香港旅行

小学六年生になる子どもと二人っきりで香港に旅立った。
普段から一人楽しみすぎと言われてもしょうがない親が 子供と二人っきりの旅行となるのですが 実は全く自信がない。
正直、六年生にもなるが いまだにお母さん側にいて 普段からの話に慣れていないからか怒らすこともしきり。
時によっては怒るだけで済まなく手を出したりしたわけでもないのですが泣き出してしまうこともある。
基本的に大人相手でも相手のことがちゃんと理解できていない訳ですから 子供の繊細な心など分かろうはずもない。
もともと感情よりも理論が先行する性格で(自分の好きなものに関しては感情最優先なのであくまでも勝手な性格というべき?)、子供の興味に素直に賛同できなこともしきり。
お金を入れるカードゲームなどでも お金を入れてカードが出てきてそのカードが珍しい物だと良いそうなのですが 珍しいカードが出でればそのカードを使うためには改めて別のお金が必要となり 珍しいカードでなければ珍しいカードを出そうとお金を突っ込むので 非常に効率の良い商売と評して以来 一緒には行ってくれないからとても扱いにくい親なのであろうと自分でも思っています。
それでも、最近一緒に自転車で遊びに行くのに付いてきたりして ちょっとは一緒でもいいかな?なんて 勝手に想像したわけです。
実は子供のとあるチャレンジが同じ週にイベントとしてあり 失敗したときのダメージを考えたらなにかリカバリーをと企画したわけです。
チャレンジそのものも、チャレンジすると決めたのは一週間ほど前。
実は前日まで悩みつくしてチャレンジして、何とか結果を出して帰ってきたので リカバリーのつもりがご褒美となりました。

ではなぜ香港なのかというと 兎に角 今の香港のツアーは安い!!
今回のツアーは、香港二泊三日で親子二人で約62000円(燃費、空港使用料込)、もともとは北海道か東京ディズニーランドとは言われていたのですが どう考えてもこちらのほうが安いのです。
子どもの好きなところというのは難しいのですが 観光つきというので ここは親の能力の部分では無いと考えたかったというのもあります。
お陰さまで、元気に子供も出かけることとなりました。
 
空港バスまではママもお見送りに来てくれて、自分専用の荷物を持って機嫌よく出かけます。
早朝に関西空港につき、昼前に関西空港から香港国際空港まで。
飛行中はビデオを見たりゲームをしたりと最近の飛行機はよく考えら得ており退屈もせずに到着します。
機内食がスタミナごはん(ビビンバ)だったこともあり エネルギーはメータ振り切るかと思われんばかり。
できれば前日徹夜していたらしいので(朝はようやく寝始めだったので起こした時はご機嫌斜め)寝てほしかったのですが・・・
香港国際空港には年に2〜3度はやってくるまあまあ知った場所。
迷うことなく進んでゆく訳なのですが 思ったほどもなくスムーズで 飛行機を降りたときに長時間並ぶのは大人でもつらいので助かった感も。
荷物もターンテーブルについた時にはちゃんと出てきていて非常にスムーズ。
両替所でお金を両替してそのままゴーとなりました。
通関も荷物検査も両替も子供一人で行かせたら神妙な顔で行くのを見ているのは非常に可愛くて良いわけです。
名前を聞かれてもちゃんと答えられたことからも成長具合がうかがえます。
 
うまく行くときには問題が多いと昔の人がよく言ったもので、迎えに来たガイドさんと観光バスでホテルにチェックインしてこの後の工程を想像していた時の事でした。
お出かけ前に荷物の入れ替えをするように言ったら子供の顔色が変わりました。
まったく同じ鞄があったようで 空港から違う鞄を引きずってホテルに着いたのです。
私の慌てぶりの数倍の落ち込みを子供が見せて慌てる余裕もくれない。
泣くことも忘れて、地面に座り込んで頭を床につけての見てわかる落ち込み方です。
流石に自分の英語力を知っているので こういったトラブルを起こすことはなく私にも初めての体験。どうしていいか分からないというわけにもいかないので とりあえず前回旅行のSIMが生きていたので旅行会社に連絡を取るところから始めました。
旅行会社は一応日本語を話しスタッフが。向こうも状況がつかめていないしサービス外なので基本的にサポートしないことを前提の話。
さすがに話にならないので、航空会社のカウンターの電話番号を聞いて直接話をすることに。
ここまでは何とか日本語が通じたのですが、その先は空港セキュリティへと話が移ります。
日本語を話すスタッフの呼び出しをお願いするが存在しないようです。
子供が分かるはずもないのでもう片言も何もない。
便名とか鞄がないこととか間違えたこととかを順番に。かなり相手には迷惑だったろうがそんなことは言ってはいられない。
二つの部署を渡る話の末に、Dカウンターのセキュリティサービスに来るように言われて子供を元気づけながら行動を開始。
フロントにtaxiを呼ばせたのも初めてですが スピードを考えると列車乗り継ぎが速いので(香港の空港特急は本当に早い) 駅までボーイに運転手に話してもらい乗り口の近くにつけてもらい 電車に乗って折り返すと 空港を出たところから空港まで一時間と少しで戻ってこられるとかなり効率の良い移動をしました。
言葉が不自由なのはよく伝わっていたようで、いくつかしゃべった時点で私の名前の書かれた紙を目の前に突き出されて相手が理解したことがわかった。
「少し待て」と言われて 約二十分かかってやってきた係員に奪われるように間違えた荷物を持って行かれ、パスポートや航空券の半券、Eチケットなどを渡して一緒に奥のほうへ案内される。
何らかの手続きに行かなければと思ったら、じつはターンテーブルのところに帰るだけ。
荷物のお忘れ物コーナーに案内されました。
パスポートの番号とサインをして パスポートの本人確認が済んだ時点で荷物を渡してもらいました。
そこまで難しい顔をしていた係員は突然笑顔になり
「You are Welcome!!」と
カウンターの書類を受け取ったお姉さんも 子供に向けて
「ByeBye!!」と手を振ってくれている。
明らかに見ればわかる事態に、気を使ってくれたのでしょうか 突然の変化に何が起きたか分からない子供ながら これで終わったと理解できたようです。
 
比較的鉄分の多い子供なので
「トラブルはあったけど空港特急に乗れてよかったね」
(じつは今回のツアーでは空港特急に乗れるチャンスがなくて悲しんでいた)という一言にも励まされたようで 結果オーライでようやく香港での旅行がスタートとなりました。
既に時間的にも遅かったので ホテルに帰りついたところで観光は諦めた。
とりあえずモンコックにでて 頼まれ物のSIMCityへの買い物などを。
町中の喧噪、日本とはあまりに違う雰囲気、油断すると転ぶ地面の凸凹など 子供の興味は周囲に向かいます。
SIM Cityのいつも行くお店では
「子供さん?(一応英語)」と私経由で声をかけられてびっくりしたりと
私も顔を覚えられているとは思ってなかったからびっくりしましたが 子供はもっとびっくりしたようです。
スクリーン保護シートを貼る職人仕事に見入ったり とそれはそれで楽しんでいたようです。
「ナルト」と「ワンピース」の400話入り(テレビ)DVDの前で自分の財布を覗き込みながら 考え込んだりとそれなりに楽しんでいたようです。
女人街(漢字変換では女人買いとでるのですが それはちょっと早い)が目的だったのですが SIM Cityにいるころから様子がおかしくなってきて、掌は熱いし時折何もないようなところで止まってみたり と挙動不審。
21時とはいえ日本時間で22時、前日徹夜で眠い所に 子供にとっての大トラブル。
解決したら時間がなくなって とりあえず一つだけでもの観光だから 勿体なくてあきらめきれなかったのでしょう。
体力的に無理があったとしても。
子供には悪いけど少し嘘を付いてしまいました。
「道に迷って行き方がわからなくなったから 明日お友達に聞いてもう一度来るから許して」と何となく納得させてホテルに帰りました。
空港で時間待ちの間に食べたハンバーグしか食べてなかったので マクドナルドに寄って軽い食事と休憩。
チキンナゲットと間違えて頼んだ鶏のから揚げ4本と(私のだけどわたしはもう食欲なし)ハンバーグ半分(辛かったらしい)とポテトフライを完食しようとしていたのですが さすがに吐かれたら処置なしなので お持ち帰りにしてホテルまで。
電車でホテルの近くの駅まで行ったら タクシーに乗せてもらえずに(日本でいうところの乗車拒否 こちらでは違法でもないし 儲からないのに乗せろと言うほうが無理 近距離は)歩いてホテルに着いてシャワーを浴びたら本人も気がつかない間に寝ていました。
寝つきの悪い子なのですが、心配になるぐらい静かな寝息を立てて寝ていました。
私は、今日一日で半年分ぐらい英語を話したこともあり やはり疲れてそのまま・・・