99%ほら吹き男爵だけど1%ぐらいは本当のことを言うかもしれないと言う話し。

もちろん、名前は出てきますがわたしは業界の人ではないので 事件と創造から来る作り話です決して本気にしないようにね。技術的にも少しうそをついてますので・・・
それでは、
 
 
携帯電話の電波は、900Mhz帯、1.5G帯、2G帯が現在使われている帯域でしょうか?
900MはMOVA、1.5GがPDCCDMA、2GはFOMAを初めとする3G。
電波の特性としては、周波数が短くなれば短くなるほど 多くのデータを蓄えることが出来ます。
大体において正しいと言われることで 2G〜2.1Gを10個に割れば100Mづつの帯域が割り当てられると言う時点で広くなると言う言い方もあります。
とにかく、短ければ短いほどデータ量が増えると言う言い方が普通のようです。
ラジオの音声だけに対して、映像を送るVHF、UHFと言った短い帯域に向くのは必然でしょう。
じゃあ、と短い電波がいいかと言うとそうでもなくて、戦争中にアメリカ軍とイギリス軍がとにかく短い周波数にこだわったのと同じ理由というか逆の理由と言うか
レーダーの原理は、電波を送信し金属等電波を反射する素材に当たった電波が跳ね返ってきたのを受信することで遠くにいる敵飛行機の位置とか方向を知るわけです。
ところが、電波は波です。
100mの長さの電波なら100m以上の相手のサイズが無ければ波の上がった下もしくは波の上がった上を潜られれば反応しない可能性がある。
特に小型の単座若しくは複座の戦闘機の発見率が悪いために、電波(の周波数)を短くすることに躍起になったわけで おかげでその後のテレビに繋がる高周波の技術が発達し、電子レンジが出来るわけですから感謝されるべきなのですが・・・・
まあ、とにかく短くすれば短くするだけと通にある障害物に当たる確率が高くなりレーダーとしての性能はぐんぐんと上がり・・・・
そろそろ気がつきますよね、短ければ短いほど障害物に当たって減ってゆく可能性が多くなります。
特に建物の壁にはコンクリートがあり鉄筋が規定より少なく耐震性能に問題が在ったとしても入っていて 電波を通すには良くない環境でも使えなければいけません。
 
よく思い出してください。DOCOMOのアンテナの設置場所を。
都内ではともかく、少し山がちなところに行くと10m以上ある高い鉄骨で組まれた塔のようなものの上に立っています。
それに対して、AUやVODAのアンテナはどちらかと言うと建物の上に乱立するように建っています。
もともと、900Mをメインに展開したDOCOMOは大きく出力の高いアンテナで広いカバーすると言う戦略をとります。
短い電波は、コンクリートの壁の透過性も高く よく通る電波状況の良いDOCOMOとして名をはせます。
その点、小さなアンテナを いくつもいくつも設置してもDOCOMOに比べて電波状況の悪いとささやかれるほかのベンダー。特にビルの中では使えないじゃないかと・・・・
 
それでも、時間とユーザーの増加は力任せに他ベンダーの電波状況を向上させました。
ここで大きな風が吹きます。i−modeというデータ通信の仕組みを展開させデーター通信の需要があることを掘り起こし一気に収益率を上げるという ミラクルをやって見せたのです。
その上、おりしも死に体と思われていた会社が携帯電話にカメラを搭載すると言う びっくりするような手を打ってきて、僅か150文字程度の送受信を想定して作られたネットワークに 画像の送受信と言う想定外の負担をかけます。
ハーフレートと言う、音質を半分に低下させても聞こえたらいいと言うような(それでいて料金は同じ)恐らく良く誰も文句を言わないなと言う非常策を用いても苦しくなってゆきます。
WILCOMが提唱するマイクロセル。つまり出力が弱いことで遠くまで電波が届かないことを逆手にとって、少ない電波の資源を 少し距離を離すだけで再利用し 1K四方に100人のユーザーがいる状態を 100m四方10人という小さなエリアに分割し 電波の帯域が尽きるのを防ぐ手段の逆をとったのです。
 
時期を同じくして、AUのとった方針は いくつかの電波を束ねてデータ通信の速度を上げる手法で 速度を業界随一までに向上させます。
追従しようにも、少ない資源をお客を裏切ってまで分割しても追いつかない帯域の不足でDOCOMOが苦しみます。ユーザーが多く電波の守備範囲が広いことが逆にあだになってゆきます。
もちろん手をこまねいていたわけではなく、シティオという1.5G帯の安価な携帯電話を出してカバーしようとしたり、次世代と言われる3Gの開発に湯水のようにお金を使って想像以上の速度で完成させました。
 
もちろん、W-CDMAの多くは国際規格ですので他社の追従もありますが、より早く完成させたDOCOMOが有利になると、FOMA鳴り物入りでスタートします。
2Gという今まで経験の無い電波域で。
もちろん、当初のFOMAの評判については、皆様のご存知のとおり「使えない」の一言で片付けられてしまいます。
どこよりも速いはずのデーター通信も、アンテナが受信できない状況では絵に描いたもち。スマートフォンとも思われるキーボード付の筐体も有効には使えなかったようです。
 
言っているうちに他社が追いついてきます。
一つは、いち早くCDMAを導入していたベンダーは、W−CDMAにすぐ移行せず今までのインフラを拡張し もっとも3Gの理想に近い2.4Gの通信速度を出す携帯をラインナップしてきます。こちらはアンテナの多くを共有し、施設の展開の済んでないところでは古いインフラを使うという方法でいきなり発売当時から 音声、メール程度だけは日本全国サポートになります。現在でも3Gとしてはもっともエリアが広いと思われます。
同じW−CDMAながら移行に時間がかかると思われていたベンダーのオーナーが変わり、欧米風の投資を一気に進め「今までのお客はとにかく最低限のサービスで満足してもらって、使えるお金は3Gの展開に全て突っ込め!!」という号令の元とにかく現在の1.5Gとアンテナ設置場所に全て立ててしまいました。
1.5Gと2Gではロケーション的に、大体同じ場所にアンテナを立てても行けばよいことは判っていたので、電気代と新しいアンテナを同じ鉄塔に括り付けてゆく作業が急ピッチに・・・・
でも、1.5Gの施設を東京首都圏と大阪 京阪神都市圏にしか持たないベンダーは困ってしまいます。
首都圏と京阪神主要地では使えますでスタートするしかなかったのです。
設置場所の調査から始まり、契約や支払い等の事務作業と そこまでのケーブル施設や補強を含めたアンテナ施設を一気に進めなければなりません。
でないと、「どこでも使えるDOCOMO」のキャッチフレーズが使えなくなってしまいます。
間が悪いと言うかなんと言うか、海外投資の累積と、3Gの立ち遅れが 資金的に進めなければいけない筈の作業の足を引っ張り出します。
ユーザーの少ない3Gに関する投資が多すぎると 半官半民の辛いところで突っ込まれると二の句が告げない。
他のベンダーより数倍費用がかかろうとも展開せざる得ないベンダーは、一気にMOVAからFOMAに移行すると下手すると無償だと言ったキャンペーンを行い、結果的にユーザーを減らすことになっても 移行作業を急ぐ必要がでてきました。
 
複数の出力の違う混在した電波が飛び交う地域をコントロールしなければいけないベンダーは、国際標準の3Gの一規格の上だけにいては、再び帯域不足の二の舞をすることに。
ここは自ら推奨した方式を裏切ってでも・・・・・
いずれアンテナ設置の切がつけば、そのときには国際規格に準拠したものになる予定を立てていますと発表するのが精一杯。
都心部以外で、常に有利であると言い切れない状況での大風呂敷は禁物。
もっとも有効な手段は、もっとも地道な方向。
発売する携帯端末の規格をある程度統一し資源を集中化したり、展開をより一層コントロールし画一的になろうとも 全体的なコストを下げると言う地道な方法をとりました。
 
それでも、もっともユーザーの多いベンダーです。
恐らく、近い将来にもっともよく通じるベンダーの名前を取り戻すのではないかと・・・・