目的と手段

インターネットというメディアの最も良いところは 匿名性があること。そして、最も悪いことは匿名性があること。
既に死語となっておりますが「ネットおかま」が パソコン通信上には存在しましたが、「ネット社長」や「ネットカンパニー」や「ネット政府」まで生まれてくる始末。
架空の政府の裁判所からメールで督促状が来たり、架空の会社が請求書を送ってきたり、架空女社長がお金にあかして若い男のツバメを囲うわけですからえらい時代になったものです。
メールでも、Spamと呼ばれる 目的があるのか無いのか分からない広告メールが飛び交いますし、それが恐ろしいことにインターナショナルでやってきますから つい先日も 「ロシアから24歳の女性が日本に来るので案内してくれない?」なんてメールが来るしまつ。ロシア人に知り合いはいません(本気でしばらく考えたけど)。最後のほうに、夜の遊びまでリードして下さいと書かれていて 絶対違うなと確信を持ったわけです。
中国語で来ますし、右から読む難しい言葉で来ることもあります。
せめて、jpドメインには日本語のメールを出すというデリカシーは無いようです。
yahooのアドレスには、なんどか日記で書いたこともあってか 日本語のそういったのが山のように来ます。
いい加減、みんな困っていることに気がつけと思うのですが、人によってはそこから入る人もいて需要があって供給が減らないようですね。
広告なのですから、その広告している店を潰せば解決しそうに思いますが 逆手にとってそういったメールを出して 他の店にダメージを与えようとする手法も出てきて 何処までが本当で 何処からが嘘かすら判らない混沌とした世界のようです。
そういった手法が確立されると、個人でも行ってみたくなるのが世の常です。
例えば2chのような掲示板に、アダルトの広告が時々差し込まれます。これも当たり前のように。
逆に、そういった掲示板にメールアドレスやHPのアドレスを書かれてしまう場合もあります。
もちろん、前者は目的があってやっているわけですから そこから来る誹謗中傷も覚悟でやっています。お金儲けとは大変なものだと思いながら。
しかし、個人が何かのきっかけで 例えば何らかの「恨み」や「妬み」からこういった道に染まる人もいます。
そのこと自身は、暗いとかは思いますが まあ、個人の感情表現と自分にされない限り相手にすることはありません。
しかし、もし 自分でやっているという人がこの日記を見られているなら 考え直してくださいと言ってみたいと思っています。
一度行ったその行為を責めるわけではありません。将来のことです。
本当に、今でもその恨みの為にそれをやっていますか?
やっているうちに、その行為自身が目的に摩り替わっていませんか?
多くの人が、その行為自身が目的になって いつの間にか関係の無い人までも巻き込んでしまっていることが少なくありません。
やっているうちに、その出し方や 出す先 によって反応が違い その行為がだんだん面白くなって次の実験体が必要になって 最初は自分のアドレス帳を順番に陥れてゆくようになりかねません。
世間というのは広いようで内容を絞れば急に狭くなったりします。
早い場合には、友人間のネットワークでそういった行為がばれてしまうと一瞬で多くの信頼を失うことは 言うまでもありません。
そこを潜り抜けたとしても、相手が自分以上のハッカーだったりした場合 やり返されてしまうことも少なくありません。偽装に使えるようなサーバーで名前が知れているものの多くは 誰かに完全にhackされていてそういったネットワーク(人脈)から発覚したりもするのです。
自分にとって遊びのつもりでも、相手にとってはそうではありません。
法的な処分が起きる場合も十分にあるのです。
もし、そういった事が一生発覚しなかったとして 自分自身がそういった事態に遭遇したときに 例え偶然であっても疑心暗鬼に落ち込むことは容易に考え付くでしょう。
自分がやった事なのですから、同じロジックの考え方を持った人がいるはずだと考えてしまうようになります。
ネットワークの技術は急速に進歩しています。既に、全てを個人で追従することが不可能なぐらいに。
株や先物市場でもそうです、24時間それを追いかけている人に運や先を読む力が無い人が勝てるはずは無いのです。専門の技術として24時間セキュリティを追及している人に 夜だけのアクセスでいたずらしている人が勝てるわけは無いのです。
今の安全は、将来の安全を保証するものではないのです。
ゆっくり自分の中で考えてみてください。
「目的と手段が摩り替わってませんか?」ということを。