Wilcomの新型機種が話題になっています。

実際、音声通話に関しては定額制を引き センセーショナルな話題をさらったわけなのですが 家族間という限定であれば ボーダフォンも同様のサービスを始めました。
どこかの会社では、社員全員にWilcomの音声端末を持たせて関連会社にも持たせることを薦めて(強要して?)電話のコストを下げているそうです。
企業ユーザーですから、一日に利用する量も半端ではなく それこそかけっぱなしにする位の勢いですからそれはそれでいいのでしょうが・・・・
じゃあ、もう一歩と成るのですが 音声端末としてはその先に内線転送みたいな機能、及びダイヤルインのような機能が必要となってくるのでしょう。
そうすれば、会社内の電話を全てWILCOMのPHSにしてやれば 会社内の電話は全て定額制に成ります。
かかってくる電話も、一つの電話番号にかければ 何人かの端末が鳴って取って 違う担当者宛の電話であれば、転送して使うというビジネスフォンになるのでしょう。
もちろん、そういう施設を導入した会社は 専用のアンテナも立てて、恐らく外部からのローミングにも対応し Wilcomの通話品質の向上に役立つのでしょうが・・・
しかし、そこまで見ると明らかに高すぎるのが データ通信の料金。
音声の定額制が32kの帯域を占めていると仮定するのであれば、常時データが流れ続ける音声通話に対して、完結的にそれも100%効率など望むべくも無いデータ通信が倍近い費用であることなどは信じられません。
ましてや、音声通話の利用が増えたとはいえ多くの割合のユーザーはデータ通信での契約です。ほかに 代替が無いのでこのコストであると言うのは(日本通信とかありますが これもWilcomの回線の再販業者)確かに商売の理論としては正しいとは思いますが 納得のいかない部分でもあります。
基地局の仕組みを、ISDNからパケット通信に変更して 回線当りのコストは下がってゆく筈なのですが AB割という特定の(恐らく割引額の半分とかをプロバイダーに負担させた)割引以外 かなりの期間Wilcom(旧KDDI時代からも)は価格変更を行っていません。
携帯電話の世界では、年に1〜2度の価格変更は当たり前で 毎年、価格は下がってゆきます。これは 競争の原理か企業努力かは知りませんが 多くの携帯電話ベンダーは赤字になっているわけではありません。
32K定額の場合、月額6090円 一年割で 5176円となります。
多くの携帯電話の場合、そういったデータ通信プランにはインターネットに接続する為の料金も含まれていますが、WILCOMの場合にはその費用は別途となります。
唯一、京ポンと呼ばれる端末のみが ClubAir−H(DDI−Pの頃しか知らない物で・・・)という名称のアクセスポイントに繋がって、端末での接続のみにおいて提供されるに過ぎません。
他のベンダーを引き合いに出して申し訳ないのですが、当初ライバルであった NTT DOCOMOの@FreeDは月額4800円(64K) インターネット接続料金込みですし、地域限定になりますが K−OPTICOM(関西電力の通信系子会社 関東で言うTEPCO)のPHSで 3000円(64K) インターネット接続料金込み となっています。
この料金の正しさの根拠に、音声通話の定額料金が 月額2900円という金額が示しています。
今回、新しい端末の発売に向けて 大きな期待が高まっていますが やはり、「正当な料金なのか?」、「他と比較して、正しい料金なのか」という事を考えても良いのではと思わせてしまいます。
「独占企業であるから、価格の決定はその企業の意思に任される」とか「嫌なら使わなければいい」と言われるのも尤もですし、なにより、回線再販業者の価格と同調した価格でありB−Mobileを年間契約で購入したユーザーに半額に下がった Wilcomのプランが出れば大きな問題になるということは解りますが 消費者の弱みに付け込んだ価格設定であることは確かです。
音声通話定額が発表された時に、採算性に対する疑問が記者からインタービューで問われましたが、十分の採算性が見込めているとの回答をしたのはWilcomであったはずです。
せめて、32Kの通信や 64Kの通信プランで格安のものを提供すべきで無いかと思ったりもするのですが・・・・