ストリーミングは禁止?

インターネットでは、TCP/IPのネットワークが使われており データは常にパケットという単位の小包で送られています。
この仕組みは便利に出来ていて、複数のPCやPDAのデータを一つの線でやり取りするのに非常に効果的な仕組みとなりました。
いままでの概念では、糸電話と同じで 1対1でつながれた糸電話は 一人対一人の通信にしか使えません。
もし、全ての糸で10人ぐらいを繫いだ糸電話を作ると解るのですが、統べての人がルールもなしに話し出すと 全員の声が全部の電話に伝わって 複数の人が同時に耳元で話すわけですから聞き取ることも出来なくなります。
その上、ルールの話で言えば 糸電話の場合話す口と聞く口が同じです。
自分が喋っている間に、他の人が話したとすれば聞き取ることは出来ません。
一対一の通話でも、二つの糸電話が必要とされるのです。
人間同士が 見えるところで話し合っている時にこの問題が起きないのは、目で相手の姿を追い 話しかけそうなタイミングで 相手の出方を伺うと言うルールがあるからで、時には喧嘩している時のように お互いが言いたいことを言うと 相手に多くの言葉が伝わらなくなります。
パケットの仕組みは、小包と同じで 差出人と行き先が書かれたデータですから、順番にバケツリレーのように受け渡しされたデータのうち 自分宛の荷物を受け取った時に 引き取るだけの仕組みですから 回線の速度に余裕があれば 糸電話の例のような接続でも相手を指定して通信を 複数台のコンピューター同士で行うことが可能になります。
あくまでも、速度に余裕があればの問題なのですが・・・。
100Mの光ファイバーで、スピードテストのようなブロードバンド速度調査サイトで測定すると 大体、30M程度の結果になります。
ADSLの場合、速い物でも10M程度が一般的な速度ではないでしょうか?
これは、実測値で、100Mの回線といえどベストエフォートと書いてあれば 魔法の呪文ですから 到達する限り最大の速度で、逆を返せば状況が悪ければ止まらない程度にまで減速してデータを送る仕組みです。また、ADSLに至っては距離で減衰しますので 状況を良くしようと思えば 電話の基地局の隣に家を建てるしかないので それ以上に状況は悪化します。
ADSLに関しては、40Mとかの表示を 完全な理論値ではなく ある程度のガイドラインは出す必要があるかと思うのですが・・・・必ずに近く数分の1の結果になりますから。
12Mのはずの会社の拠点ADSLは、大体が3M程度、所によっては1.5M程度しかないわけですから・・・
それはさておき状況がいいとして、10Mの帯域があったとしましょう。それだけで10年前は高速ネットワークと呼ばれて、オフィス内を駆け回った10Baseと呼ばれるネットワークの速度(この10Mは理論値です 当時のPCの性能 ネットワークカードの性能、アプリケーションの性能で 多くは2M程度の速度でした)ですから凄い物なのですが 今となっては遅いと感じさせる速度です。
何故、遅いと感じるかというと インターネットに存在するコンテンツ自身が巨大化しているからでしょう。
ネットワーク上のデータを操作するアプリケーションでもない限り、一般的な業務アプリケーションの利用する帯域は さほど大きくありません。
その証拠に、企業内の拠点間VPNの速度を見ていると 1M少々のスループットが書かれていたり、専用線であれば1.5Mの回線が使われるわけですから(コストとパフォーマンスの関係もありますが)未だにその程度なのです。
しかし、インターネットの話であれば これからは光ですとしきりにテレビで宣伝しています。勿論、販売上の理由もありますが 何故必要になるのでしょう?
例えば、家で家族がいて3人がインターネットをしていると考えて 3人がみんなでインターネット上の 例えば今日のエントリーで書いたYahoo動画を再生すると ハイクオリティな動画で1Mのデータ量です。
ADSLならば、測定上の最速値で10人が同時に配信を受けられる計算になります。
しかし、測定上の最速値は コンスタントに発揮される速度ではないので 実際には8人程度でしょう。
これが、DVD並みの画質と成ると 4M〜8M つまりADSLでは一人が理想的な環境で見られるか 見られないかぎりぎりの速度と成ります。
光にしても、3人ぐらいが限界の状態です。
これが家庭なら良いのですが、状況を会社に置き換えると・・・
多くの会社では、セキュリティに関しての制約が多くかかっています。
ウイルスやスパイウエアー、予期しないダウンロードデーター等々 各クライアントにもそういったことに対する対策が立てられています。しかし、故意に読み込むデータの内容までは個人の管理に任されている事が少なくありません。というより 未だ殆どがそういう状況です。
ヨーロッパでは 別な意味も含めて法廷闘争にすらなった問題ですが、Windowsには標準で装備する機能として、ストリーミング動画を再生する Windows Media Playerがあります。
Internet Explorerの標準のBookMarkにはメディアガイドのような物が入っていますし、Media Playerを立ち上げれば 自動的にインターネットに接続して 動画若しくはインターネットラジオの推薦曲が表示されるわけです。
意識しなくても、聞いてみようと思う作りは たいしたもんだと思いますがそれ故に、だれでもが使う可能性があります。
先ほどの話どおり、ADSLでの回線では 見てること事態もどうかと思いますが 僅か数人のそういった行為によって 実際の業務にダメージを与える可能性があります。
どこかの会社では、会社内に引かれていた有線をコストの関係で廃止して、インターネットのラジオ局を個別に聞けというような話をしたとか、個別に聞かれると十分仕事の邪魔に成る帯域消費となるのですが・・・・(もっとも、それ以前に趣味の違う 例え趣味が同じでも 近くの席で違う音楽が流れていることにみんな 我慢できずに廃止になったようですが)
今後、HDTV画質のストリーミングが始まったりすると その帯域も格段大きくなります。
インターネットラジオも、64K若しくは128Kでの配信ですが CD品質を問うならば 今後は256K〜512Kに成るかもしれません。
管理者にしてみれば、ストリーミングのポートを塞いでしまうだけで簡単な防止策はあるのですが そういった不心得者のために お昼のひと時を華やかにする 放送なんかが聴けなくなるのは嫌ですね・・・