Everun(UMPC)を使うにあたって

UMPCと呼ばれるPC達は、OSにWindowsXPを搭載しCPUのパワーやメモリー、HDD等全てにおいて最低限のものが確保されています。
WindowsXPが登場した当初と比べれば、全てにおいてスペックは高かったと言えばそのまま使えるものと言えなくもありません。
実際に、多くのアプリケーションが動作しますし、CPUパワーだけなら MMX Pentium相当の時代に設計されたCPUを搭載したEverunですら最新の マイクロソフトオフィススイートを動かす事ができます。
ただ、当時にはあまり話題にならなかった複雑な作りの ウイルスやスパイウエアーなどのチェックが重くなったと言う事も時代の変化として顕著に考えなければ行けない事です。
それでも、何とか動くというのがUMPCです。
じっさい、Intel A110やVIA C7等は人世代前のPentiumMクラス同等(まあ、処理によるわけですが)なのですから なんとかなるのでしょう。
 
現行のモバイルノートと比べてみると、CPUは貧弱ながらメモリーの量は同等クラス、HDDもそう変わらない、大きく異なるのは画面サイズとキーボードの大きさと言うところ。
バッテリーもEverunの6時間/12時間を比較にするなら変わらないといえるでしょう。もっとも多くのUMPCは2〜3時間なのですが・・・・
では、画面とキーボードの違いはどうでしょう?
もちろん、スタイルの違いもあります。
 
クラムシェルと呼ばれるのがノートPCの一般的なスタイルで、帆立貝のように開く形の内側にディスプレイとキーボードが収納されています。
それに対して多くのUMPCはキーボードが無かったり スライドするボディの中にキーボードが収納されたりという形をしています。
ノートPCが膝や机の上において使うのに対して、UMPCが手に持って使う事を基準にしたスタイルだからでしょう。
当然、手に持ち続けていられる重量は500g〜700gぐらいと各社考えていて横並びにそうなっています。
モバイルノートが1kgぎりぎり軽いぐらいなので、拡張バッテリーをつけたUMPCとはその差が殆ど無いという状況です。
画面サイズが10インチ程度のモバイルノートに対して、7インチから5インチ程度までのUMPC
本体重量を半分にするために簡単に考えると、容積を半分にする事で液晶サイズ 1インチ100g程度が今のトレンドのようです。
キーボードは画面サイズに伴ってサイズが変化するようです。
当然、クラムシェル型のUMPCも少なからず存在するわけなのですがそれはそれでよいのでしょうか?
 
UMPCがただ単なる小型のPCということであれば、クラムシェルの小さな画面と小さなキーボードに縮小コピーとなるのでしょう。
もちろん、他のスタイルを推奨しているわけではなく 他のスタイルもあるのではないかと思うだけのことです。
SmartPhoneの流れの中で現在主力となるのはやはり、テンキーだけのモデル、スライドや開く事により現れるキーボードを使うタイプ、本体の液晶面に小さなキーボードの付いているタイプとなります。
電話機自身が、手に持つ事を前提に電話の受話器をモデルに進化していったことから最初から手に持つタイプで、現在のUMPCよりも重い頃でもストラップをつけて手に持っていました。
片手で持って反対側の手でキーを入力するというスタイルが当たり前です。
同じスタイルで使うフルキーの付いたモデルが出てくるのも自然な流れです。
では、キーボードが別にあってから クラムシェル型に変化し、その先を目指すUMPCはどうなるのか??
 
VAIO U1と言われる最初のシリーズ、リブレット、ウルトラマンPC、FIVA等日本では過去に意欲的な商品が沢山出ています。
ただ、どれもがノートPCの延長線上で考えられており あのサイズながらパームレストまであるものまであります。
結果的に、薄く作られた重量的にも同等のB5サイズのPCにシフトしてゆきました。
出ては消える運命のUMPCのご先祖様たちが消えてゆきました。
何度目かのUMPCの波が久しぶりにやってきたような気がします。
今までどおり、結果的にクラムシェル型のPCが最後に残って 再び薄い700gぐらいのB5ノートが出て落ち着くのか、それとも新しいスタイルとして現行の手に持って使える型のUMPCが生き残るのかは倒しみな所です。
 
画面解像度もそうで、画面が小さくなった事で無理に解像度を上げて読めなくなる事よりも解像度をそのまま維持する事が結果的に良いと思ったのか、ただのコストだけなのか、タッチパネルの解像度に合わせたのか 800x480や800x600程度です。
小さい画面をうまく使えるように、大きなアイコンのランチャーがあって手で選択したり 特殊なアプリケーションキーで一発でプログラムが起動できたりという機能がついていたりもします。
Everunのようにサイドにまでキーを配置したものもあります。
画面解像度が生み出した、今までに無いインターフェースもあります。
そして、Zoom機能など拡大縮小を仮想的に切り替える機能だったりします。
縦横を切り替える悪乗りに近いものまであります。
 
今日、明日には使い方自身も意識も変わらないとは思いますが いずれ違う使い方がでてくるかも?
例えばその為には重量がもう少し軽くならなければいけないのか、小さくならなければ行けないのか 逆に大きくならなければ行けないのか?
それまでの間意欲的なマシンが出てくるのが楽しみですよね。