速さは正義という訳ではないが

携帯電話をはじめ無線を使った通信では基本的には早ければ早いほど良いわけです。
故に遅い物はダメ・・・かというとそういうわけでも無い事が少なからず起きるわけです。
今回もそういう話なのですが・・・・
 
HTC EVOはAUで販売されている WiMax+3Gの回線が利用できる端末で バッテリーの持ちが複数の回線を同時に生かし続ける事から悪いことを除けばなかなか便利な端末なわけです。
普段使いという事であれば、例えばWiMaxを切っておけば表じぃうんバッテリーでも夜まで使うことが出来るわけです。
いや、バッテリーがもた無いと言われる人がいれば 今の世代でない端末も一緒に使ってみてほしい。
現在の第三世代の端末はともかく、第二世代のSnapDragonを使っていたとしてもともかく 例えば初代のXperia X10等と同じ世代の端末なので 同じぐらいと思っていただければよいでしょう。
これでよいのかどうかはともかく バッテリーが二個ついているだけ良心的と思うわけです。
じゃあ、WiMaxはいらないのかというと 比較的すぐに立ち上がるので 困らないわけです。
圏内でWiMaxが起動すると さすがに段違いな速度でブラウジングできることが多く この機種に限ってですがAndroidの標準ブラウザを使い続けているわけです。
他の機種では用途によって使い分けたりしているのですが 細かい事よりも回線速度が操作性を左右させるのだと思わせるわけです。 
 
じゃあ、3Gはどうかというと 実はこれがあまり期待したスペックではないのです。
現在のHighSpeedと呼ばれる ようやくHSDPAに並んだ程度の速度もなく3.1MというHSDPAが登場した当時 初期の機種で一時期あった程度の速度を理論的最高速度としているわけです。
スペック重視の私が AUにあまり気持ちが動かなかったのはこの辺りもあるわけです。
だからと言って使っていなかったわけではないので、会社の通信装置に関してはAUを使っているので まあ、私個人としては使っていないのですが設定とかで回ってくるときにはよく使うわけです。
正直これもカタログ通りのスペックだなと思うわけです。
 
以前、現在のようにパケット通信の為の帯域が不足して・・・・なんていう話をAUは早くに一度経験しています。
いち早く高速の通信を始めていったAUは その帯域を使う端末を多く出しました。
深夜の内に動画を配信して、それを複数の端末で同時に受信する動画配信のシステムを作っています。
同時配信なので、帯域の占有も少なく 大量のパケットを送り出すことに成功したわけです。
このあたりは流石だなと当時思った訳です。
故に、消費するパケットは各端末で非常に多く コンテンツを見ればあっという間にパケット定額の上限に至るというのをユーザーに最も速く体感させたのもAUだったと思います。
基本的にパケットを消費するコンテンツを昔から多く作り出したAUはその資源を使い切るのも速く 一時的にそのネットワークが落ちるほどのパケットの流通を行ったわけです。
これは電波の問題だけでは無く 基地局間の通信などもあったので一概には言えないわけですが カバーエリアの広い800M帯だけでやるのは無理があったのでしょう。
 
それ以降名のかどうかわかりませんが どうも、AUのこういった通信に関しては速度的に頭落ち感を感じていました。
Express CardのWinモデムやUSBタイプのWinモデムを4機種ほど使う機会を頂いたのですが、1Mまで至らずに500〜600kぐらいの速度で安定した運用という状況でした。
これが速いのか遅いのかというと 同時に使っていたDOCOMOのUSBモデムやE-MobileのUSBモデムに関して言うなら 1Mを軽く超えてきていたので遅いと言い放ってきたわけです。
ともあれ、これは通信規格上の差であり まあ、しょうがない部分だろうとAUのせいだとも思わないまでも 余個人的には使わない時期が多かったわけです。
勿論、WiFiモデムが無かったりという点も少なからずあったわけです。
 
最近妙に熱心にWifi Walkerを売っているのと、他社と同じ価格の月額料金で使えてWiMaxも使えるという点で注目していたりするのは最近の話です。
そういう意味で USB端末を借りて使ってみたりもしたわけです。
で、今回Evoを使う事になって バッテリーそのものは大型の物を使っていて、もう年中WiMaxを使うぞって形で使っているので普段から「快適快適」なんてことを書いているわけですが
昨日は地下街を動くことが多く、結果的に変な動きを起こすので(今までWiMaxが繋がっていたが移動するので切れてしまってセッションが切れるなど)WiMaxを切った状態で運用する事となったわけです。
Auの3GはCDMAの拡張で名前としては近いのですが W-CDMAとは異なる方式の物です。
普通にSmaertPhoneで使ってみると、DOCOMOのSmartPhone(ともあれ L-04Cなのでスペックが低いともいう)と比べても安定して楽なのです。
これはGalaxy TABを使っても同じことなのです。
じゃあ。と Speedtestアプリなどを用意して計ってみると体感とは違う結果が返ってきます。
確かに1M越えをDOCOMOの回線はするわけですが、AUは700Kぐらいというところ。
何故、AUの回線の方が速く感じるのだろうと???
ところが しばらくあちこちで計ってみて解ったのは、場所を移るとDOCOMOの回線の場合大きなばらつきがあるのです。
速かったり遅かったり、同じ場所に置いても良く変動しているわけです。
地下街なのでAUDOCOMOもアンテナはフルに立っているという状況です。
これに対してAUはどこで計っても500〜700Kという安定した速度が出ていたわけです。
 
この先はおおむね想像にはなるわけですが、AUは帯域を最初から絞っているのではないかなと?
帯域規制をかけて上限を設けていると ネットワークの速度は上がらないものの 一気に消費するユーザーも少ないために他のユーザーに与える影響は少なく済みます。
勿論、これによって私のようにAUは遅いような気がするという感想もあるという事でなのですが。
PCででも使わない限り、ある一定以上の速度はダウンロードには効果はありますがWEBのページの閲覧などでは効果が出にくいというのは本体側で成形しなおしたりの時間もあるからです。
バケツに水を入れて運ぶときに、バケツに水を入れる時間が10秒から1秒に縮めることが出来ても 運ぶのに10分かかると結果的に10秒ぐらいの差は 差に感じられないわけです。
それよりも早く出たり遅く出たりすると バケツに水を入れるのがこぼれたりしては困るので バケツから目を離せなくなったりするわけです。
そのあいだに出来るはずだった仕事が出来なかったりすることもあるわけです。
端末の速度が上がって、その回線速度に対する要求はより速くなったものの 回線は変わっていないので一気に大量に使う人が増えたことにより回線の安定的な速度というのは低下してきているのかもしれません。
未だユーザーが少なかったのかもしれませんが、Auの回線安定はそのあたりになるのかも?なんて思ったりしたわけです。
 
使っていると、やはりWEBの閲覧などではレスポンスが良いように感じますし 使っていると気持ちよくは感じます。
勿論、端末使い方の性格上 あまりアプリケーションを入れていないというのも効果が高いのでしょう。
思った以上に大容量バッテリーの影響も少なく(端末によってはバッテリーを大容量にすると明らかに電波の感度が下がる)普通に使えています。
想像が正しいのであれば、「遅い」という風評をあえて被ってでも 帯域を制限しているほうが全体的に快適に働くという事もあるのかもしれないと思った訳です。
勿論、まったく根拠のない想像ですが 体感的には他の方に触ってもらった感じでは速く感じるというからそうなような気がします。
もともと、I-PhoneやWindowsPhoneのように速く感じる工夫も少ないAndroidだから余計にそう感じたのかもしれません。
 
当然回線は早ければ速いほどいいわけですが、既に帯域の枯渇は目の前に来た問題です。
料金体系などが変わってしまうという風な話が出てきていますが、必ずしもそれが解決策ではないかもしれません。
42Mとかいう速度の通信が、電波の利用効率を上げて成立した物なら良いのですが、複数のチャンネルを束ねて作り出したものであれば当然使われる率が上がってより一層の負担になるわけです。
バックボーンと言われる基地局間の通信速度の限界による遅延であっても同じことが起きます。
回線が速くなったからこそ 回線の安定性が下がるという事も起きえるわけです。
その辺りの整備も含めて行えば 現在の価格である一定の結果も出せる 少なくともあと3年大丈夫とかそういった結論を得られる可能性もあるわけです。
目の前の高速化に目を奪われて、それ故に発生する設備投資の負担や 回線の維持のためのコストをユーザーが負担するというサイクルを認める前に 何が必要で本当のところ何が公平なのかを考えたほうが良いような気がするわけですが・・・・
どうも、原子力発電所の問題と同じで電力が足りないがスタートになっているように、帯域が足りないがスタートになり 値上げや節約をユーザーに共用するという仕組みを強いるのが先に来るのはいただけない気が・・
どこまでなら我慢できますかをまず問うべきで、それならこのコストで行けますとかの選択肢は提示されても良い様な気がしますが・・・
ああ、また毒を吐いてしまった。
written by HatenaSync