おふれExtra

このぐらい離れると誰も信じないと思いますが、フィクションです。
信じないように!!

5月末に、幾つかの流れ星が西から東に飛んだ。
だが、その流れを不信がった人は、僅か一人しかいなかった。
「だから、ブラックホールがそんなところにあるって証拠は、その星の運行方向の歪み以外では検出されていない!! 運行が歪んでいるって何故考えない!!」
教壇に、怒鳴り声が聞こえる。
「じゃあ、学会で証明したら?」
口の悪い少し太めの生徒は呟くように言った。
今日も、授業が一歩も進まなくなった事を みんなが理解した。
“りんご〜ん“
ベルが鳴り、時間が過ぎた事を教えた。
「最後に、俺の持論の証明に協力できるやつ! 証明できそうな事件が起きた。手が足りん ボランティアだが集まってくれたら嬉しい。 以上!」
授業が終わった後、教授と話をするものがいた。
クラスの優等生、shengである。
sheng:「ですが、手も足も付いていません それでは動物とは」
教授:「いいか、手とか足とかは動物の必須条件ではない、自ら考えて動くか 動かないかだ!」
sheng:「でも、空気も水も無いんですよ」
教授:「サイズを考えろ、時間の単位が違うんだ 数千年に一度補給をしているのかもしれない。そんな長期に観測した例は無いんだ。」
sheng:「でも、そんなこと観測でもしないと証明できない」
教授:「いいか、学問とはインスピレーションが一番大事なんだ! 他のものなんてくそくらえって!」
「あの〜」
さっき、教授への悪口を口にしていた学生が その会話に割り込んだ。
教授:「なんだ!」
睨みつけられて、一歩引き下がりながらも 持ち前の笑顔を武器に気後れせずに話し出した。
「私、授業を受けているgodkeepと申します。・・・」
教授はその記憶に都合の悪い事を消去できる便利な性格だったので何一つ覚えていない事を隠したりしない。
教授:「知らん!」
話を十分話し終わる前に、遮られて少しむっとする生徒。しかし、そのまま話を強引に繋げた。
godkeep:「いえ、教授がボランティアを募集しているのを今日の授業で聞きまして・・・」
shengが露骨に嫌な顔をしたのは、優等生である彼は その学生の事を知っていたからである。勿論、許せない対象としてであるが。
godkeep:「正直に言いましょう、教授の単位がないと卒業できないんです うまくいけば何とかしてくれますか?」
憎めない笑顔で押し通す彼には、悪意と言うものは存在しなかった。
ただ、本当に正直に教授に告げただけであった。
余りにもストレートな表現に、強い口調の教授の口元が少し崩れた。
いわゆる、教授の負けである。
教授:「良いだろう、力になってくれるなら考えよう」
godkeep:「やった〜、でも、教授 一人より、二人のほうが役に立ちますよね」
と彼が後ろに伸ばした手の先には、教室の入り口の角からもう一人の学生が姿をあらわした。
教授:「わははは」
もう一人の学生は、小さな声で “whitefox”と自己紹介をした。
この笑いは、OKと言う意味だと その部屋にいたものは全員理解した。
sheng:「条件がある、俺の言う事に従う事」
苦虫を噛み潰したような顔で言い放った。
goskeep:「心配無用!!」
指でサインを送ったが、shengはそのサインの意味が解らなかった。勿論、悪ふざけの意味だろうという事だけが理解できたので 余計、怒りをを買った。
教授は、3人もの協力者が現れた事で機嫌を良くして話し出した。
教授:「星たちは 極東守備センター、つまりTDSに向かっていると 私の観測が示している。故に、それを 追うんだ!」
その後、内容の説明を始めたが shengは真面目に、メモを取り行動計画を頭の中でシュミレーションを始めたが、既に、残りの学生はよそ見をして 他の話に夢中になっていた。
godkeep:「ようは、TDSに行くって事ですね?!」
教授:「そうだ、そういうことだ!」
長らくの努力が無駄になりそうで、shengの機嫌は悪くなった。
教授の「TSDってどこ?」
という台詞で、ようやく機嫌を直し、「じゃあ・・・」と計画を立て始めた。