Evrrunって?? 第二回 キーボード

外観上からも最も特徴的なのがキーボードでしょう。
本体を横向きに置いた際には 右側、たて向きに置いた際には下側に QWERTYキーボードとよばれる小型のキーボードが付いています。
2Gに対して1Gと言われる 第一世代のORIGAMI UMPCではキーボードを廃して タッチパネルによる入力が中心だったのですが どうメーカーのVegaをはじめ昨今では液晶画面の周囲に幾つかのハードキーと呼ばれる物理的に押せるようなキー簿配しているのが普通になっています。
若しくはOQOなどを初めスライド式のQWERTYキーボードを装備したものとなります。
このあたりはSmartPhoneもPCも同じと言うのは少しほほえましく写ります。
それ以外にはクラムシェルと呼ばれる、通常のノートPCと同じ画面を折りたたむタイプの仕組みのものとなります。
しかし、Everunはどれにも属さず 本体の液晶のそばにQWERTYキーボードを配した、SmartPhoneではTreoNOKIA E61のような形となっています。
 
キーボードが本体についていると、取り出した瞬間にそのままキーが打てて非常に便利に使えます。しかしその反面本体の面積が同じであれば キーボードの場所の分画面が小さくなってしまいます。
一般的なクラムシェル型は、もともと机の上やひざの上など置き場所があることを前提に考えられた形、手で持った状態で使うといういのは 本体が持ち続けられるほどに軽くなる必要があり、ようやく始まった使い方なので おそらくどれが良いと言うところまで練られていないのでいろいろなものが出てきているのではないかと思います。
Everunは500gと手首だけで長時間支えるのは少し辛い重さですがそのあたりはどうなのでしょう?
SmartPhoneに例えると、私の主観ですがTreo より NOKIA E61に近いタイプと思われ重量の問題もあり量手持ちが基本のデバイスです。
ただ、EverunはそのサイズがSmartPhoneに比べてかなり大きいのでそのための工夫もされています。
その辺りから、すこし工夫が凝らされています。恐らくこれは初めての試みではないかと思いますので評価は後の方々にお任せするとして特徴を少し紹介してゆきましょう。
 
EverunQWERTYキーボードは変則的な形をしています。
通常のPCのキーボードの最上位にある数字キーの幅で縦に切り取ったキーボードにそこからあふれたキーを、通常の4列を6列にする事で下側に配しています。
一般的なPCのパームレスト部分までぎっしりキーが配されています。
その中には良く省かれてしまう「WIN」キー等もあります。
そして、一部に熱狂的なファンのいらっしゃるキーボードのバックライトもついています。ちなみに白く光り 光る時間や明るさも設定できるようになっているマニア仕様です。
その横にはポインティングデバイスが配されており、このポインティングデバイスは光学式マウスの受光部だけを切り出したような外観となっておりその上で指を滑らすだけでカーソルを動かす事ができるようになっています。
この受光部は、ボタンにもなっておりマウスの左ボタンと同じ働きをします。
余談ですが、過去に見た試作機ではポインタ操作中に間違えて簿他の押すような事があったのですが 製品版ではデバイスの周りの筐体が盛り上がっており押し間違えを避けられるようになっています。
同様に、電源ボタン周りも改善されたようで好感の持てる対応です。
 
Everunは縦画面で利用したときに成立するようにキーが並べられています。では、横画面になったときはどうでしょう?
例えば、「紙に90度傾けた字を書いてみてください」と言われたらかけないことは無いと思いますが 考えながら書かないと駄目になると思います。Everunのキーを横に使っても同じ事がおきます。
ためしに携帯電話を横にして数字を打ってもらっても 数字を手が探したりすると思います。
慣れを必要とする操作となります。
 
他に、液晶画面を挟んだ反対側に上下左右の方向キーとファンクションキー、マウスのボタンとスクロールキーとふんだんに用意されています。
このキーの中で特にファンクションキーの装備はありがたいものです。
ファンクションキーのありがたさに関しては、実は英語圏の人にはわかり難いようで多くのUMPCでは省略されています。
Everunは韓国製ということもあって恐らく装備されたものと想像します。
例えば日本語で「みに」とタイプした場合、F7キーを押すとカタカナで「ミニ」(F8は半角カタカナ)となり、F9キーを押すと英文字で「mini」(F10は半角英数)となります。
他にも辞書登録などと、アルファベットで入力して変換する必要のある言語を使っていると よく使うキーなのでありがたい限りです。
勿論、Fnとの組み合わせで操作する特殊機能(WifiのON/OFFなど)もファンクションキーに多くを割り当てられていて通常のキーボードをシンプルに使わせてくれます。
 
キーボードが付いているのは本体上面だけではありません。
側面にも幾つかのキーが付いています。
パワーセーブやMuteボタンなどは他のPCでも付いているボタンですが、それ以外にEverunではQWERTYキーボードからはみ出したボタンを側面に配しています。
それが、Alt、Shift、Ctrlのボタンです(他にもFnもついています)。
何故このボタンが側面にあるのでしょう?
通常小型のキーをSUMキーと呼ぶように、親指で押すキーボードとなります。
その際、本体を両手で支えながら押すために、Altを含め前述の3つのキーは 押しながら他のキーを押す特殊キーとなります。
小型のキーボード付デバイスを使ったかなら判ると思いますが、その際が最も本体を持つ手がバランスを失います。最も落としやすくなると言い換えても良いでしょう。
Everunを操作する基本姿勢は、片手で本体を支えその手の親指で側面にあるAltなどの特殊キーを使い、反対側の手でキーを使うと言う形を想定しているように思います。
実際の所いままでに無いインターフェースですので、評価は??ですが面白いい発想です。
ちなみに、TreoなどではShiftなどのキーは一度押すとワンキー分ロックされる仕組みになっていていますが PCなので マウスと組み合わせて画面全体の選択などの場合には困るので こういうアプローチになったのではと想像する限りです。
側面キーは縦横両方の使い方を考えて横向きに置いたときの左側面と下側面の両方についています。
このキーも試作機と場所が入れ替えられています。よく使うShiftが一番外側に来たのは好感が持てますよね。
 
上下左右の方向キーの場所はかなり離れていますので、お世辞にも使いやすいとは言い難い場所にはあります。
しかし、これも左右の手を完全に役割分担するという思想の賜物でそういう意味ではよいのかもしれません。
 
画面そのものも入力デバイスとして使えるタッチパネルとなっています。
多くのUMPCではスクリーンキー等が付属しているのですが Everunにはそのアプリケーションが搭載されていません。
補助機能としてインストールするか、IMEのものを使う等ではペン入力も出来ます。
スタイラスはプラスチックの成形品でお世辞にも立派とはいえないのですが、比較的画面のタッチパネルの精度が悪くないので 選択ぐらいであれば指でも十分。
スクリーンプロテクターは必須かも?!
 
多くのキーに戸惑うのか使いこなすかが 持った人の器量を試されます。
ただ、街中を走るのにレーシングカーは必要ありません。
しかし、それが好きで乗っている人もいます。
好みと機能のバランスをどこにとるかは画像を見ながら悩むのも楽しいかと・・・
Everunの特徴のひとつです。