワークには パリティビットという物があって データのビットの和等を求め それも伝送して双方が一致しなければ正しいデータとしてみなさず破棄されます。破棄されたのち再伝送がされるのを待ってそれをデータとして利用します。
三度再伝送を行って それでもダメであればエラーを出して止まってしまいます。
これはネットワークの仕様で ストリーミング等となるとそちらでもデータの検証を行っているので二重以上のエラーの除去処理が行われています。
つまりデジタルなので送られたデータの正しさを検証しているわけです。
勘違いがあると思うのですが これが3G等とか Youtube等の場合ですがこちらの場合はネットワークの品質が中間にインターネットというどういった機器がどういう接続でつながっているか 解らないネットワークの場合速度も変化しますので それだけでは無くもし途中でエラーが出ても再生を止めるよりは良い場合は品質を落としてでも表示する機能が付いているわけですが 一般的な家庭内のネットワークでは品質はかなり良いのでそういった機能の付いた配信の仕組みを使う必然性が無い訳です。
故にこういった仕組みは使われず データは正しいという前提でのやり取りとなる訳です。
 
もし、この品質を上げようと思うとどうすればよいのでしょう。
もっとも簡単なのはネットワークの速度を上げる事です。
速度低下で データの品質が下がって遅延や断絶が出るならベースの速度を上げてやればエラーが出ても再送信でデータが来るのが速ければそれでなんとかなるので 100を1000に上げることで効果が現れます。
規格上Cat5eのケーブルでは100MHzまでの周波数帯域に対しての品質保証があるわけですが Cat6では250Mhzまでの帯域の品質保証が仕組みとして出来ているので(これは撚り対のピッチや ケーブルの素材、製法等)こちらを使う方が安定するわけです。
同じCat5eのケーブルの品質をどこまで上げてもCat5eの規格の中で良いだけで、その上位規格であるCat6に対して適合するほどの物でないことは Cat5eを名乗っている時点で証明しているわけです。
 
オーディオのケーブルではシールド性能の良しあしは音の品質を大きく左右するものとなります。
これは実は非常に重要なもので、例えば100Vの家庭用電源は アース側が0Vだという前提で100Vなわけです。
これが +1Vだったら99Vにしかならないわけです。
発信側と受信側が静電気であれ 漏電であり何らかの要素でどちらかだけがその高さを変えていると間違って電気が伝わる可能性があるわけです。
そして、シールド本来の機能として外から入ったノイズがなかの電気に影響を与える可能性が少ないわけです。
所がLANケーブルの場合は 外からのノイズが入ってデータが壊れたらそれを 再送信する仕組みが備わっています。
送る側と受ける側のデータは常に同じであるという確認が成されたデータしかやり取りしないわけです。
じゃあ、何故にシールド線があるかというと あまりにもノイズの多い所に来ると、ネットワークそのものが成り立たない程データにノイズが乗るときの為の対策で データの品質を上げるための物では無い訳です。
つまりシールド線を入れてもほとんど効果は無い訳です。
ご存じのとおりシールド線は漏れだした電気を吸収する性質もあるので 必要のないところで使うと減衰の可能性もあるものです。
 
LANケーブルの品質は大事なのですが 品質を大事にするなら上位の規格の物を使うべきなのです。
ぞの上で その中で例えばコネクターの勘合が良いとか悪いとか(これは 入れる場所によって ケーブルを曲げないと入らないとかの条件があるからなのですが)、それこそケーブルそのものを抜き差ししないんだというならばより線のパッチコードでは無く 単線のLANケーブルを使うべきなのです。
この辺りデジタルでありながら 未だにアナログから抜け出せない方もいらっしゃるので オカルトチューンが話題になる訳です。
勿論、ここまで言っておいてなんですが 過ぎてもなにも良いことは有りません。
LANケーブルは0.5mmほどの銅銭です。残念ながらケーブルそのものは金メッキされているわけでも無いですし されていたとしてもビニールのシースに入っていて尚ある程度の時間的劣化は錆びの振興という意味で避けられないわけです。
ネクターもオープン型なので接点そのものもほこりなどによって劣化を起こします。
速ければ5年ぐらいで計測機に現れるレベルでの劣化を起こすわけです。
大切なのはメンテナンスで 正しい機器を正しく使うことが重要なわけです。
デジタルの世界ではある一定を超えるといきなり全くダメになります。その前に極端に遅くなるとかの兆候が表れます。
まあ、それで自分が気分良くなって良いというのであればそれはそれでよいのですが そんなに気になるならどちらかというと屋外用のコネクターカバーの付いたケーブルを使ったらどうだろうと私は思ったりするわけなのですが・・・・・






written by HatenaSync