UMPCの世代の終焉

私の持っているMbook M1等UMPCは通常のPCではなく 犠牲にする物も大きいながらPCとは思えないサイズと重量を提供した異質なPC達です。
小型であるが故 画面が小さすぎて見えないとか 入力に問題があったりするわけですが
一般的なPCでは見ることのできない さまざまな工夫が見受けられる訳です。
例えば、ポインティングデバイスでも 一般的なノートPCで採用されるタッチパッドはサイズの関係で採用されず 光学ポインティングデバイスやスティックポイント、ジョイスティック等様々な物が使われます。
いっそのこと というわけではないのでしょうが MBook等は付いてすらいません。
キーボードもスライドしたり 二つに折ったり ディスプレイの両側に配したりといろいろな物。
BluetoothWifiを重視して、スペースをとるコネクターを出来る限り廃止する方向性や それでもストレージの不足を補いたいと 携帯電話のようにマイクロSDのスロットを付けるなど サイズの追及を割りきりと妥協でつきつめたのは 個人的に面白さが先行して 集めれる物ならすべて集めたいと思うほど好きな子たちです。
いち早くSSD等も採用する物の価格的に苦しくて 容量が小さくその為の工夫もいろいろとあります。
その中でもOSは突き詰める材料として大きなファクターとなるわけですが 結果的にWindowsを採用した物がメインとなるのはそれだけのシェアがそれだけの利用価値を出してるからに他ならないと思っています。
 
UMPCはそのデバイスの性質上、OQOのように高級路線を狙ったものもありますが 結果的に性能等犠牲にする部分が多く 結果的に低価格の物が生き残り現在も 格安ノートPCと比べれるほどの価格の物も少なくありません。
そして、そのせいもあり チープな構成からもOSにはWindows XPが使われることが多く 現状ではWindows7Starter等を利用する場合もありますが メモリーのサイズが十分でないUMPCではより WindowsXPが好まれる状況となっています。
そして、その Windows XP(正確にはHome Edition)のOEMメーカー向けの出荷が10月22日で終了することから メーカーで10月22日までに生産したPCにのみバンドルが可能となり 今後の搭載が出来なくなります。
例えばメモリーが512KのMbook M1ではWindows7の推奨環境すら満たさないことからWindows7が動作するかどうかではなく おそらくバンドルされることは無いだろうと言う結論になり、このタイプに関しては10月22日をもって廃番(在庫分は別として)となってしまうわけです。
既に会社のないEverun始め、WiBrain等の小メーカーからSamusung、工人舎等のラインナップのUMPC全てに影響を与えるわけです。
この世代のUMPC全てが一斉に終焉を迎えるわけです。
そして、同一の機器は出てこない事となるわけです。
モリーの量も当然多ければ多いほど良いわけですが 面積と消費電力のバランスから成立した形であれば このバランスをOSのせいで崩すという事となってしまうわけです。
 
先日、あまりかけてないのですがComputexでの私の中では目玉だと思える商品が「XPPhone」です。
既にあちこちで紹介されていて目新しさは無いと思うのですが、大型の電話のサイズのWindows OS(PC用)の動く端末で当然電話として使える物です。
SmartPhoneのお兄さんともいえる商品ですが、実用度に関しては疑問度は高いのですが ぜひ手に取りたい端末のひとつです。
注目点は上記のOSの期限の問題ですが既に発表なされていたにもかかわらず 業界筋では延長されるだろうと言う一つの予測があったのでこの端末のOSはどうなっているか注目点だったわけです。
今回のマイクロソフトのカンファレンスもあった通り この端末のOSはWindows Embedded Standard7(実は未確認 カタログ上は2009)というOSがインストールされています。
Embeddedという名前のOSにあまり聞き覚えが無いかとは思いますがこれは WindowsOSの多くはサブセット版である事が多いOSで
例えば WindowsOSの搭載されたレジスターやコピー機などに搭載されている事の多い物です。
ROMだけで起動する つまりプログラム部分とテンポラリーを別に持つ機能があったりと通常のWindowsOSでは持たない特徴も持っています。
このOSはデバイス向けにカスタマイズして出荷されるのも特徴で、起動時にWindowsであると言うロゴすら出さない物も多くあるために その存在が知られている物ではありません。
勿論一般販売はされておらず、カスタマイズ済のものをデバイスにインストールして出荷することのみ出来ると言うものです。
 
XP Phoneに関しては 何故マイクロソフトがそこまで協力したか(苦肉の策??)は定かではありませんが、今回の発表に合わせて搭載したデバイスとして登場しました。
カタログ通りであれば 2009なのでWindows XP SP3をベースにした物なので多くのWindowsアプリケーションを動作させることが出来たり、利点も少なくはありません。
しかし、素直にWindows XP SP3とするのが一般販売としては正しいものかと思います。
OSを切り替えて動かすなら Embeddedである必要性は無いからです。
そこまでしてもWindowsXPを終了させなければいけない マイクロソフトの焦りを感じるような気がします。
ただ、それにより前述の現在も販売を継続している UMPCの多くが消失する可能性があるわけです。
XP PhoneもこのOSという制約が 一般販売が無く企業向けの販売に向けた(ライセンスの関係で)商品にしかならないのではという感じもしています。
勿論、外国語版を日本にもってきて日本語化という手段も搭載されたモジュールによっては難しいかもしれません。
XP Phoneから垣間見える 今回は延長が無いだろうと言う予測を 一昨日の話でとどめを刺されたようで・・・
また、新しい世代は生まれるのだろうけど 一つの世代の終焉をみるのは いつもですが悲しいものです。
OSが2009か7かによって大きく違うわけですが、どちらにしても終焉が見えているという事ですから。
written by HatenaSync