Viliv S5でXP Mode

XP ModeはWindows 7でサポートされるようになった XP互換モードです。
今までと大きく異なるのは、今までのようにプログラム上で互換のためのプログラムを起動していたわけではなく、仮想PCを作成してそのPC上で実際のWindows XPを起動します。
故にプログラム上での互換性はほぼ100%となっています。
もちろん、ハードウエアに依存する内容などはそういったわけにもいかないわけですが・・・・
ただし、この実行にはIntelCPUの場合 Intel VTと呼ばれる仮想化技術がハードウエアで実装されている必要があり 通常のネットブック(ATOM N270,N280のCPUを搭載したもの)の場合ハードウエア的にサポートされていません。
Viliv S5はその点 同じATOM CPUながらZ品番の物であるために Intel VTがサポートされているためにXP Modeをインストールすることができます。
丁度、技術者向けに製品版のXP Modeが公開されたので Viliv S5に入れてみましょう。
 
Windows XPからWindows Vistaへの移行で最も気になっていたのは速度と互換性の問題。その二点をかなり改善したのがWindows 7です。
速度の件に関してはここでいうことでもないのですが、互換性への回答がXP Modeともいえます。
Vilivでも通信環境等XPで無ければいまだ動かないものもある、そのための環境余地を残しておきたいというのも事実です。
故に、動作するかどうかの確認は重要でしょう。
大きな問題点としてメモリーの少なさという問題が残されているからです。
 
まず、インストールですが Virtual PCとXM Mode二つのプログラムで構成されています。
Virtual PCは言葉通り仮想化環境を作るプログラムです。
インストールは本当にダブルクリックだけで終了する簡単なものです。PC環境によってはアップデートが実行されますので それによって再起動が要求されるかもしれません。
Xp Modeの方はXPインストール済みのHDDを仮想HDD化したもので インストールというよりコピーに近いものです。
こちらのインストールもダブルクリック程度。使用許諾とXP Modeを起動するときに使われる Windows XPのパスワードを登録する程度の物です。
それだけでインストールが可能です。
もちろん、CD-ROM一枚分ほどのデータの解凍コピーがなされますのでそれなりの時間がかかりますので急いでいるときにする作業ではありません。
 
インストールが終了すると、Virtual PCのプログラムから XP Modeを起動するとVilivではVGAのウインドウが開きXPの起動画面となりXPが起動します。
この画面の中はまんまWindows XPそのものです。
唯一ネットワークドライブにWindows7の共有ドライブが最初から見えている程度です。
もちろん、フルスクリーンで動作させることもあ可能です。
リモートデスクトップでほかのPCを操作しているようなイメージです。
このXPのメモリーは256Mですので十分とは言えませんが どうしても動かないプログラムを動かす程度の使い方ゆえに最低限とは言えるでしょう。
ちなみに、4Gのメモリーを搭載したPCでは512Mになっていましたので メモリー容量を見て自動的に調整しているのでしょう。
HDDに関しては自動的に拡張するタイプのようですのでここでの容量はあまり関係有りません。
かろうじてこのスペックでも動作するというのがわかりました。
反面、SSDですので驚くほどの速度の低下こそないものの やはりWindows7側でかなりのデータをため込んだOutlook等を起動していると繁雑にHDDにスワップを行いますので 1Gのメモリでは苦しいことは確かです。
ただ、使わないときは休止することができるのでそれほどインストールすることには不満はなく 休止中にはほとんどメモリーは消費していません。
 
XP Modeにはアプリケーションモードというのも実装されており
Virtual PCのプログラムタブの中に「Virtual Windows XP アプリケーション」というところの中にXPのスタートメニューのプログラムが出てきており直接プログラム単位で起動することもできます。
この場合は 実行されたプログラムだけが画面に表示されるので Windows7でXPのプログラムが実行されているかのような錯覚を覚えるほどわからない状態で実行することができます。
ちなみに、USBに接続された機器をXP側から操作することもできるのでXPのドライバーしかないような機器も結構利用可能となっています。
あくまでもHDD(SSD)に余裕がある(PC二台分を1台の機械に入れるわけですから)場合とはなりますが 互換性を考えれば入れるに値するプログラムであると思うわけなのですが・・・