リーモートな使い方の足かせ

リモートで操作すると言うのが普通に成ってきて、Logmein等を使えば家庭でもリモート環境を作ることが出来ます。
ネットワークでの安全性さえ確保できれば、Windows標準装備(エディションによる)リモートディスクトップも使えます。
リモートで使えば端末側にデータも置かずに済んで・・・といい事が多いのですが 回線の無いところでは使えないとなっています。
携帯電話とリモート接続のできる端末という構成も有りかなと最近思っているのですが 実際のところはカバンの中にはいるもの要らない物がごちゃごちゃです。
 
リモート接続の利点は何と言っても、PCの操作ですので動かないアプリケーションが少なく実際の動作はリモート先のPCで行われているので接続しているPCのパフォーマンスに関係なく動作すると言うこと。
逆に欠点はやはり画面を転送してくるのでどうしても重くなる。
一応、画面に送るべきデータを圧縮して送ってきてくれるわけなのですが、数ギガの転送レートを誇る最もPCの中で高速なバスを利用するグラフィックカードへのデータを せいぜい数百キロ程度の転送速度でカバーすると言うのは無理な話。
画面はかくかくしたり、1秒に一度程度の更新しか出来なかったり、3Dが駄目だったりするわけです。
それでも優秀なほうだとは思うのですが、なによりXPでは動画が全く見えなくなったりします。
 
動画が見えなくなるのは、ビデオカードが直接データを処理して画面の一角に表示し 通常のWindowsの上にその描画画面を載せる手法(つまりその部分の描画に関してはWindowsのシステムが管理していない) オーバーレィを利用していたからなのですが これはXPからVISTAへの移行で名目上禁止されたのでPCの負荷を増やしながら、それでもリモート環境では紙芝居のように見えるようにはなったわけです。
 
最近のビデオカードの進歩は目を見張るほどで、速度を誇示したいが為に不必要とも思われる拡張を繰り返し 10万円に届こうかと言うカードも登場していますし、メモリーもPCではとても使えない高価で高速な物を PCの搭載メモリー量ほど搭載した物も現れてきています。
個人的にはどうかと思うのですが・・・・
それでも、マイクロソフトが提供する中間ドライバーにあたりDirect-X等への準拠が進んでいるお陰でアプリケーションの互換性の問題が出にくくなったのはありがたいことです。
ただ、CPUと同様ハイエンドがユーザーの求めるより先に進んでいってしまうと ごくごく僅かな注目は浴びるけど販売に結びつかないという結果になりかねない状況となっています。
そして、同じ方向 複数を同時に動作させることで高速のシングルチップより効率を上げてゆく方向に進んでゆこうとしています。
そしいて、もう一つの進むべき方向が専用の演算チップを搭載してゆく方向です。
 
GPUとCPUは処理するデータの扱いが異なるだけで すでにサイズもトランジスタの数も同様にまで進んでいます。
汎用性の高さと、専用にして演算速度とスループットの向上に向けたものとで方向こそ異なるものの 他に例を見ない巨大な半導体となっています。
そして、3D等はグラフィック側で計算することも少なくなく テクスチャーと言われる3Dで表示されるオブジェクトに服を着せたりの作業もGPU側で行っています。
お陰でCPUは軽くなったのですが、CPUと同じでいつもそんな作業を行っているわけではないので、実は結構無駄が出る。
無駄はよくないので他の用途に使えるといいのに、特に計算処理はCPUよりずいぶん高速なのに・・・というの最近新しいトレンドが生まれています。
 
複数のGPUをおき並列処理を行うことで高速化し、そのうちの一つ(以上)のチップは遊んでいるならCPUの複雑な計算処理を手伝うように動くということです。
GPUの中の高速の演算ユニットを使う命令を基本的に統一化して、他のアプリケーションでも流用できるようになれば例えば3Dの表示ではなく3DのCADなどで表示だけでなくモデリングの変更等も高速かできたりとのおまけが付いてきます。
その処理の中には画像を圧縮して収納して、解凍して表示する物もあるので 画面の圧縮を含め動画のエンコードなどもお手伝いできる。
長い小数点付きの演算も高速処理となれば 何故今まで使わなかったのだろうと・・・
(単純に汎用化すると速度が落ちることが多いので、また、CPUのパフォーマンスが不足することが無かったのでという噂もある)
 
リモートコンソールを使う上で画像の表示が遅いのは前述したとおり。
回線が速くなってその問題が解決する・・・・と言いたいところですが 現在のWAN回線の数メガが 1Gの回線になってもアプリケーションの上限設定の問題も有るのですが 本体を利用するほどに高速に描画できているわけではないのです。
LAN環境でもならWANがいくら速くなっても期待薄のような気がします。
しかし、GPUレベルでの進歩は一概にそれだけとは言い切れないのです。
 
小型の端末側のGPUリモートホストとなるPCで認識され、自動的に回線速度から送るべきデータをGPUが処理し送信したら動でしょう?
3Dの計算まではホスト側のPCで行い、計算後の画像をネットワークでリモートクライアントに送る。
リモートクライアントは、表示する画面のデータを受け取るだけで つねに2Dの表示だけをこなせばいい。
そして、ホスト側で圧縮された画像データをリアルタイムで解凍表示する処理機能さえあればよくなります。
簡単に言えば、動画ストリーミングと同様の処理をクライアントPC側で行うわけです。
現在の静止画データを紙芝居のように扱うのではなく、動画データとして送られた画面をマウスでキーボードで操作するわけです。
動画の再生支援機能のように、リモートの画面の再生支援機能が搭載されるわけです。
これなら回線速度の品質で何処までも高速化するわけです。
 
EM ONEには高速なGPUが実は搭載されています。
ただ、それを利用しているアプリケーションは ワンセグの視聴ソフトだけのようでこれも宝の持ち腐れの部分です。
つまり、PDAやSmartPhoneにもそういう時代は来ているわけです。
VGAの解像度でフルカラーを表示するときに、PCもグラフィックアクセラレーションの考え方が生まれました。
携帯電話やPDAVGAの解像度を必要とするなら、当然そういったものが必要となってくるわけです。
そして、それにそういった機能が付加されれば・・
現にNECのリモート端末では、ホストPCの動画が表示できるのですから。
そういえば私のEM ONEもSlingPlayerから送られた動画データを処理できているんですよね。
PCで作られた3Dの映画も遅延無く見れているわけなので・・・(実はQVGAなのですが・・)