ポケベル

もう恐らく死後になった言葉でしょうが「ポケベル」というのがあります。海外ではそういった言葉は無く 最も近いものとして「ページャー」というものに成ります。
日本のポケベルが、当初 音が成るだけのもので広がって商標でもある「ポケットベル」がそのままポケベルとして定着しましたが、日本での後期と同じように そこに数十文字の言葉が表示できるようになってからの普及だったアメリカでは、言葉を伝える「ページャー」となったのではと思うのですが。
言葉を伝えるための送信端末を持たないポケベルは、現在の携帯電話とよく似たインターフェースで、ボタンとそれを押した回数で文字を決める方法 現在も携帯電話の入力方法も「ポケベル打ち」と称する謂れでしょう。ただ、当時は液晶画面もありませんし数字キーに文字が振ってあるわけでもないにも関わらず、そのキーすらも見ず稲妻のように連打する女子学生の姿が公衆伝でよく見られたものです。勿論、漢字なんて出ないですよ・・
それから、十数年 当たり前のようにみんな携帯を持っているのですが、実際のところ勿論電話としても使いますが メール端末としての用途も少なくない。今でも弾丸のように打ち込んでいる姿が見られます。
実際、海の向こうでは未だ、ページャーも幅を利かせており 多くの用途ではそれで十分な人たちが沢山います。勿論、ヨーロッパ圏の言語のように 国によって違いますが20〜30文字程度の文字で全ての表現の出来る国では入力も簡単でポケベルのように受信だけではなく送信も出来るものも少なくありません。
学生にはそちらを持ってもらったほうが世の中を静かにできるかもしれません。引きこもりが増えそうですが。
一昨日の新潟県震源とする、震度6強の地震で 車の中で放送されているテレビのニュース速報で気が付き路側に止めて新潟の人に電話しましたが 5分立たずにもかかわらず電話は繋がりませんでした。
これは、携帯に向けても固定回線の電話に向けてもです。
勿論、基地局の障害で電話回線が使えないものであればやむ終えずですが、そうではなく回線が込み合っていて使えないパターンの場合。その回線は誰かが利用中で開くのを待っている状態です。
まあ、あれだけの災害ですからさもありなんですが 実際の音声通話を見てると解るとおりずっとデータが流れていなくてもいいのです。無音や、空白が多く含まれます。
これがパケットの通信であれば、遅くはなるでしょうが誰の回線ではなく順序良く並んだパケットが順番に伝達されてゆくわけです。
勿論、その上に音声を乗せたIP電話となると恐らく無理でしょうが、これが携帯電話からのメールだと十分に更新できるレベルになるのではないでしょうか?
例えば、災害が起きたら携帯電話は一切の音声通話を禁止して その回線の全てをパケット通信に割り当てる。
一通のメールサイズを、1Kとか2Kとかに制限するとかも可能でしょう。
パケットを出来る限り効率よく処理するために、経路を書き換え 災害地からでたパケットを出来る限り分散して伝える仕組みを作れば 恐らく何時間も連絡が取れないという事態は防げるでしょう。
勿論、地上回線は音声用として確保することは変わらないという前提です。
何も考えずにというと語弊がありますが、ISDNを引いている場合、ADSLのIP電話しかない場合には 電気が来なくなると多くの場合通信が出来なくなります。(一部、内臓若しく緊急時用の電池の入る機種もある)
これが普通のアナログ回線なら大丈夫かというと、今時黒電話は置かないでしょうから(新品が殆ど手に入りません)無線の子機の繋がった電話やFAX接続の電話。一見、大丈夫そうに見えますが 停電したら電話は受けられるけど プッシュへの通電がされていないのでかからなかったり、子機には確かに電池を積んでいますが親機には無いのでただの置物と化してしまうパターンも多いようです。
災害の時に用意されている電話の姿は、未だに本体に電源を必要としない黒電話です。
携帯電話の場合、自己完結していますから電池が切れるまでは利用できます。
いざという時には 通常時のクオリティが保てないので一世代や 何世代も前のローテク技術が役に立ちます。携帯電話もポケベルまで遡れば 災害時の大きな武器になると思うのですが、駄目ですか?
災害があっても何も出来ない私。なんとか自分のときなのかそれ以外の人の時なのかせめてSOSは飛ばせるようにしたいなと。
生き埋めに成った状況で、携帯電話から助けを呼んだら 「回線集中のため、現在繋がりにくい状態に成っております」と言われても 救われないですよね。そして、電池が切れたら終わりですから。
GPSも付いている携帯電話もあるので、メールで場所が送れたら助かるかもって思いませんか?