効率の良さと考えると

ロボットと言えば鉄腕アトムってのは いくつなんだといわれそうですが 人型ロボットにロマンを感じてしまうわけです。
人型という事は人と同じぐらい汎用性があり、なおかつ人の使う器具がほとんど使えるという利点もあり 人のすることはすべてできるであろうという事がロマンなのである。
今時だと、かわいい女の子型ロボットが出てくるのであろうが 当時は箱型のロボットがようやく曲線を帯びた 人型になったという事に衝撃を受けたものだ。
 
最近、ロボット・・・・というのはよく聞くわけだが 殆どは上半身だけの人型アンドロイドか工業用の腕だけだったりするものが多い。
もちろん、人型で歩くというものもあるが 歩いたり走ったりするだけで褒められるという 人間にすると4〜5歳ぐらいの感覚なんだろう。
頭のほうは、オセロなど絶対に間違わないコンピューターに対して 人がどこまで粘れるかという事になっているぐらいですから 目的を絞ればかなり賢くなってきたわけです。
ここ数年のうちには 人を追い越して多くの仕事を奪われるという ことを言われている。
奪われる仕事リストが出てきて 戦々恐々な人たちがいるわけです。
 
以前にも書いたかもしれませんが、実際のところAmazonの物流などは人ではできない仕組みに作られています。
入荷した荷物を、適当な棚に順番に入れてゆくという商品の管理方法です。
当然、どの棚に入れたかさえ登録すれば 注文が来た時にどの棚からとれば最も効率的かをコンピューターが指示してくれるわけです。
同じことを人がやろうと思うと 同じ種類の商品や同じ用途の商品などをグルーピングして置き場所を纏めないと おなじ商品をあちこちに置くような置き方をするとどこにあったか覚えきれないのです。ましてや、どこからとれば効率がいいかなんて指示を出したりできるわけないのです。
コンピューターの指示に従って人が集配するという事に関して特化したわけです。
 
ロボット倉庫というのも流行したわけですが、棚の中を走り回るロボットが荷物を集めて回るわけですが これにも欠点があります。
大きさや重さが大きく異なる商品を混ぜると とたん効率が悪くなるわけです。
箱を大きめに作ると 小さな商品を置くと場所効率が悪く 小さく作ると大きな商品が入らず例外が増えるわけです。
ましてや Amazonのように紙一枚から車まで販売するような倉庫となれば同じサイズの箱を並べるような倉庫は難しいわけです。
運ぶロボットもそうですが 大きい荷物を運ぶロボットで小さいものを運ぶのは効率が悪いわけです。
それらのロボットは品物を運ぶアームはついていますが 移動はタイヤなどで動くものが殆どです。
人のようになぜ歩かないかというと そういうものはコスト高で設計が難しいからです。
最近では まるでルンバの大型版のようなロボットが倉庫を走り回るのもあります。
やはり単機能にロボットは強く、さすがに人のように気まぐれに好きなように動くものは得意ではないのです。
もちろん、コストを無視すればそれは可能なわけですが・・・
 
では、となるのですが Amazonの倉庫をまた例に出すと
荷物の出荷を決めるのは デジタルデータの扱いなのでコンピューターが得意。
実際に荷物を出したり梱包したりするのは サイズや形が大きく違うものが多いので汎用機のほうが有利となると コンピューターの得意分野ではないので扱えない。
故に、コンピューターの指示で人が動くのが効率よいとなってゆくのです。
 
テレビでも、創造的な仕事は人に残るが 単純労働はロボットにとられると何度も説明を聞くのだが、Amazonの例を見てどうだろう?
荷物の出荷を管理して、より効率の良い形に自ら学習して成長しながら指示を出す ディープラーニング機能を持ったAIが考えて、結果的には 単純作業ではないものの現場作業を人がカバーするという事になっていると思いませんか?
テレビで単純労働といっていいるのは どの労働のことをさしているのでしょうね?
 
テレビのアナウンサーなどは職を失うとか自虐的に言っていますが テレビそのものが二次元の画像を届けるデバイスなので ソースは二次元で十分となれば 当然CGでできる仕事。
三次元にしても計算で十分できる仕事です。
あとは原稿があって しゃべるだけならロボットはかなりのレベルまで来ています。
なので無くなる灯話なのですが ではその裏方はどうでしょう?
その番組を放送するかは、プロデューサーが決めていて頭脳労働の最たるもののように言われていますが ネットの世界を見てみましょう。
Amazonの販売の時に 検索をかけてもっとも販売が伸びそうな商品がどれであるかを的確に判断して提供します。
YouTubeでもよいでしょう。おすすめの動画を提供してくれていることと プロデューサーがいくつかある企画の中から選んで番組を作るのとどう違うのでしょう? 最近ではネット動画を芸能人が見ながらコメントを付ける番組をよく見るのですが あれって、結局おすすめ動画に開設がついている程度ってことではないのでしょうか?
どちらかというと、台風の時にどれぐらい風が強いかわかるように 風の強いところでわざわざ中継するアナウンサーの仕事こそがロボットに代わりにやれって言われても難しい仕事に思えます。
 
無くなる仕事と、有識者の頭の良い人が選んでいるわけですが 彼らは自分たちだけは大丈夫という観点で選んでいるだけではないのでしょうか?
物理的に腕を動かす、歩くロボットよりはるか前にコンピューターは登場しています。そして、現在も人を超える機能を持っているのはどちらかというと頭の部分をつかさどる部分です。故に、頭が良いと自称する彼らこそが、最も早くに仕事を無くす恐れのある仕事をしていると思わないのでしょうか?
汎用機器である人は、最も高い性能を発揮するのが なんにでも対応できるという点だとすると 最後までそういうのが生き残るという事にならないのでしょうかね??