HTC EVOをモデムとして使ってみた

AU HTC EVOは変わった端末です。
何が変わっているかというと 特別に用意された料金体系こそが最も変わっている点だと思うわけです。
 
HTC EVOは海外で最初に登場した端末で、Xperia X10が登場する少し前ぐらいだったと記憶しています。
日本ではAUだけが採用している CDMA網を利用した端末で 一時期は日本での導入が噂されたのですが、日本独自のCDMA網であるがゆえに
この通信方式に変更してまで発売するとは思えない・・・という意見があちこちで囁かれたのは AUがまったくそのアクションを見せなかったからです。
登場して半年しても全くと言って良いほど話が出ず、海外では「爆速(当時)」と言われながら その分安定性とバッテリーの持ちで最悪だという評価も受けていたわけです。
そして、そのうち私の日記にぐらいしか登場しないレア端末となったわけです。
ところが発売後一年もしたころに突然AUが発売をアナウンスしたわけです。
 
テザリング対応!」というキャッチフレーズで登場して一斉に注目を浴びたわけですが 私の注目度は低かったわけです。
第一に既に世代遅れになっていたことと、なによりWiMaxテザリングできるというのはある意味当たり前の政策かなと・・・・
この時点で無線のWiMaxルーターを持っていた私は、それにそれほどの価値を見いだせなかったわけです。
ところが実機発表の段階で出てきたリリースを見てびっくり。
AU網を使った3G接続もWiMax網を使った通信も テザリング可能というのは驚く限りでした。
いやー、AUさんやったな〜と思った訳ですが この端末積極的に売らないのかな?とも思った訳です。
既にこのころの私の日記では書いていますが「電波は限られた資源です」というところで、帯域の枯渇はもう言われていた話で だとするとこの端末は鬼後になる可能性があると思った訳です。
と、言うのは当時他のキャリアと違って AUはデータ通信用の端末(USBの物しか当時は無かった)ですら 積極的に販売しておらず ヨドバシなら売っていたが AUショップでは店によってあるのも知らないような状態でした。現に会社で採用していますが その際にはは販売店では対応が出来ないような状態でした。
大体、Expressカードしかないって 世の中をなめているしか思えないような状態だったのです。
 
そして、もう一つHTC Evoにとって不幸なのは その料金体系です。
基本的にガラケーのパケット接続料金は横並びなのですがSmartPhoneとなると DOCOMOAUは不利になります。
プロバイダー量として パケット接続サービスのi-Modeなどと別の料金を徴収するからです。
その辺り、変わり身の早いDOCOMOは割引サービスなどを積極的に展開したので デメリットは出にくかったのですが、AUでは正規に取っていたので高どまっていたわけです。
ただ、これに関しては影響がないというのが実際の所でした。
HTC EVOが登場した時点ではSmartPhoneそのものが無いと言っても良い様なラインナップで それに合わせたようなタイミングで増えてきたのですから。
当然、料金体系が間に合わなかったというか そうカチャカチャ替えるのも変なのでこのままだったと言ってもいいのでしょうか
正直、Android AUと言っていて AndroidというOSを搭載した端末はAuだという認識状況にあって尚 Androidの端末の大半はDOCOMOであったという状態だったのです。
 
まあ、購入に関しては一昨日書いているのですが 
ソフトバンクのように端末代金を毎月値引きするという 料金体系を変えずに値引きをするという 裏技を使ってまで販売したので結果的に月額の支払が安くなって購入に至ったわけです。
現在はAuのSmartPhoneのラインナップはかなり層が厚いと思いますが 販売方法が投げ売りではないかと勘違いを起こすような感じで 
街行く人の話も お金ないからSmartPhoneにしたいけど だとするとAUかな?なんて話をしているのを聞いたので 「WindowsPhone」の発表という意味ではあまりよくないイメージのスタートかなと思う反面、おかげさまもあってとにかく人が多くいらっしゃっていたので PRにはなっていたようです。
WindowsPhoneをInfoBarと勘違いしていたのか 「普通の携帯みたいに使えるSmartPhone」という認識の人が多かったのには苦笑いしてしまいました。
 
全然本題に入らないのだが ようやく本題
HTC EVOをモデムとして使ってみてなのですが これが思いのほか具合がいいのですがやはり癖があります。
まず、WiMaxの感度ですが 実質的なところではWM3500Rの方が良いようです。
ただ、癖というか性質の違いというのか アンテナ〇本になっても粘ってみせるのがEvoで、そうなるとLostするのがWM3500Rというイメージです。
ただ、通信可能域に入ると繋がるのはWM3500Rが速く Evoはそれが遅れるというイメージです。
で、電波〇本でも通信が成り立っているのかというと 接続はされているがパケットが流れないとかによくなります。
で、しばらくして我慢が出来なくなると 3G網につながりに行くという動きを見せます。
つまり、WiMaxと3Gがシームレスに切り替わって気が付かないうちに・・・・とはなかなかいきません。
WiMaxが粘りすぎるのはおそらく出来る限りWiMaxで過ごしたいという意識の表れではないかと思います。
勿論、3Gを切断してという選択だったりWiMaxを切断してだの選択肢はあっての事です。
 
実際のパケットの流れの性格ですが いつもWM3500Rでストリーミングできている通勤経路を例に出して話をするとです
まず、起動してWiFiで接続した状態で 例えばSlingPlayer Mobileを立ち上げるとちゃんと動作します。
しかし、動くととにかくこれが破たんします。
以前も書きましたがSlingPlayerは 回線状況に余裕があればすぐにもビットレートを上げて画質の向上を優先します。
動きながらの通信はそういう意味ではふらつき易いのと、接続中にもメールの受信などがバックグランドで行われますので 画面が止まった数秒後にメールの受信音が響いた理という事があるわけです。
同じことをWM3500Rで行うと 電波状況の悪いところで同様の事態が発生しますが、頻度が違いすぎるわけです。
では、となるわけですが これをDigizonでやってみるとどうでしょう?
Digizonは基準レートを決めて その近辺で通信するような仕組みになっています。
起動時には256kのレートでの通信がなされて、パケット切断の折にもバッファリングして 通信を継続しようとする動きを見せます。
と、いう訳で
こちらでの接続環境では いったん完全にネットワークを失ってしまい再接続の行われるWM3500Rでは断絶が告げられるのですが、Evoの場合3Gの切り替えも持っているからかもしれませんが なんとなくつながっているような状況が続き パケットが回復すると画面が復帰するようなわけです。
どちらがいいかというと、実際のところ感度の高さで WM3500Rに軍配が上がるのですが 癖というか性格の違いがはっきりする例です。
 
例えばカフェに座って アンテナ状況がある程度確保できているとするなら
全体的な遅さはあるが Evoも十分に使えるという状態です。
全くモデムとして使うならともかくそうでないなら 当たり前ですがメールの受信を確認したりとパケットが飛びますので そういったことでどうしても遅くなるわけですが それ以上にこれがモデムになるという利点を感じてほしいなと。
考えてみれば海外の端末では当たり前にできたりすることが 出来るようになっただけで同行ってのもあれですが 便利であることは間違いないと・・・

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