シンセン電子城

既に、一日ですべてを回ることが不可能な規模になった。
今回の感想はそういった感じです。
 
シンセンに行くには最も簡単な(私でも大丈夫)手段はやはり電車での移動。
モンコックに泊まった私は約10分ほどをとぼとぼ歩いて KCR モンコック東の駅に行きました。
もちろん、大した距離ではなく・・・
街中を走っている地下鉄とは違う電車で、この電車は中国本土の方に向かって走る電車です。
そこから羅湖という駅まで行きます。
この電車は進行方向の(羅湖行きの場合)前から2〜3台目ぐらいにFirst Classという車両があり そこには二倍のお金を払えばだれでも乗せてくれます。
私は「オクトパスカード」で移動しているので(プリペイド式切符カード ICOCAのようなもの)を利用しているので その場合はFirstClass乗り口にある登録機をタッチすることで登録されます。
もし、タッチせずに検察に来た場合結構痛めな金額の請求が来ますので気をつけましょう。
なぜ、FirstClassかというと 日曜日に良く行く私は結構込み合った社内に乗りますので何とか座れるというメリットがあるからです。
少しだけの贅沢です。もちろん、確か40分ほどでしたので立ってたからといってそう辛い距離でもありません。財布の中をのぞいてですね。
ちなみに先日聞いたのですが、どうも羅湖に行ってしまうと一度中国に入らないと戻ってこれないらしいので注意しましょう。
 
羅湖に到着すると人の流れについて行けば税関です。
Visitor若しくは「外国人(漢字で書いてあります)」方に進んでいけばOKです。
健康の調査票を書いて出国します。
そして、入国にはカードを書いて入国します。
二度通関手続きを行う必要があります。
はっきり言ってすいてて快適です。
私が行くときだからかもしれませんが 唯一並ぶのが中国側の入国の時ぐらい。
あまり利用者が少ないのかもしれません。ちなみに日本語を聞くことはありませんでした。
一つ注意ですが、香港出国時に両替の必要な人はしておいた方が良いと思います。
外で二軒の両替をしたことがあるのですが、今までのところ レートはずいぶん悪く(中でレート表見る限り)100の単位以下のお金はもらったことがありません。
香港国内での変換も外で見る限り中と同じぐらいのレートです。
ちなみに、少し高いものとなると香港ドルでも使えましたので あまり大量に両替する必要が無いと私は思います。
ただ、水なんかは変えないことがありますので(一度、それで香港ドルで買い物をしておつりをもらって飲んだことがあります)。
基本的に香港と同じ、暑い国ですので水分は必須です。
 
駅を出て地下街から「電脳」の文字が書いてある方向に進みます(この辺りはうろ覚え)。
地下道から歩いて上がると既に電脳街です。
シンセンのビルの構造の多くは1〜2階程度が一般向け商店で その上に業者用の店舗などが並んでいます。
どちらも区別がつかないのですが、業者用の店では話が通らないとおもいます。
場所によってはあまり安全でないものも扱ってられますので 身のためには近づかないことをお勧めします。
ただ、駅から降りてすぐのビルやエスカレーターで上に誘導されるようなビルは大丈夫のようです。
まあ、その辺りは雰囲気で察してください。
上の方は既に工場と化していますので。
 
今回行って以前と違うと感じたのは携帯電話の扱いです。
以前はそれなりに慎重に扱っていたのですが、今回はどこに行っても10個ぐらいを手に持てるだけ持って歩いています。
丁寧な人でも段ボール箱に掘り込んで運んでいます。
で、今回エスカレーターのところで2〜3個落としたのを見たのですが 落とした行為に笑いが漏れていました。
つまりその程度の扱いが可能なものになったということです。
 
ちなみに携帯電話を扱っているのは出口を出て大きなビルが通りを挟んで立っているところの地下鉄の出口から出た方の対岸側。
約300〜400mその太い通り沿いに大きなビルを見ながら歩いたところ。
入ったとたん妙な熱気に圧倒されることでしょう。
80cmぐらいのガラスケースの奥には二人ぐらいの店員。
両方とも熱心な商売人という感じではありますが こちらが興味を示すと寝てい人が起きるように活動を始めます。
ここにはメーカー製新品携帯が基本的に置いてあります。
奥に行けば行くほど中古率が高くなり、両サイドに中国産の携帯電話が並びだします。
今回ではすでに入口間際の店でも中国産携帯電話を販売しているようです。
この太い通り沿いのお店でも十分に楽しめますし、面白いものは購入できます。
この辺りを散策されるのが良いかと思います。
それ以外にあるお店はメインストリートから1ブロック、2ブロックと離れたところにあるビルたちで 簡単にいえばビルの裏口から出て次のビルの入口へ入るだけで入ること自身は出来ますが 既に中に入って尚店の人に声を掛けてなお 半ば眠ったような表情が解けない人たちもいるビルです。
 
携帯電話、それも明らかにコピーと思える携帯電話の販売されているビルでの話。
三階辺りには机を両サイドに仕切っただけで店の名前も商品もないようなところが続きます。
最も多く行われているのが箱詰め作業。
前述の取り扱いが変わったと書いているところでも書いていますが 彼らは携帯電話を裸の状態で持ち歩いています。
ここでいうところの裸は 箱に入っておらず本体だけの状態。
どういった市場に流れるのかはわかりませんが、今回展示会で〜似といわれる携帯電話たちのようなのですが大きく違うのは一流メーカーのロゴが入っているところ。
このロゴが、メーカーから入ってきているのか それとも印刷工場が別にあり別途印刷をしているのかはわかりませんが おそらくその両方であろう。
展示会場ではメーカーロゴに飾られた箱に入っていましたが、ここでは裸の携帯電話を一流メーカー製のロゴの入った箱に一つずつ収めています。
箱を見ると、スペックなどはオリジナルの物となっています。
 
今回はいくつか店頭で聞いてみましたが、多くの場合携帯電話そのものは5000円ぐらいからあるようです。(おそらく私が聞かないようなものはもっと安く)
基準がわかりやすく、機能が価格を決めています。
価格を決めるファクターは、メモリー容量、液晶サイズ、タッチパネルの有無、メタルボディ、Javaサポート、Youtubeサポート、Wifi搭載、メモリーカードスロット搭載、アナログテレビ機能の搭載 等々
おそらくですが、中身はそう変わらないのでしょう。
ゆえに、上記のユニットが付いているかどうかが基板そのものの価格を変えてしまうのでしょう。
ほかはOS等を機能に合わせてかきかえるということでしょう。
たとえば、MP3プレーヤーとして2G程度のRAMを持った E60程度の筐体でJAVAサポートカメラ(100万画素)、Javaサポートで1万円弱という感じ。
Wifiが付いてタッチパネルモデルは+2000〜3000円。この辺りに I-Phoneもどきが存在します。
一応、サポートされているとのことでしたが3Gサポートで15000円オーバーと聞いています。
もちろん高度なコピー品だけでなく、Mini I-Phoneや Android G2 Miniなど面白い端末もあります。
以前あったような可愛い系の端末は少し減ったように思えます。
 
今回目玉だったのは信じられないことに 国産とうたった携帯電話のなかに
Windows Mobile 6.5 1G Over CPU HSUPA 7.2Mと書いたSmartPhoneがあったこと。
買うはずもないのですが「How Mach?」などと聞いてみましたが 実物が無いようでした。
本当なのかどうかが疑問です。
そして、何より気になったのが Android携帯があったこと。
 
言うまでもなくAndroidGoogleの開発したライセンスが無償のOSです。
現在、2社ほどの携帯電話に搭載され 熟成中の物。
トラックボールを使っていたりする点が面白いわけなのですが、私が見落としていたのかもしれませんが香港で見たものはトラックボールのように見える4Wayキーの着いたものですが、ここにあったのはトラックボールのもの。
起動画面は見れなかったものの、店員さんが持っていた端末を開いて見せてくれたのですが 見かけはアンドロイドの物でした。
I-Phoneも見かけはそのものだったので必ずしも信用できないのですが、またJAVAサポートとわざわざ書いてある辺りが気になったわけです。
ただ、今はともかく十二分に本物のAndroidが搭載されていてもおかしくない。
何故なら、ライセンスフリーのOSですから コピーを作るよりもオリジナルを搭載した方が効率が良いからです。
現在、ないとすれば現行のプラットフォームに対しての移植が済んでない、若しくは ハードウエアの制約で最低限の環境を満たしていないために制限をかける要素が搭載されてない(たとえば Andoroidの標準動作環境を満たしてない可能性が GPSが無くて 何かの操作をすると暴走するとか)かによるものでしょう。
 
有名メーカー数社からAndoroid携帯の発売の話は流れています。
各社各様の改造を行うわけですが、OSに関しては基本これを使うようになっています。
何故ならアプリケーションの互換性が損なわれるからです。
ラウンチャーなどのソフト、ガジェットなどは独自の物で飾られていても同じアプリケーションが動くというスタイルです。
そして、来年にはメジャーバージョンアップがされるとも言われています。
そして、発売後の不満点などに対処して新しいものがリリースされたとしましょう。
それの出来上がりが現在のWM SmartPhoneのものより優れているという評価が出たらどうでしょう?
I-Phoneより優れているという評価が出たらどうでしょう?
新しく発売される、SamsungのAndoridに搭載された機能がそのままスライド的に中国Android携帯でも使えることになるかもしれません。
既に、ハードは基準化されており あとはソフトだけなのでソフトの入れ替えで機能が同じになるわけです。
もちろん、高速のCPU等という点はありますがそれ以上ではありません。
ましてや、I-Phoneで使いやすい機能 WMで使いやすい機能等 そのまま搭載されていてもおかしくありません。
著作権の関係で遠慮しているメーカー製品と異なり、中国製品は良ければすぐに取り込んでしまいます。
 
SIMロックという言葉がありますが、それ以外にもソフトウエアの認証など携帯電話として書きかえられることでセキュリティリスクが高まるようなものを許さないないような仕組みがあります。
NOKIAのアプリケーションを開発しても、そのまま自分の携帯電話に入れて動かないというような仕組みです。
たとえばアドレス帳の閲覧ソフトを作ってインストールしたら、外部のサーバーにも閲覧を許して連絡先情報が全部駄々漏れとなってしまいそれを防ぐための機能です。
逆に言うと、自分の入れたいアプリケーションも入れることのできない不自由な規制でもあります。
I-Phoneでも「脱獄」といわれるそういったセキュリティを解除する改造がありますが 最初からそんな機能を付けない携帯電話として発売されてくる可能性もあります。
作りの雑さや、コストダウンされた部品以外には差が無い同じ機能の携帯電話が出てくるという可能性があるということです。そして、それは独自の(中国製かも?)通常できない機能を持ったアプリケーションも使える携帯電話として。
 
Googleのコンテンツ制作に関して 良く思っていない声は良く聞きます。
直接の影響は たとえば今まで地図ソフトを作成していた会社は GoogleMapのせいで全く売れなくなったかもしれません。
しかし、間接的な影響はもっと恐ろしく、ライセンスがフリーで ネットブックのようにどの国のだれが作ろうと同じスペックの物しかできてこないようなもの、既に追加するものが無いほどにハードが行きついてしまった機器 たとえば電話のようにそうなった機器の導入において 独自性を保つ指針となるOSを開放してしまう行為に他ならないからです。
いままでのソフト開発費を、長きにわたって回収するビジネスそのものの構造を崩してしまうわけです。
そうなればマイクロソフトだって・・・・となってしまうわけです。
 
私の想像ですが、こんご多くのベンダーがAndoroid携帯を作るでしょう。
そして、そのコピーがー中国から出てくることでしょう。
そうすると結果的にはどのメーカーも全く同じものとなってしまう可能性があります。
いままで、機種毎にカスタマイズ受けていたOSは無くなるわけですから その移植を検討に入れる必要が無くなります。
だとするとコピーしやすいAndoridに人気が集中してしまう可能性があります。
中国国民の人口から、支持を集めればばかにならないユーザーを確保して結果的にほかのメーカーも無視できなくなります。
頑張ってコストダウンを図ってもおそらくかなうはずはありません。
もちろん、中国以外の新しい工場が登場しないという前提でですが。
そうなればどうでしょう?
もしかしたらAndroidが携帯電話OSを席巻してしまう可能性もあるわけです。
ソフトがハードを駆逐するかもしれないショックです。
 
見ていると少し怖くなってとぼとぼ帰ってきたというわけです。
Andorid OSという端末を買ってきたらどうだったろう?なんて考えるわけですがおおよそ 19800円の日本で売っているものよりは安く買えたでしょう。
説明にも書いてありましたがMulti Language対応(これは今までも書いてありましたが、日本語はその範疇には含まれていないことがほとんどでした。読めるけど書けない・・・・)は本当で 日本語入力もアプリケーションを入れれば可能です。
おもえば買ってきた方が良かったような、やはり見るべきではなかったと思うのか・・・・
ここにあったということは、数週間で香港市場、そして半年もすれば話題は世界を回るでしょう。
Android OSの熟成度はどうですか? 今のところもんだいもたくさんあるようですが。
でも、Navi機能だったり 辞書だったり、翻訳機能だったり もちろん通信前提ですが 本体に負担をかけることなくどれも可能な端末が出たとしたら 今の本体内にすべての機能を搭載して部品代を加算してゆくビジネスは無くなるかもしれません。