ビッグデータと思い込み

思い込みというのは非常に恐ろしいもので、何が怖いかというとそこで志向が止まってしまうことだ。
先日、ZOZOTOWNというネットの衣料用品店の登録をして ZozoSuiteというのを注文したが 「スーツ」という名前だからといって ジャケットとスラックスではなくただのだらしない感じのスエットスーツのようなものだ。
当初はまるで蒸着前のスパイダーマンのような服だったのだが いつの間にか水玉スーツに変わったようだ。
当初の予定から半年近く遅れて 私のは7月の初めに到着するそうだが 何度も遅延しているのでこれも遅れるだろうという程度には見ている。
で、別に宣伝したいわけでもなくて 何が言いたいのかというと これによって人の体のサイズを測ることができるという点が画期的な機能なのだ。
既に、送られている人から取られたデータからも比較して全国平均から太っているとか痩せているとか客観的データの比較がなされるのだ。
 
全国平均に対してはいいのだが、そもそも服を選ぶときにある S、M、Lとかのサイズ。
ものによってはフリーサイズとかありますが そもそもこれって何でしょう?
日本人と外国人のアメリカ人では体の大きさは違います。
それを加味して日本サイズとかアメリカサイズとかで Tシャツはひとサイズ小さいのとか言いますがこの基準はどこでしょう?
恐らく衣料メーカーが 多くのサンプルの中から策定した平均的サイズということになっているのでしょうが本当でしょうか?
一つの物差しとして 学生であれば健康診断のデータがとられているのでそこから測定することはできるのでしょうが これも基準が結構あいまいですし 毎年しばらくの間は大きくなり続けていたのでMサイズとした場合だとしても 何年基準のなんてところに至るわけです。
もちろん、首回りや腕回りや腕の長さなどはそもそもデータがないので 衣料品メーカーの持っているものとなる。
もちろん、全国でなんてないので恐らく東京近辺のデータから取られているのでしょう。
それでも、サイズ指定はSとかのグループ分けでなされていてそれで選択するようになっている点が硬直している部分となるわけです。
だれもこれに疑問を抱かないわけですから。
 
ZozoTownが今後どうなるかわかりませんが、もし、日本の人口の数パーセントを対象にスーツを配りデータを取ることができるとしたら これまでで最も大きな母体データとなるでしょう。
その時には 現行のサイズ指定そのものが全然できていなかったということが発覚するかもしれないわけです。
例えば、Sサイズの丈と腕の標準的な長さの服を例にとれば その比率の人はわずか数パーセントしかいなかったということがわかってくるかもしれないのです。
もしかしたら。標準サイズと銘打って誰にも合わない服を作り続けていたのかもしれないわけです。
もちろん、地方や事務仕事のサラリーマンの多い都心部と農業中心の地区とではサイズが同じはずはなくどちらにも合わないということもあるわけです。
ファッションということなら実際の丈より短いもしくは長いというのもありでしょうが そもそも腕が太くて入らないとかは論外となるわけです。
 
美人という定義をどう表現するかはいろいろあると思うのですが、美男美女と書くと多くの場合は平均的で整った顔がそれにあたると定義されることが多いようです。
なぜなら 目は大きすぎず小さすぎず、鼻は大きすぎず小さすぎず 口は大きすぎず小さすぎず、そして 左右が整っていると書けば文章でみれば美男さん、美女さんと思うことでしょう。
同様に、これからは体系でもそういったものが出てくるかもしれません。
顔と同じで遺伝子情報から作り出されたものなので 後でどうにかできないのが困ったもんですが(整形とかありますけどね)
だとすると、これまでわからなかったかっこよい体形というのが数字で出てくるかもしれません。
 
見栄えということに関してはそれでもいいのですが これが医療に応用されると変わってきます。
例えば、身長に対して体重がこれぐらいの人のかかりやすい病気がと 統計的に割り出すことができるようになるわけです。
もっとバイタルデータも集めることができれば 例えばGoogleFitなどで心拍や歩いた距離、活動履歴から病状を入れるとそれも統計的にわかるようになるわけです。
医療の世界はとにかく事例のないものが多いわけで、結果だけを見て原因を探る推理小説を地で行く診療を行っているのが実情です。
糖質制限ダイエットなんかも 今後その事自身が病状を招くという結論に陥るかもしれないのですが 現状統計を取れていないことこそが想像でしか話ができないわけで ゆえに各種サプリメントは実しやかに販売されるわけです。
 
インスタグラムでもそうですが Twitterなどが始まったころも食事風景を撮影するのが流行りました。
誰がなのか 何故なのかはよくわかりませんが 猫がとったネズミを見せに来るのと同じ気持ちだといわれていた時代もありました。
でも、実はこの先を予想したビッグデータのために企まれた布石だったのではないかとも思うわけです。
画像から食材の種類やカロリー、塩分を想定して考えれば そしてその人がSNSに病気の姿を報告すればそれがビッグデータになるわけです。
よく、SmartPhoneとか新しいものにはついていけないという人がいますが すでについてゆく必要もなくこのトロールされる時代になっているのかもしれませんね。