SmartPhoneも熱中症

先日、鹿児島に観光に行ったのですが 武家街をきつい日差しの中歩きながら刊行していました。
全部で10個ぐらいの武家や市区の庭をめぐる観光で、着くたびにSmartPhoneを出して写真を撮ってました。
昔のデジカメと違ってお手軽なのですが 今回は少し違ってた。
あまりの日差しに SmartPhoneが熱中症にかかったようで、写真撮影をお休みしたいといってきたわけです。
 
SmartPhoneのカメラに関してなのですが 小型で異常なほどに解像度の高い感光素子を装備しています。
各感光素子は非常に小さいながら 高速でデータを受け渡しする必要もあり 発熱を伴いやすいところ。望遠鏡カメラのように強制冷却はしていないので 自然に冷やされるままで 日光を浴びているから熱いのですと言いたいところですが 実はそうではないのです。
それならデジカメもダメになるはずですが デジカメはこの時は全然大丈夫でした。
もちろん、デジカメの筐体は広めで 中には隙間もあるし レンズも距離がとれているので そもそも直射日光の熱が感光素子に伝わりにくくなっているというもあるのですが それだけではないのです。
実際、私のジンバル付きアクションカメラは歩いている間中つけっぱなしでしたが 最後まで熱いとも言わなかったのですから。
 
SmartPhoneのカメラなのですが 例えばレンズが2個とか3個とかついているものが普通になってきています。
あるものは望遠と近距離だったり、明度と色だったりとか二つのレンズを使い分ける仕組みとなっています。
他にもHDRと呼ばれる 複数撮影して画像を混ぜて色彩を上げる技術や もっと言えば顔を美白化する技術、人をやせて移す技術など多岐にわたる機能を持っています。
院カメラと言われる自撮り用レンズは 手を伸ばした距離で自分と周りの景色を混ぜて写す必要があるので 超広角のレンズがそれこそ魚眼に近いものが入っているにもかかわらずきれいな写真ができるのもそうなのですが 感光素子から来たデータをそのまま表示しているわけではないのです。
 
SmartPhoneのカメラが普通に見えているわけですが 実際に感光素子から来たのはゆがんだ画像だったりすることも多いのです。
わかりやすく言えば 360度カメラで撮影した写真をアプリを介してみると普通の写真に見えていますが 実画像は真ん中が大きく周りに行けば行くほどに圧縮された写真として撮影されているわけです。
それを、電子的に整形しなおして普通の写真のように見せているだけなのです。
最近のCPUの性能が驚くほどに向上しているからできる事です。
同様に 複数のレンズで撮影した画像を混ぜて一つの画像にするのも データになった後で合成しているのです。
もっというと Snowなどのカメラアプリでは 顔を他の人の顔に置き換えたり 足だけ長くしたりなどの加工ができたりもします。
携帯電話の写真が本物か?なんてことを心配してしまうほどに、顔は白くなって 肌はつるつるで目は大きめなんてのも変えてしまっているのです。
パターン認証だけではなく、最近では被写体を3Dでとらえてそれに画像を当てているものまであるわけですから非常に高度な処理があの小さな機械で出来るようになっているのが驚きです。
 
しかし、それもよい環境にいるときは良いのですが 悪い環境になると馬脚を現します。
前述の夏の暑い日の直射日光化などがそれです。
今の場合は、カメラはではなくSmartPhoneのCPUの稼働温度を超える温度に至っているということで 負荷の高い処理を避けて温度を下げるために警告が出ているわけです。
美肌モードやHDRなどが使えなくなるのが初期段階で、本当に暑くなるとカメラアプリそのものが強制的に停止させられてしまいます。
カメラアプリがだめなら 加工せずにそのまま・・・・となるとそもそも人が見て ちゃんと撮影されていると思えないレベルの写真となっていることでしょう。
実際には 撮影は感光素子ができるのですが それを画面サイズに縮小して表示して メモリーに転送する作業も必要なのでそれすらもできないのですが。
 
SmartPhoneは実は熱に非常に弱い機器です。
CPUなどの処理部分だけではなく、熱があまり高くなるとバッテリーが膨らんだり最悪の場合は破裂したりします。
そもそもの携帯電話の本体も継ぎ目がない構造にこだわるあまりに 最近では接着で組み付けてあるものが多いのですが 分解するときにヒートガンで本体をあぶるように高温になると貼り付けてある糊が溶けて 本体が分裂したりするのです。
熱くなってバッテリーが膨れて中からの圧力で 温められて弱くなった糊がはがれて本体の中身が見えるなんてことに。
で、唯一の対策が冷やしてあげること。
人と同じで SmartPhoneにも十分な熱中症対策をしてあげましょう。