DJIのミニドローン Mavic Miniを飛ばしてみた。

ドローンはむにゃむにゃという言い訳もしないとダメだが、現在のMavic miniではや7台目。それなりに試してきたわけだ。

問題になるのは日本の法規で 199g以上の重量のドローンは 飛行申請の必要なものとなり飛行エリアがぐんと限られてしまう上に 許可申請が大変なのだ。

どこの国もそれはと言いたいところだが、他の国の多くは250g規制なので 日本だけが200gとなると 日本の為だけに出てきにくいのです。

許可のいらない 海外では「Toy ドローン」と呼ばれているおもちゃに分類されるものでも高性能の物は日本では許可申請の必要な ガチクラスに分類されるドローンとなるわけです。

確かに、200gでも上空から頭に向けて落ちてくれば十分に危険なので規制は必要だとは思うわけですが・・・・

もう一つは高性能すぎて、プライバシーを侵害してしまうからその問題でも規制以前に飛ばせないということもあるのだ。

例えば 銭湯の女湯の高い窓あたりをぶんぶん飛ばせば間違いなく通報案件なので。

で、今回来たのは高性能Toyドローンでありながらぎりぎりの199gを狙ったDJIのドローンです。

また、他のメーカーではなく ドローンの最大メーカーのDJIが出した物だから期待が持てるわけです。

 

実際に動かしてみると、今までのToyドローンとは全くの別物。

最もこれに近いものは 私が知っている範囲では Dobbyというものがあるのだが 二つの点で大きく劣る。

一つは、PCやSmartPhoneをインターネットに繋ぐWifiをそのまま通信手段として使っているので10mも離れれば コントロールも画像もヘロヘロになってしまうのだ。

それでも、いろいろ頑張ってくれているのだが そこに限界がある。

もう一つは、ビデオの部分で ドローンが移動するときには4つのローターの回転速度を変化させて 傾けることで移動するベクトルを得ています。

ゆえに、移動中はどうしても本体が傾いてしまうためにいくら電子的なブレ補正をかけても限界があるためスピードを落として画像を得るか、スピードを上げて画像が乱れても良しとするかなのだが どちらも中途半端になっているのだ。

もちろん、時代的にも数年前なので コントロール力も風に対する耐性や センサーでの位置確保なども全く別物と言っていいのだ。

 

まず、普通のドローンなら当たり前だが 飛び上がって全く手を触れていない状態だとドローンは空中で見えない台の上に載っているがごとく動かないのだ。

操縦に慣れていない私などは 次の動きを考えながら動かすので 手を離すとその場に止まっていてくれると 何とか操縦ができるのです。

前述のドローンは SmartPhoneをそのままコントローラーにしていたのですが MavicMiniは 付属でコントローラーが付いていて画面のみをSmartPhoneで使っているので コントロール距離が違います。

そして、ドローンから見た画像は対象が動いてない限り 静止画を見ているかのようなはっきりした画像で動いても殆ど乱れないのです。

これはカメラそのものを 動きに合わせて反対に動かし地面に向かって常に同じ位置に保ち続けるジンバルの効果だ。

それでいて、Dobbyの倍ほどの速度で動いていくのだ(これでも低速モード)

これで楽しくないわけはないのだ。

 

おおよそ50mほど上げれば前後左右に障害物はないので自由に コントロールできる。

カメラから見る画像もそれだけを頼りに送受しても十分行けるほどに安定して映っている。

空を飛んでいる機体から送られてきた画像とは思えないものだ。

低いところを飛んでも 右のレバーを前に一杯倒せば 本当に地面に線が引かれているかのようにまっすぐ飛んでいくので 操縦しているというより指示しているという感じなのだ。

人の目の高さぐらいをまっすぐ飛ぶと 昔見たスターウオーズの戦闘機が飛んでいる映像を見ているかのようだ。

唯一、飛んでいると感じさせられるのはスピードが乗ってきたときに ブレーキをかけてもスケートのようにその場で止まるのではなく かなり滑って行ってしまうかのように止まることで 何かに突っ込んでしまうようなドキドキ感を感じさせられた。

この場合、止まることを考えるより 上にあげて通り抜ける方が安全だと後で気が付くわけなのだが・・・・

この場合は、反射神経の必要な操縦だが そもそもそんなことをしなければいいのだ(笑

1度飛ばしただけだが、重量級のドローンを飛ばしたかのような安定感なのだ。

 

それでもなのだが やはり超小型ドローンだという部分もなくはない。

一つは ビデオの画質だ。

ミラーレスに近い 小型ドローンのレンズや素子に対して コンデジ程度なのは 値段の面でもサイズの面でもやむを得ない選択なのだ。

出来上がりの違いは一目瞭然だが そもそもそれはプログラムで補正する技術が日々驚くほど進歩しているので いずれかなりのところまで来るだろうと思う。

で、もう一つはどうしょうもない話なのだが 風に振られるのだ。

映像で見る限りは まるで止まっているかのように安定しているが下から見ていると実は横に縦に風で揺らされているのだ。

姿勢は非常に激しく動いてそのままの位置を保とうとしているが 風に流されているのだ。

何かの近くをかすめるように飛ぶとなると その安心感は違うし 離着陸に怖さもある。

広い場所で飛ばそうと(当たり前だが)思わせるのだ。

特に降下中はその傾向が強いので 着陸時に気を遣う。

で、やはり拡張Wifi接続なので コントロールを失うことはないが 50mぐらいで徐々に映像のコマ落ちが始まってしまう。これは中型機などだと海外でしか使えない5.8gなどではKm単位の距離でもきれいな画像を送り続けてくれる。

あとは、私の個体の問題かもしれないが レバーが非常に敏感に反応する。

降下中に左のレバーを真下に卸しているつもりでも少し左右に振れていることがあり 降下中の映像がらせん状に降りてきているようになっていたりする。

気が付かないと もう少し前にとか動かしたときにとんでもない方向に行ってしまうかもしれない。まあ、高度が下がっていると見えるのですが。

 

ただ、10万をはるかに下回る金額で購入できるドローンでこれほどの機能だと思うと 大きなドローンを使う必要そのものが減ってしまう。

海山で飛ばすとか 風が常に変化しているようなところとかでない限りこれでいいかなと思わせてくれる完成度だった。

もう少し経験を積んで、Mavic Miniにふさわしい操縦者になれたらと思うわけなのだが