AUのパケットPC定額の実行がされると与えられる影響

12月からと報道されていますが、12月に発表というのが本当のところではないかと思われるPCパケット通信の定額化が行われるということ。
今のところ噂なのですが、まんざら嘘でもないでしょう。
既に早い機会に発表があったことと、CDMAの変更の時ようにWINのネットワークの強化に勤め 恐らくバックボーンという意味ではかなりのアドバンテージを有していると思われる会社なので 有言実行が難しいわけではないでしょう。
WINの動画配信サービスなど 数メガのデータのやり取りを夜間の一斉配信で処理するのは 自由にパケット通信をされること以上に恐ろしい作業でしょうし それが故にネットワークの負荷の測定もかなり綿密に行われたと信じています。
その技術があればこそ、ネットワークの負荷にあわせて調整する等の話も出来るのでしょう。
WINとはまったく異なるサーバーを経由したねぅとワーク接続で ブロック毎に接続サーバーを決めその負荷率にあわせて ポートの制限をかけるという簡単な構造のものでも十分に効果があると思われますので その辺りは接続されるIP毎なのか、サーバー毎かは別にしてうまく処理されることでしょう。
 
仕組みも、今後の問題もある程度クリアになってそれはそれで良いことなのですが・・・
そのメリットを享受するのは誰でしょう?
先日来、SmartPhoneがどうとかEverunがどうとかって 通信環境に関してはかなり向上しています。
その中で、国際標準規格であるW-CDAを採用していることから いろいろな可能性が見えてきておりそれ故に一喜一憂が起きています。
ところが、回線方式はCDMA2000と国際基準に乗った物ながら接続端末を登録制にするなど 大きく仕様を限定した仕組みになっているのがAUの通信網です。
もちろん、CDMA2000そのものが少数派ということもありますが 世界で販売されているその規格上にある電話機を日本に持ち込んでAUSIMカードを差し込んでも通信は出来ないわけです。
逆は可能で、ローミングの出来る国に行き その国のSIMロックのかかっていない電話であれば AUSIMカードローミング通話が出来ます。
不思議な話です。
SIMのIDと電話機のDIのマッチングを取っているのでしょうが野暮な技術です。
 
では、となるのですが 妄想も何もない定額通信が始まるとAUの提供される機器を経由してのPC接続となります。
いろいろな制限は見えているでしょうし、そうでなければ個々まで囲い込む意味は無いはずです。
それでも、WEBとメールは見ることが出来るのでそれでも良いかとは思います。
まあ、マニアという視点から見ると 煮えきれない気持ちもあります。
 
高速道路が2本走っていて、片方の道は通行料が1000円、もう片方が500円で出発地も到着地も同じだった場合、おおよそ500円を選ぶのが人情。
片方が時速100Kを超える平らな道で、もう一方ががたがた道で車を選ぶよな道だったとしたらどうでしょう?
どちらを通るかは、時々 状況で使い分けるようになるわけです。
このまま全キャリアがPC定額に踏み切る状況にならざる得ないところに追い込まれると思いますし、その際にはこの高速道路のような状況が生まれる可能性があります。
マーケティングを優先すればそれでも対抗せざる得ないということはあるでしょう。
 
勿論、道路公団が将来の道路建設のためと 独占的に料金を道路を作り続けている状況で選択肢が無い状態よりも、渋滞する道にバイパスを私的に有料で作ってくれるという選択肢が増えたと考えればずいぶん良くなったとは言えるのですが それ故に、今まで問題にする必要の無かった品質という問題がクローズアップされることとなるでしょう。
電話はつながるのが当たり前、「電気は途切れずにくるのが当たり前」というのは地球が出来たときからある理などではなく、人が自分たちの中で長い間にわたって作ったルールが常識になっただけのことです。
そうでなければ絶対に駄目だという事は無いのです。
公共性の意味で、電話・電気に関しては駄目だといえばそうですが その保護されるべき電話を かなりの勢いで衰退させているのがそれを利用している国民そのものなのです。
Ip電話の断絶で多くの被害を出したのは、NTTそのものだったわけですから。
 
携帯電話については有線の電話ほどの公共性は認められていません。
故に途切れたからといって、料金の問題以外で大きく問題になることは無いでしょう。
勿論、顧客満足度で 顧客が離れてしまうことは想像できます。
しかし、あまりにもコストが違うと さっきの500円と1000円の差だったらどちらを選ぶでしょう?
そして、1000円の道路が採算性が高く 存続して行けるでしょうか?
時代をそう進めてゆこうとしているのかもしれません。