携帯電話ブラウザーの「ぐるっぽ」と「SPICE!」

携帯電話に最近ではブラウザーの搭載されている物が多くなっています。
しかし、やはりメインはi−modeなどの簡易ブラウザー
一般の人にも形態でインターネットは見れないと思っている人が意外に多く、それどころかインターネットとi−modeなどのキャリア形サービスが同じネットワークの中に存在することすら知らないようです。
実際 ラージAとスモールAで接続場所は一箇所でお互いで利用できないわけですから違うネットワークだというのもあながち間違いではないと思いますが、フリーのサイトなどもあるから実際には繋がっています。
故に携帯電話でインターネットを見れるはず・・・・なのですが、HPを構成するHTMLを初めとする多くのスクリプトを理解できない携帯電話のブラウザーのせいで閲覧することが出来ない。
では、「ブラウザーと言うソフトウエアーのせいで見れないのならば 携帯電話用のブラウザーを作れば見れるはずだ」ということで Jigブラウザーを初めとするブラウザーが多数生まれてくるわけです。
 
しかし、問題が何点もあります。
画像の解像度を超える写真は表示できない。
これはしょうがないのですが、多くの小さな写真でさえ携帯電話の液晶の解像度を超えてしまいます。
表示できない画像がある。
これもしょうがない、携帯電話はビューワーではないので対応画像形式も限られます。
文字のレイアウトが画面を越えられない。
操作キーの関係で横スクロールが出来ないので、横のサイズを越えるテキストは折り返すしかなく 画面のレイアウトは反映できない。
他にも対応できない外部呼出しのコマンドがあったり、アドイン等の追加機能に対応しない等々 数え上げれば切が無いほどの障害があります。
その障害を知恵と勇気で越えたとしても、その後に大きな問題が発生します。
携帯電話の回線は状況が良くて384k(3Gの場合)です。現在のデザインを重視したHPはその速度ではかなり軽快感を欠く表示になります。
そのうえ、メモリーの少なさやCPUのリソースの少なさが輪をかけてダメージを与えるためにどうしても見たい人のためのビューワーになりがちです。
 
Jigが優れていると思われるのはここにも何度も書いていますが、インターネット上にデータを整形するサーバーを持ち、携帯電話のリソースに負担を掛けず表示するという方法を使ったことだと思います。
故に携帯電話で簡易的な表示ながら通常のHPを見ることが出来るようになりました。
Operaも今回の「ぐるっぽ」も同様の仕組みを持っているわけです。
ちなみにOperaは接続先として専用のプロキシを持って繋ぎ、グルッポは携帯電話のブラウザーで読めるところまで整形しているので 携帯電話側に何のアプリケーションも入らないのが特徴です(JigブラウザーWEBが先ですが・・・)
技術的にはそういった内容なのですが、OperaとJigは有料に対して「ぐるっぽ」は無償というところに大きな違いがあります。
これは想像するしかないのですが、Jigは先駆者として最も収益を取りやすかったということがあるでしょう。同じ以上のサービスを提供しても 同じ金額であればなかなか新しいユーザーを獲得するのは大変です。創業者利益と呼ばれるものと同様でしょう。
Operaに関しては、実際搭載している携帯電話もありこれは有償ですが目に見えないレベル。
ダウンロードして登録し支払うにしても相手は世界規模の会社 日本だけを見込んだサービスでないために十分な収益性が上がるというわけです。
勿論、ネームバリューも半端ではありません。
他のブラウザーの提供会社は、プロキシをインターネット上に展開していないので、ソフト売り切りでも良いのですが 持っている会社の新参者の入りにくい業態です。
そこで「ぐるっぽ」のサービスは無償でありがたいのですが、企業としてやっている以上収益性が無い事業は続かない。なんとか広告を取るとか頑張って欲しいと 直接お話したことも有りました。
そして、当時私の考えていた 「HPを持っている企業からお金を取って、自社のページを携帯電話でも見れるようにするサービスを始めませんか?」というぶしつけな質問にも「実は考えているのです」というような内容を熱く語ってくれたことを覚えています。
それが、今私のページの上に張ってあるQRコードで呼び出せる「SPICE!」というサービスです。
 
HPを作っている企業は少なくありません。しかし、携帯電話用のHPを作っている会社はそれほど多くはありません。
専用に別に作ることは、やはりそれだけの労力になってしまいます。
ましてや、携帯電話の小さな画面では詳しい説明は難しく そこで商品を販売するサイトでもなければ難しいというのが一般的な意見でしょう。
しかし、この「SPICE!」のサービスは このサーバーを経由してこのHPを見てもらうだけで自社のPC用のHPが携帯電話で見れるように置き換わるわけですからコスト的にこのサービスがいくらかによっては十分なメリットがあります。
また、これは私の会社のHPで試してみたのですが、インターネットショッピングも携帯電話で購入可能でした(SSLにも対応しています)
その場合、携帯電話側にも販売サイトを提供できるのです。
その商用サービスが「SPICE!」なのです。
故に、JigブラウザーWEBにはない付加機能もあります。
例えば画像変換やPDFファイルのテキスト表示等 それだけでも出来ると出来ないは大きな差になる機能です。
 
本体は恐らく「ぐるっぽ」そのものでしょう。
QRコードで示されるのはグルッポのサーバーと会員コードのようなもの。
そのコードが示すサーバーに登録されたurlのHPを携帯電話用のCHTMLに変換して表示させるわけです。
勿論、画像サイズは携帯電話の画面に合わせて整形されたりしていますので、通信速度の遅さもある程度のレベルでカバーできます。
企業がカタログの表紙の隅などに、QRコードを印刷するだけで 携帯電話のページを案内できる理由です。
現在、私のページの上に張られているURLは私のアンテナです。
これは私が日ごろから注目しているページの更新がわかるという「はてな」のサービスです。
無償のお試し版の「SPICE!」を使って作ったQRコードです。
このQRコードを携帯電話のQRコードリーダーで読んでもらって、携帯電話の付属のブラウザーで開いてもらうだけでページの更新内容などが表示されると思います。
そこで、何処でも結構です選択して開いてもらうだけでそこからリンクした先のページも「ぐるっぽサーバー」で携帯電話で見ることの出来る形に整形して表示されるわけです。
さすがにブックマークは出来ないと思いますが、このページを印刷してそれこそ本のように閉じるのであれば紙で出来た言葉通りのブックマークとして使う事も出来ます。
ですがそれよりも「ぐるっぽ」の変換したHPを見てください。
JigブラウザーWEBは軽快でよいのですが、どうしても画像サイズが小さく一覧性に重きを置いたブラウザーなのに対して、「ぐるっぽ」は画像サイズを画像に合わせて適正に調整し、文字にもカラーを元のHPで使われているように使うために非常にPCに近い形の整形を行います。
勿論、左右のスクロールが無いので横幅で表示できるサイズには制限があるので一列モードです。しかし、どのサイトもバックグラウンドの色も含めかなり詳細に表示されます。
 
「ぐるっぽ」は無償サービスながら 必ずログインが必要なサービスでそれをめんどくさいと思うと手が出にくいのかもしれません。
しかし、それを意識しないで済む「SPICE!」の利用は十分に軽快なものとして写るのですが・・・・いかがなもんでしょう。
それと「ぐるっぽ」の再現性にももう一度注目してください。
現在、メインにはPCサイトブラウザーと呼ばれるOperaブラウザーを利用しています。
しかし、それにも劣らない表示と、内容を細かく調整できる「ぐるっぽ」にも良い点が見出せるかと思うのですが・・・
URLはhttp://lupo.jp よりアクセスください。