DeepFish on EM・ONE

あまり話題にもならなくなったのがDeepfish。
ご存じない方が多いだけかもしれませんが、限定ユーザーのテストしか受けていない状態ではやむ終えません。
説明もダウンロードも結果的に日本語が通らない等々障壁が多いことがもんだいなのでしょう。
私もベータテスターに参加させてもらって、忘れないように定期的には見に行って、定期的にはアップデートして使うようにしているのですが、操作感やなんかで戸惑うことも多く一月ほどの間が空いていることからも改めてのチェックです。
 
やはり ここはEM・ONEでのテストです。
DeepFishは外観からの感じですが、携帯電話用で言えばJigブラウザーやOpera Miniに近いもので、WEB上にサーバーを設けて、そのサーバー上で表示するデータを一次整形し 整形後のデータを端末側で表示するという仕組みになっているようです。
この場合のメリットは、必要のないオブジェクトを受信しなくなることや画像などを整形後に受信するために画面の狭いモバイル機で表示するためには縮小されていることが殆どでデータ量の削減に大きな効果を出しています。
定額制を引いている携帯電話通信会社にとってはうれしい技術でしょう。
逆に転送するオブジェクトを絞っているために、転送されてこないデータがあります。
例えば単純リンクでなくジャンプするデータなどが現在サポートされていないような気がします。
リンクジャンプの方式によっては画面を傷つけるぐらいがんぱってタップしてもジャンプしないことがあります。
今のところベータバージョンなのでその辺りが製品版のときのチューニングの問題で、「これは必要だ!」という部分のフィードバックこそマイクロソフトが求めているものではないかと理解したりしています。
現状、WEB上のサーバーもデータの収集も熱心に行っているようで思った以上に遅いのはその関係ではないかと思うわけなのですが・・・・
 
過去にも書きましたが、独特のインターフェースを持ちます。
画面の多くのリンクのない部分はすべてがスクロール用のエリアでタップしながら動かすだけでスクロールさせることが出来ます。
単純に指で画面を触って上下さすような使い方もOKなので上下に長いページを閲覧することも苦痛になりにくいつくりです。
そして、リンクの部分に関してはチューニングの状態ですが、かなりスポット的に対応しているようでリンク先を選択するときには多くの場合スタイラスを必要とするようです。
指の腹と、爪とを使い分けながら使うほかのブラウザーと大きく違うところでしょう。
その関係からか、上記のリンク先ながらジャンプできないものが多いのは何かのキーにて選択できる等の小細工は必要でしょう。
また、タップアンドホールドの操作などが反映していないのは おそらく今のところそれに割り当てる機能が決まっていないということが大きなファクターにあるのでしょう。
そして、方向キーと選択キーなのですが このオペレーション上でEM・ONEの動作がおかしくなります。
もちろん私のほかにインストールされたアプリケーションのせいなのか、日本語版であるという問題なのかということがわからないのですが、私の想像では画面サイズ若しくはGoForceのサポートが正式にされていないというのが正解のような気がします。
 
DeepFishのセンターキーはZoomモードへの切り替えです。
押すと画面上に四角い選択範囲が画面に対して半分ぐらいの範囲で現れます。
この画面に移るところでEM・ONEはエラーで止まってしまうのでAXIM X51Vでやるとその選択範囲を二つのアプリケーションキーで拡大縮小することが出来、その倍率に応じて画面が拡大縮小をリニアに行います。
このあたりが大きな特徴となるところで、WEBにサーバーをおくタイプにおいてこういった動作はもっとも苦手とするところです。
少しでも効率を上げるために、縮小された画面の場合はそのサイズのデータしか読み込まず表示を行うことにおいて高速化をかなえています。
拡大されたときにはデータが不足して、画面が粗くなるか再度の読み込みが必要になります。
DeepFishの動作では、画面が荒くなることもありますし、半分だけ綺麗で半分だけ拡大画面のようなことがあるので、画面を荒らしてでもいったん拡大表示して、その後補完すべきデータをサーバーから読み取り表示をしなおす作業を続けざまにやって綺麗に見せているのではないかと思います。
画面をスムーズに拡大縮小しながら全体を閲覧して行く手法は、あこがれながら携帯デバイスでは難しい方法なので(パフォーマンス、メモリー、通信どれもが揃わない)うまく実装できれば大きな武器となるでしょう。
動作の中間は荒れたデータも気がつき難いので荒らしてでもスムーズに動いて見せるのは視覚的にうなずきやすい処理でしょう。
最近の流行でミニマップと呼ばれる透過性のWEB画面を選択して、ページ内をジャンプする方法もありますが こちらのほうが実現できればハードルは高いもののより人間の感覚にスムーズに訴えることが出来るでしょう。
重ね重ねもEM・ONEで動作しないのが残念です。
WM5としては特殊すぎる(この機能はEM・ONEだけの機能で特注部分と聞いています)解像度のせいだとは思いますがWM6デバイスの登場でサポートされることとなるでしょう。
(単にCompactFrameworkのアップデートしてないからなんて問題だったら悲しいな)
 
現在のベータバージョンは、日本語表示も素直に行えますし 多少無理はありますが検索などで文字を入力するボックスを選択したときに上から下がってくるBOXに入力して検索できたりも(これがうまく選択できないんです、なにか規則性があるのでしょうがうまく特定できてません)出来ます。
お気に入りの機能もあり、一応ブラウザーとしての基本機能はクリアされています。
表示レイアウトも、透過できるオブジェクトが絞られていることもあるのでしょうが かなりPCで見るのに近い再現性を発揮します。
日本国内では多い高解像度液晶にたいする意識が少ないのか X51VもEM・ONEでも標準状態では小さすぎる表示のような気がします。
ただ、このまま 忘れ去られるような物ではなく日々よいものに変わってゆくと思います。
IE vs NetscapeのPCでのブラウザー争いがあったように、MSと携帯電話ベンダーとの組み合わせにおいてWAPに変わるものとして、このサーバーをマイクロソフトが提供し新たに電話機能だけでなくそれ以外の機能を新規に立ち上げるべき通信業者に 本体回線のメインをまるままInternet側に持ってゆく仕組みを提案できるようなビジネスで、携帯電話業界に君臨する図式を描いているような気がします。
これから携帯電話+αを行う国々からマイクロソフトが浸透してゆくとすれば・・・・しかし、ユーザーとして快適な環境が提供されるなら相手はどこでもという気持ちと。
まあ、複雑な感じです。
ただ、このブラウザーの目指す先は ただのIE mobileの代替ではないような気がします。