信号・波形

先日、モニターとしてアイオーデータの「GV-SC200」を入手しました。
ワンセグは、狭いバンド幅の中に圧縮した映像データを送信し、再送、エラー訂正の技術を使い電波状況が悪い状況でも受信できるように工夫されたものです。
省電力でデータを展開できるICが登場して、携帯電話等の機器にも搭載されています。
もともと、デジタル機器に対してならアナログデータよりデジタルデータの親和性が高いことはわかり易く、文字や画像も含めたいろいろなものも送られてきます。
画面際像度が低くて秒辺りのコマ数が少ないことも、パフォーマンスの高くない機器にとってはプラスにこそなれマイナスにはなりません。
モバHO!に比べてうまい滑り出しのようです。もちろん、通常の民間放送局なのでコストがかからずに受信できるということも大きなポイントとなるのでしょう(というよりそこでしょう)。
 
携帯電話とワンセグの仲が良いのは当然で、番組表や視聴者の参加型番組に参加する等の通信を携帯電話ゆえに持っているので パケットが定額化したことにもよってそういった楽しみも提供できるようになったわけです。
あまりしないようですが、文字放送も流されており WEBを見るように重点ニュースなどを文字で順番にRSSのように閲覧できるように配信している局もあります。
そういった意味でも便利なものなのですが・・・・
ただ、やはり携帯電話の画面では小さくて見難いとか 会社のPCに小さな画面を表示して野球を見ながら仕事・・・(これは駄目か)なんて使い方をするためにPCにもワンセグチューナーを・・・と最近はUSBのワンセグチューナーもたくさんラインナップされています。
 
当然、携帯電話より良好な結果を期待するのですが概ね駄目な場合が殆どです。
ケースにも電源にも余裕があるのですが、いかんせん場所が悪い。
PCの周りには高周波の電波が飛び回っており、それが電波の通過を悪くします。
「じゃあBluetoothWifiの電波をきれば・・・」という単純な問題ではありません。
CPUは内部では〜Ghzの周波数の電流が走り、基板上でも800Mhz等々の電気が流れると当然次回が発生し電波となって漏れた電波として飛び交います。
もちろん、微弱なものですがコンピューターの周りを覆うことになります。
何よりも大きな影響を与えるのはPCの画面を光らせているバックライトで冷陰極管と呼ばれる(LEDやELのものもあります)蛍光灯とネオン管の親戚のようなランプを使うのですがここには高圧高周波の電源を両端の電極に掛け放電による発光を(蛍光素子が発光というのが正確??)しているわけですから 良く漏れるわけです。
 
電波は大体「波」の形をしています。
というより波だから伝わってゆくわけなのですが、その波の長さの違いで信業を伝えたり波の長さで信号を伝えたりします。
一般的にはデジタル信号は 並みの長さを情報に変える場合が殆どです。
並みの長さを定規で測って、その長さが伝えたい情報になるというやり方です。
本来ならデジタルデータなので、角の尖った四角形の波が来そうなものなのですが 中々物理の法則の世界で 100と0という状況は少なく 蛇口を捻って水を出すときにも全開までにはどんなに早く蛇口を捻っても0から10になって20になって・・・・100になります。
高速の信号はその山の角度が急になることになり、そうできる回路が必要になります。
データ量が増えていけば、切り立った山と山が接近して存在するようになります。
そして、そこに外から飛んできたノイズが混ざると山と山が繋がって「1」「0」「1」だったじょうほうが「111」と理解されて「3」になってしまいます。
PCで使うUSBワンセグチューナーの多くには、ケーブルが付属していてそのケーブルでPC本体から離す事で感度を上げるわけです。
やってくる電波の量が同じだと仮定しても、ノイズが含んでエラーの多い電波だとエラーチェックや再送を行ったとしても両方でエラーが出れば駄目になりますので。
 
PCからのノイズの量はUSBワンセグチューナーを作っている会社には解決できない問題なので 本体につけている写真を撮っておきながらケーブルをつけるということになっているわけです。
特に、ノートPCで使うとして実際に携帯電話のように電車でとかではなく会社の机の上などが多いので壁に囲まれたオフィスの中となれば電波状況も良いはずも無く、雑誌のレポートなどでも「窓際」という文字がこっそりつけてあったりするわけです。
では絶望的なのかというとそうでもなく、逆に机の上でおきっぱなしで使うのであれば USBに対する給電も500mAまでなら使えますのでもっと電力を使う回路を実装することが出来ます。付加回路を追加することにより向上させるわけです。
そのひとつがブースト技術です。
単純に信号を増幅する方法です。
0〜10になった信号を10倍にすると0〜100になります。
そうすれば、10か9しかなかったデータが同じ値でも81〜100のデータに増えるわけです。
問題は、ノイズも含んだデータを増幅してしまうところです。
 
もちろん手が無いわけではありません。
例えばノイズを含んだ信号は、ノイズの含まれる瞬間が山の頂上や谷底で発生するとは確率的には(どのタイミングで混入するか分からないから)限らないので多くの場合山の上がりや下がりの途中に発生します。
そうすると信号がフタコブラクダのこぶの様に二山になるので途中から発生した山をノイズとして取り除くというような手法があります。
それも0〜10の状況では見分けられなくても0〜100なら見分けられやすくなるというわけです。
まあ、増幅回路だけ実装するというパターンもありますので一概にすべてに期待というわけではないのですが 今回のモニター商品に対する期待は大きかったわけです。
 
本体の小型化は回路内の配置を難しくするので性能にはマイナスですが、恐らく専用ICの登場で出来ているので基板サイズをどうこう言う時代ではないのかもしれません。
ロッドアンテナが仏で考えれば二段式のアンテナしかつかないところを三段式のアンテナにして長さを稼いでいる。
アンテナは周波数の1/nで設計するのですが週は巣が高くなれば、おおよそ長いほうが良いというのが普通です。その辺りでも気を使った商品であるとは思われます。
アプリケーションは見かけは同様ながら、旧製品とは異なった(リビジョンの違い)物となっており、データ放送の表示までの時間などが短縮されています。
ちなみに、旧SegClipもこのアプリケーションで動作するので近々バージョンアップが行われるかもしれません。旧機種ユーザーは期待できるかも。
追記:6月6日付でアップデートされていました。
詳細は下記のとおり

■Ver.1.04 → Ver.1.05(2007/06/06)
1.追加機能
 ・静止画キャプチャに対応しました。
 ・映像調整(明るさ、コントラスト、ガンマ補正)に対応しました。
 ・録画番組のタイトルを編集できるようになりました。
 ・録画した番組で、再生されていないものに印がつくようになりました。
 ・データ放送の操作性を改善しました。
 ・チャンネルリストのウィンドウサイズを自由に変更できるようになりました(非ドッキング時)。
 ・データ放送ウィンドウを、ドッキングから外す設定を追加しました。
 ・視聴ウィンドウとデータ放送ウィンドウの切り替えを行うショートカットボタンを追加しました。

2.不具合修正
 ・字幕が表示されない場合がある件を修正しました。
 ・データ放送が表示されない場合がある件を修正しました。
 ・TV視聴動作の安定性が向上しました。
 ・アプリケーションを再起動したときに、ウィンドウの位置やサイズがデフォルトに戻ってしまう件を
  修正しました(非ドッキング時)。
 ・reserMailで予約した場合に、違うチャンネルで予約されてしまう場合がある現象を修正しました。
 ・iEPG/reserMail設定のチャンネル名が一部間違っていた件を修正しました。
 ・予約録画終了後、サスペンドに移行しないことがある現象を修正しました。
 ・Helpをよりわかりやすく変更しました。
 ・SEG CLIPのインストールが正常に開始されない場合がある件を修正しました。
 ・Windows Vistaで、インストール先フォルダ名を初期値の「SEG CLIP」以外にすると、ガジェットの登録に失敗する現象を修正しました。

 
実際の動作なのですが、テレビが見れます。
外付けのケーブルで繋いで見ると大阪は山の上からの配信なので電波商況が悪くない地区なのですが、そういう意味を含めて考えていただきたいのですが 殆ど家中すべての場所で見ることが出来ます。
ただ、やはりPCに直接刺した状態では PCの動作状況 例えば電源ケーブルを繋いだときとバッテリーで駆動しているときではバッテリーで駆動するほうが感度が良い等の差があります。
この辺りはやむ終えないところでしょうか??
ただ、安定度は格段にましたようには思われるのですが・・・・
まあ、私よりももっと良くテレビを見る人で無いとこの辺りから先は評価できないのかもしれません。
色合いはおとなしく、恐らく補完処理がなされているのでしょう 全画面に拡大してもドットが目立つというよりもソフトフォーカスになるようなイメージです。
テレビを見ている状態は画面を注視しているわけではないのでこのほうがのぞましいかもしれません。
時折白い字幕などが少し読みにくく思われますが、もともとの解像度の問題もありますので 文字放送をオンにしておいてそちらにかかれているのでそちらを読むほうが良いでしょう。
ワイド画面もサポートなので、自宅のワイドでないテレビでは見えないエリアが写ったりと別な意味での発見があります。
とにかくしばらくの間こちらに変えて使ってみましょう。
ちなみに、相変わらずOQでは動作しませんでした。