コピー品

最近、PCの部品等のコピーが出回っているという話があって ちょっといつもながら興味があって見ていたりするのですが・・・
 
もともとこの手の話は、8BitのCPUのころはシリコンの上に書かれているパターンを解析して同じものを作るというところからスタートしていました。
専門の研磨屋さんがいたそうで、チップをばらしてシリコンを研磨して撮影してパターンを割り出すというような事をしていたのですが古の話。
いまやあのパターンを解析する方法がないですし もし私がそのパターンを持っていたところで 作れる工場が無いのでどうにもならないわけです。
特に現行のIntelは最も細密なシリコンを量産できる会社の一つで その最新の技術を使った生産施設のコピーの方が難しいわけです。
ともあれ、そのパターンは細密化によってあっという間に衰退しました。
で、その後に出てきたのは「リマーク」という手法で 当時、CPUに与えられるクロックはジャンパーピンで固定されていたので
25MhzのCPUのマークを削って消して、33Mhzのマークに書き換える手法です。
粗悪品ながら本物。
運が良ければ動いて、運が悪ければそのCPUの本来の性能 25Mhzまでしか動かなかったり 33Mhzで動かして焼け死んだりという事態が起きるわけです。
その後、クロックを内蔵したりとそういう手法が使えなくなってこの話題は立ち消え、AMDCyrixなどとの戦いに入って行ったわけです。
もう、行為言ったコピーは出回らないだろうとは言われていたのですが・・・・・
 
実はコピー商品と思われる商品を入手しました。
一応使うつもりもないので写真を出すわけなのですがこんな感じです


購入前から怪しさが分かっていたというのは
http://wireless.sblo.jp/article/30740380.html
で書かれている商品そのものだからなのです。
 
以前も書いていましたが、WiMaxのカードをいまの無線LANのカードと入れ替える事でWiMax内臓にできるなら・・・
モデムなどを入れるよりもずっと楽で、Wifiの現在のアンテナ流用ですからアンテナの問題もクリアだしこんないい話がないと
オークションで4000円ぐらいだとするとUSBモデムタイプより安い等と書いていますので それでd探していて見つけたわけなのですが
偽物だという点に関しては、この方が主張されているのを直接読んでいただければよいかと思いますが
ようは ラベルが偽物だというのがメインの部分。
ちなみに写真を平気でさらしているのは MACアドレスなどもカードと実際は異なるとのことなので・・
 
この手の商品が登場すること自身驚きなのですがいくつかのパターンが考えられるわけです。
○実際の商品で性能の劣るもののシールだけを張り替える
 これは他のところで話題になっていますが買ってつないでみるとWiMaxのデバイスそのものが無いパターン
○出元がばれるとまずい商品
 これは会社で購入したものを横流ししたとか、工場の不良品をリマークした等
○チップだけは純正品を使い、基板に実装し直した。
 組み込み用途などで出荷されたものを基板からはがしてつけ直す
○まったくチップから作る
等が考えられますが最後の一つはおそらく除外できると考えています。
では、何故偽物が堂々と出回ることができるのでしょう?
 
一つは、正体不明のIntel純正のカードがある事。
一般的に言われるES品というやつで
新しい商品等が出荷されるときに 製品が出てからPCやプログラムを開発すると手が遅れてしまうので 出荷前に検証用にサンプル出荷されるエンジニア サンプルと呼ばれるものが出荷されます。
これらはファームの書き換えなどでいくつか特製の違うものが出荷されたりしますので「ES」品と書くと 多少スペックが違っていてもそうかな?と思わせられるわけです。
それらには製品版にない機能等も含まれる場合もあり たとえばマックアドレスの書き換えができるバージョンなどもあったりするようです。
これらを製品としてこっそり横流ししたりする場合があるので これらと混同されるとどれが本物でどれが偽物なのかわからなくなってしまうわけです。
もう一つはチップレベルまで作った後、中国でアッセンブリーして出荷されるわけなのですが その際にこっそり抜き取ったり チップの不良品をそのまま持って行って自分で作った別の基板に載せ換える等があるとき。
このばあい 工場ぐるみで動かれると発見はかなり難しくなるわけです。
私の持っているカードもよく見てもらえるとわかりますが 検査済みのハンコまで押してある念の入りよう。
その割にはシールで見破られるぐらい適当な対応。
 
解っていて買う分にはよいのですが、同じ写真を比べてもらうとわかるのですが
E-Bayにも同様と思われる(印刷が同じ)カードがたくさん出ています。
流通が複数の中間業者を通ると 既に誰も本物かどうかの見分けもつかなくなってくるわけです。
やはり、携帯電話の時も書いていたのですが純正を購入するのが何より安全。
安いものを選んで買うからには リスクは伴うと理解せざる得ないのですが
ではこのカードどこからどこまで本物なのでしょう?
差せば動くという話も聞いたような気もしますし・・・・