たこ焼きの論理的考察(そんなもの論理的にするもんじゃないと思うけど・・・)

今回のテーマーは、たこ焼きをいかに丸く作るかなので味と直結したものでないことは先にお断りしておきます。
また、私の知る範囲という前提でよろしくお願いします。
まず、たこ焼きが何故丸いまま置いておけないかというところからはじめます。
たこ焼き器をよく見てもらうとわかるのですが、半円しかありません。
あまりにも当たり前の事なので何を言っているんだと言う事になりますが これが以外に重要なこと。
たこ焼きの元である粉と水は、半円形にしか注ぎ込まれないわけです。
一部、半円形のものを二つくっつけてたこ焼きというところもありますが これはのぞきます。
しかし、完成形はうまく出来れば綺麗な円形になります。
ただ粉を水に溶いただけのものであれば、水分が蒸発した分当然容積は減り半円すら残らないわけです。
故に出来たたこ焼きは中が中空になる運命を背負っているわけです。故に冷えると凹みやすいという欠点を持っています。
 
そこで、へこまない為の努力となるのですがいくつかの方法があります。
と、その前に実際大阪のたこ焼きを見たことの無い人は知らない事なので先に追記します。
まず、生地は半円形しか無いというのは あくまでもたこ焼き器の説明をそのまま読んだ場合の話。
大阪のたこ焼き屋さんでは、穴の中にご丁寧にちょうど生地を流し込むわけでは在りません。
周りの平らな部分も含めて、生地を流し込みます。
そして、幾分そう、生地から小さな泡が出てくるようになったころに、穴と穴の間の生地を切ってたこ焼きの中に入れ込みます。故に実は半円以上の生地が使われている場合が多く在ります。
故に凹みにくいという利点があります。
これは、作業上の問題であることも多く 出汁で溶いたたこ焼き等生地に混ぜ物が無い場合には粉が多すぎて粉っぽく感じることが多い為に 上下をくっつけた形のものと同様に重くなる傾向にあります。
自分の家の味にあわせて、入れる量を調整しなければ僅かな量でおなか一杯になり満足度が下がる可能性があります。
では、へこまなくする方法について
 
1、焼きで勝負
これは、銅のたこ焼き器などを利用しているたこ焼き屋さんでよくあるパターンです。
強い火力で、表面を高速で焼き上げる方法です。
表面が硬く、中は半生といわれる 「おいしい」といわれているたこ焼きに多いパターンです。
この方法は、まず強い火力がポイントになります。また、均等に火力を伝える必要が在るので銅など熱伝導率の高いたこ焼き器を使うことになります。
焼けてから、焼けすぎるまでの時間が短い為に一気に返しきる技量と時間の見極めに経験が必要であり自宅の電動たこ焼き器でどうこうできるレベルではありません。
この方法を追求するためには、ぜひどこかのたこ焼き屋さんに修行に出てください。
でも、実は近い効果を求める方法があります。
熱したサラダ油を、焼いている最中のほぼ出来上がったたこ焼きに塗りつけて仕上げる方法があります。これには出来る限りの軽い油を使う必要があります。
表面が少し光って、外側だけが焼かれたというより揚げられた効果があり外側が硬くの用件をかなえることが出来ます。ただし、中が柔らかくは他のテクニックで補ってください。
すこしだけ追記しますが、中が柔らかいが出来にくいことには実は理由があります。
これも大阪の人気たこ焼き店で焼く姿を見ていれば判りますが、完全に外側が固まるまで待ったりしません。早い機会からくるくるとひっくり返し始めます。
これは外側が固まると中の水蒸気が逃げにくくなり 広げようとする力がたこ焼きを丸くし 尚且つ内部の水分の蒸散を防ぐ効果があります。
これによって中が柔らかいたこ焼きが出来ます。
 
2、中身で勝負1(生地に混ぜ物を入れる)
卵が名前として出ていますが、これは混ぜ物以外の項ですこし
ここで名前を出すのは、山芋等です
混ぜることによって表面が硬化しやすくなります。正確に言うと生地の粘度が高くなり早い機会からひっくり返すことができるようになります。
前項、最後で述べたところによる 早いチャンスでひっくり返す為のマージンが大目に稼げるようになります。つまり技術ではなく混ぜ物で同じ効果を得る方法です。
ただ、市販のたこ焼き粉等には一般の人が作業しやすいように最初から入っています。
あまりにも入れると、生地の味が別物になってしまってたこ焼きかどうかに疑問点が発生します。
しかし、お好み焼きと同様独特の風味が吹かされることも確かです。好みで選びましょう。
 
3、中身で勝負(具材にこだわる)
最も代表的なものは、揚げ玉とキャベツ。
前者は、私の聞いた話によるとテキヤさんのテクニックが初めと言うのですが・・・ここには確証はありません。
キャベツは、京都より北でよく見られるもので大阪純粋のたこ焼きでは入れないものです。
これは、食感の問題ですが 大阪のたこ焼きのルーツは何もつけない生地にしょうゆが練りこまれたもので そのまま何もつけずに食べるべきものです。
出来上がりを、手でそのままつかんで食べられるというような種類のものです。
根本的な味付けは薄く、そのために中が中空の状態で無いと粉が重すぎて味が薄すぎてしまいます。
ソースをつけて、キャベツを入れた場合 味がお好み焼きボールに近いものとなりわざわざ2種類の存在を必要としないことから入れないのではないかと思いますが これは個人的な感覚です。
揚げ玉も、中に入っているとその分の粉が少なくなるのですが油の味が勝つ為に昔ながらのしょうゆ味だけでは薄すぎるけらいがあり、昔からのものでないと思われます。
味に関しては、好き嫌いですし ソースとマヨネーズが好きな人には揚げ玉ぐらい食感から考えても良いのではと思うんですが あくまでも旧来のものとは別の食べ物というイメージとなります。
ちなみに、キャベツに関しては前述の理由で私は食べることは在りません。
効果としてはどれも焼いても容積の減らないものですから中に入っている物で形を保持するわけです。
方法としては、上下に突き抜けるほどの大タコをいれて形を保つ方法もあります。
一般的には、屋台のたこ焼きは冷えることが前提ですから この方法を利用することが多いようです。しかし、屋台のたこ焼きにはこれだけでない悪魔のテクニックも存在するのですがこれは次の項で。
 
4、膨らめたこ焼き
中が中空といいましたが、本当にゴマ饅頭のように中が空洞というわけでは在りません。
ただ、生地の多くが内側から外の皮に沿ってまあるくある状態を言っているだけです。
じゃあ、そうでない方法もあります。それは生地をスポンジ状にして膨らましてしまう方法です。
中に出来た多くの気泡は逃げ道が無い事や、圧力が小さな泡に分散することなど 泡がつぶれにくくなり冷えても形が潰れないという方法です。
これに効果があるのが前述した卵です。ふんわり効果もあり食感も滑らかになります。
このまま卵の配分比率を上げると 明石名物「卵焼き」が出来上がります。
明石の「卵焼き」は他の地方では「明石焼き」と呼ばれるもので 薄味で出汁につけて食べる食べ物です。
これも、たこ焼きとは違う食べ物になってしまうわけです。
 
そして、屋台の禁断の裏技「重曹」と言う方法も無きにしも非ずとなるのです。
これは生地自体に発泡剤を入れて膨らます。何故こんな事をするのかと言うと 粉を減らせばそれだけ儲かるという理由になります。
このばあい食感はともかく 均等に溶けない為にどうしても味に重曹くささが残ります。それと匂い。屋台の郷愁は感じさせますが決して味に貢献したりするものではありません。
この技を知るものも少なくなってきたのも 事実です。
 
まあ、冷えて形を保つ為にはそういった方法があるわけです。
ただし、最初に戻って大阪古来のたこ焼きはどうかというと 冷えると形が崩れてしまうんですこれが・・・・・
つぶれることは決して悪いことではないと言う理由からです。
最初に出てきたように、しょうゆで薄く味をつけたものを古来のたこ焼きと言います。
冷えて硬くなり形がつぶれて味が濃くなる、その際には小さくなった為に粉っぽさが増し濃い味付けを要求すると言う風にバランスをとっているからです。
あくまでもたこ焼きは主食でなく 今流の言葉を使えば「スナック」なのです。おやつと言い換えても良いです。
手軽に口にほおり込めるものであり、その為には手で触れるようになっているものだと言うことです。
昔風のたこ焼きは、冷えたもの暖かいもの どちらも美味しく頂きました。もちろん、子供の味覚ですから今ならこんなものと思うかもしれませんが・・・・
 
ただ、これは昔からの大阪風。
今の人たちにはすでにソースやマヨネーズが普通。その際には上記方法などがありますのでお試しください。ただ、重曹はお勧めしませんが。
中に小さくきったお餅入れたりして・・・・
あくまでも、個人的なものですよ 本文は・・・