銅は錆ます。

端子を金メッキ処理して・・・・なんてありますけど 実際の電線はどうでしょう?
導体というシャレを言うつもりではありませんが ほとんどの場合銅で出来た線を使いますので 空気に触れると錆びてしまいます。
 
端子の金メッキ処理なのですが 例えば電話のモジュラープラグ等でもなされているわけですが 金というのは非常に薄くめっきすることが可能なので2〜3μの厚みしかないわけです。
そしてLANの端子などですと 15μ〜30μぐらいで 規格にもよりますがこのあたりが標準。
メーカーによっては50μ〜100μというところもありますが 少し豪華すぎるかもしれません。
で、金メッキしてあるから当然錆びないし電気的特性も良いと思い込んでいるわけですが 長らくおいてあるとそんなプラグやジャックがうっすら錆びていたりします。
多くは表面についた埃やカビなどが膜を作っているわけですが、本当に錆びている場合も。
おかげで接点復活剤等が役に立ちます。
表面を還元剤で拭くときれいに・・・・なんてなるわけです。
納得いかなくないですか?金は錆びないはずでは・・・・・
 
確かに金は錆びません。
ただ、他の金属は錆びます。
メッキしてあるから中なので錆びないかというと、実は中ではなかったりします。
金メッキは分子レベルで見ても非常に薄い層で、なおかつ元の金属の表面処理がどこまで平滑化されているかが問題で いわゆる地面に白い塗料で注意などが書いてありますが 普通の塗料ではきれいに見えない道理です。
表面を覆ってしまうほどの分厚い塗料で塗らない限り、出っ張っているところだけ塗られてへこんでいるところは塗られないところがあったり、しばらく道路として負荷っていると出っ張っているところは削れて剥げて少しへこんだところに付いた塗料だけが残って うっすら書いてあるのが読めるような状態なわけです。
メッキですのでほとんどのへこんだところにも付くわけですが 尖ったところが摩耗しやすいという状況は変わらないわけです。
対応策としてはやはり厚めにメッキするか、メッキしる前の前処理をがんばるかしかないわけです。
商売的には 前処理をがんばっても宣伝にならないが、金メッキ層を厚くすると金メッキ層が厚いことを宣伝には書けるので多くの場合のアプローチは容易さからも後者になります。
それでもやらないよりはずっと良いので、それの厚みをチェックしたりすることには効果があります。
ところが、多くの場合厚さすら表記がないわけです。
 
音声用のケーブルではアナログで使われることが多く 例えばヘッドフォンなんかも金メッキしていないジャックはないほどですがじゃあどれだけかというとそれが疑問。
また、金の色が鮮やかになるようにほかの金属を混ぜたメッキをしてきれいに見せている場合もあります。
「金メッキ」は「純金メッキ」では必ずしもあるわけではありません。
前述通りちゃんとメッキされていても 何度かの抜き差しで表面は削られていくのは間違いありません。
 
端子はそうですが これがケーブルとなるともっとで
ケーブルを作る段階で表面処理で錆びなくされている電線だけではありません。
普通に外皮をかぶっている電線はさびにくくはなっていますが完全ではありません。
各端子の付いているところはむき出しの部分があります。
ここはやはり錆とは無縁ではありません。
昔々であれば絶縁体に「紙」を使っていたこともあって 「紙巻」なんっていう線も一部でありました。
さすがに電灯線で使われて今生き残っているところはほぼないのですが、実は電話線では生き残っていることがあります。
この電線が残っていたりすると ADSLなどでは非常にひどい伝送レートとなってしまいます。
借家などでは電話線の品質までチェックする事は出来ないわけですから。
もっというと、古い家などでは電線そのものが電気を消費して 知らない間に電気代が上がってるとかも実はあるわけです。
 
SmartPhoneなどによく使われるケーブルのこの種の影響を受けるケーブルです。
USBの充電ケーブルなどもそうで 何年もその性能を維持しているわけではありません。
10年ぐらい前から使っている細い充電ケーブルがコネクターが合うという理由で使い続けると 充電の効率が悪く 充電がなされていなくてバッテリーの寿命が短くなったなどと思う事も・・・
純正のアダプターよりも、新しい端末のアダプター流用のほうが数十分充電が速かったことも。
いまいち、気を使わない電線の部分も ちょっと気を配ってみると良いことがあるかも。
新しいデバイスを手に入れたときには 付属のケーブルに代えてみるだけで・・・・・
written by HatenaSync