翼よあれがパリの灯だ・・・

W-ZERO3の発売に対して、「Happy Birthday」という言葉を使った方もいらっしゃいましたし、「翼を手に入れた」と言われる方もいました。
そして、 翼という言葉で思い出したのはリンドバーグ
無着陸大西洋横断を世界で始めてした人なのですが・・・・
Sprit of St.Louisという飛行機に乗って ニューヨーク〜パリ間を飛んだことが有名です。
この人が有名なのは、表題にもある有名な言葉を残したから。
Sprit of St.Louisという飛行機はリンドバーグの為に特別に作られた飛行機です。
一般的には高出力エンジンの登場がリンドバーグを後押ししたと言うのが通説ですが、私はそれだけだとは思いません。当時としては非常に偏った設計の飛行機です。
現在の、旅客機は燃料の多くをその翼の中に収めていますが当時の飛行機は座席後部つまり車と同様の設計になっていました。
当然プロペラ機なのでエンジンは前、この飛行機は燃料タンクをエンジンの後ろコックピットの下という場所に設置しました。
重量物を機体重心の近くに置いて、燃料が減った後の重量バランスの変化を少なくしたり(当人は墜落したときに 後ろから燃料タンクに押しつぶされないようにと言っていますが) 尾翼や操舵翼(飛行機の後ろについている小型の羽)を小さくし 長距離飛行での機体の抵抗を減らすことも行われています(これも、当人は小さくなることで操縦が難しくなり 長距離の飛行中に寝なくて済むように と言っています)。
エンジンもパワーで考えれば当時は2機のエンジンを搭載するところを 単発にしています。故障の可能性を部品点数を減らすことで減らした訳です。
他にも、前方視界を捨てたのかと思われるほど小さな窓などか、目的に向かって突出した機体だったようです。
 
さて、Sprit of SmartPhone(ここではあえてこの名前を使います)である、W−ZERO3が発売されました。
日本という空を始めて飛ぶ SmartPhoneです。
多くの不満点は最初から指摘されています。
Bluethoothが無い。
Mini−SDでSDIOに対応していない。
              等々、
ですが、これは初めて空に飛び出したSmartPhoneなのです。
目的に向かった機能は、最小限にして必要十分なもの。
新しい挑戦をするような物は、この機種には向きません。恐らくそれは続く後進が適えるべきものです。
これは、紛れも無い 挑戦なのですから。
飛び立つ前のリンドバーグも多くの人に見守られながら飛び立ちました。
見守る人の中では、成功の可能性をはじく人や 失敗をほくそ笑むことを楽しみにしていた人もいるでしょう。
しかし飛び立ったのです。
飛び立った飛行機は、目的地に着くまで 他のところに着陸したら失敗なのです。
もちろん、後から来た高速の飛行機に追い抜かれるかもしれません。
しかし、最初に飛び立った飛行機がいるから 後から追う飛行機も出てくるのです。
 
ゴールはパリ これは最初から決まっていたとです。
しかし、パリに着いたことを実感させたのは エッフェル塔に灯った「シトロエン」の文字。
この灯りも、世界で始めて灯火広告を行った初の試みだったからこそ、リンドバーグの目にも届いたのです。
SmartPhoneとしてのW−ZERO3の行き先は、常に持ち歩くべきデバイスとして決まっています。ですが、具体的にどう言う使い方だから持ち歩くのか なんて決まってはいません。
エッフェル塔の灯りのように、輝かしい目的地の印が早く現れると良いのですが・・・

この知らせを最も喜んでいると思われる、id:itokoichi氏にお祝いを是非言いたいと・・・