コダックからAndroid OS搭載のレンズ交換式カメラが発表になった (17時20分追記有)

詳しくはあちこちのニュースサイトを見てもらえば解るが CESでコダックからレンズ交換式のミラーレス Androidカメラの発表が有った。
US$400ぐらいの価格で発売されるという事なのでじつはかなり興味深々という所なのだが・・・
大きなToyカメラみたいなものとして期待しているのだが どうなんだろう?
 
カメラの性能を決める部分というのは 最も大きな部品としてレンズと感光素子がある。
今回のこのカメラに関して言うなら、マイクロフォーサーズというレンズマウントを利用していると情報が流れてきている。
じゃあ、このカメラマウントはどうだという話になる訳ですが 日本では2社がこのマウントのカメラを発売している。
一つはOlympusでもう一つはPanasonicである。
Galaxy Cameraを出しているSamsungもミラーレスを持っていて こちらはNXマウントという独自なもので恐らく近々これに類する物を出してくると思えるのは
真似という言い方だと言葉が悪いのですが すべてのユーザーの要求する物をすべて出すというSamsungの経営戦略から言うと 既存の技術の組み合わせ Galaxy Camera+ミラーレス(NXシリーズ)というもので発売できるこのタイプは簡単に出せるという所でしょう。
実はSonyが今回出したNexシリーズにも アプリケーションをインストールする事の出来る仕組みが付いているので デジカメにもこういった後加工の部分のアプリケーションを入れることが出来るというのが今後のトレンドになるだろうという予測の中では この商品は出るべくして・・・なわけです。
 
デジカメにOSを搭載してアプリケーションを動かすという発想ですがじつはこの世界ではKODAKは先発の部類で
「Digita」というOSを搭載した物を過去に出していて 私は二機種ほど購入しており
DC260,DC290辺りがそれである。
何が出来たかというと、少し前のゲーム機のエミュレーターを動かしゲームを楽しむことが出来た程度でした。
でも、考えてみてください。デジカメの背面の操作パネルを使ってゲームをすることを・・・・
デジカメの設定変更のために動かす上下キーとしてすら操作性が・・・と機能をベースにあまりよくない部分でゲームをするなんて・・・とても使えたものではないのと
スクリプト言語として色々なことが出来量になっていましたが 特にそのころ画素子の拡大競争中でメガピクセルに入ったばっかりで 増大してゆくデータ量にとてもじゃないがCPUのパフォーマンスが付いてゆかず 気が付いたころには無くなっていたわけです。
FlashPoint Technologyってそういえばどうなったんでしょうね??
 
話を戻して、レンズと感光素子という事であればレンズに関しては標準のレンズはさておき 少なくともOlympusはカメラメーカーなのでレンズに関してはちゃんとした物が手に入るという事でしょう。
じゃあ、感光素子は・・・となるわけですが 実はこの部分に関しては心配があります。
私はマイクロフォーサーズのカメラは二機種ほど持っていますが レンズのマウント部分に対して感光素子はほぼ四隅一杯の面積を撮っています。
ところが KODAKからの製品発表の写真を見る限り 感光素子サイズは真ん中あたりにちょこんとあるだけです。
大よその想像なのですが 大体のサイズから推測するところ 1/2インチぐらいではないかと思います。
感光素子のサイズが小さくなるとどうなるか?
同じレンズを使えばこの違いであれば倍ほどの距離が設定されます。
例えばマイクロフォーサーズのマウントで200mmのズームレンズは35mm換算で400mmのズームレンズとなる訳ですが、これがもしこのサイズだったとすると600mmを超えるレンズとなる訳です。
その場合、Olympus等の標準レンズのスタートが そのままポートレートレンズぐらいの画角になる可能性があるのです。
まあ、感光素子のサイズとレンズの関係は その間隔を取ることで何とかごまかせますが 画素子の受光部の問題はそうはいきません。
同じレンズを使った時に 1素子あたりの受光量は面積に比例しますので、1600万画素のOlympusの画素子と比較した場合 受光部の光量は最大1/4ぐらいになる可能性があります。
勿論、新しい受光素子を用意していてもっと暗さに強くなってなんてのもありますが レンズの性能が変わらないというなら やはりダイナミックレンジも色合いも落ちる可能性が高いわけです。
KODAKがこの価格で OlympusPanasonicよりもはるかに良い受光素子を小さいとはいえ用意するという可能性は0ではないと思いますが望み薄であるとおもえるわけです。
なんせ、他の二社と違って 自分の所で設計して作らせるということが恐らくできないでしょうから ありものを買って来るしかないと思われるからです。
 
じゃあ、どうなんだ!!と言われそうですが
正直 「楽しければいいじゃないですか!!」という感じがするわけです。
何が楽しい?という話ですが 実はAndroid端末はSmartPhoneのおかげで一気に進歩して おおよそこのクラスならDual Coreの1.4Ghzぐらいのものが搭載されると思います。
GPUも4コアぐらいの物がドーンと置かれているのではないかと思うのですが これがデジタルカメラ用のCPUとしては結構すごい部類に入るのです。
Casioのデジカメで超高速と謳うものがあるわけですが これの広告にはDualCPUの高速処理となっていることから 他にもこういった物の採用例が少ないという事を意味しているのでしょう。それなりに値段の方も高くなってますので。
じゃあそんなにパワーを何に使うんだ・・・となるわけですが
例えば、CMOSの速度が速くなったので超高速で写真を複数枚撮影して それらを合成してダイナミックレンジをあげたり 同じ効果で暗い所での撮影の感度を大幅に上げるHDRという技術があるのですが これらを有効に使う為にはスループットの速いCPUと倍精度演算性能が肝となる訳です。
これらのCPUにはそれが備わっているので この機能がより強くかける事も出来るわけです。
それから 幾つかのカメラについているエフェクト機能なのですが こちらも画像処理で画面を変化させるわけですから CPUのパワーがあればあるほど豊富な機能を持たせることが出来るわけです。
実際にAndroidアプリの 撮影アプリにはそのあたりに非常に高度な機能を持ったものが存在します。画面を油絵調にしたり漫画調にしたりというものです。
そして、画像の中の人の顔を認識したり 物の形を認識したりという事も出来るわけです。
おせっかいですが、観光地にQRコードのイメージアイコンが有ったりすると それごと撮影すると 写真のフレー民具を決めてくれたり アニメのキャラクターが一緒に写ったりとかもありなわけです。
勿論、通信機能を持たせれば クラウドサーバー側に乗せる事も出来ます。
 
KODAKがそこまで考えているかどうかは解りませんが なんかそれから先が楽しみな話なのですが・・・
問題はここで 独自規格に入ったNEXがちょっとつらいのかな?なんて思ったりもするわけですが どうなんでしょうね??
尚、良い事ばかりに見えますが AndroidOS上にカメラ操作のすべてを乗せてしまうのも危険で 内部のプログラムを読みだされてしまうと その内容をコピーされて解析されてしまう可能性もあるという 漏洩の問題も。
中々悩ましい話ではあるのですが・・・・

追記:その後の発表で 受光素子サイズは1インチというのが発表されました。
   また、マイクロフォーサーズに適応というのは レンズアダプター経由となって 標準レンズなどは独自のマウントで取り付けられるようです。

注)当初 文中でOlympusPentaxと表記する間違いがございました。
  私の日記を一部だけ抜き取って掲載されるBlogがあるようなので 混乱する可能性がありますので 全面書き換え
  しております。
  お詫び申し上げます。
written by HatenaSync