3Dの本命ヘッドアップディスプレイが出てきた

Sonyから3Dの見れるヘッドアップディスプレイが出てきた。
なぜ今頃かというと、かの地CESでは恐らく 他の華やかな商品に比べて扱いが低いので 暫くのちに登場してくるだろうことは予想できるからです。
小型で高精細な液晶パネルがあってこその技術ですが ありがたい事にSmartPhoneをはじめとするモバイルデバイスのおかげで高精細で小型の液晶パネルはたくさん登場してきたのである。
大型のパネル式のテレビも華やかなのですが サイズが大きくなれば大きくなるほど高額になるという傾向は物理的に変化しないのです。
何故なら どんなに不純物を取り除いても無くなるという事は無い訳で、それ故にそれが混ざってしまうという事が問題となる。
混ざった時に4m四方に4つしか取れないパネルだとすると、もし1点のゴミが混ざったとすると1/4が失敗なので 3/4しか出来ない事になる。
しかし、10cm四方のパネルを400枚取れる中の不良品は一つだけとなる。
出来上がりは399/400となって非常に効率が良いのである。
勿論、サイズが大きければ外装も大きくなりますし 消費電力も大きくなるわけです。
40Wの蛍光灯と20Wの蛍光灯どっちが消費電力が多い?と聞くようなもので 大きいほうが全体で同じ明るさを出すと 大きいほうが消費電力は大きいわけです。
目の前にヘッドアップディスプレイとして液晶パネルを置くとすれば 大きくても1cmぐらいのなので 非常にコンパクトで済むわけです。
目との距離も短いので、当然光量も抑えることが出来るわけです。
左右の目の見え方の違いから 3D画像を作る方式であれば 右目用の液晶と左目用の液晶を別々に用意すれば3Dを実現するのもそう難しくは無い訳です。
 
欠点も無い訳では無い訳ですが
まず、それをみる時は一人で見なければいけないという事。
そんな小さな物を複数人でさすがに見る事は出来ないわけです。
故に個人個人となり、その上 それを見ている間は他の物が見えなくなってしまうわけです。
勿論、その欠点を解決する方法はあります。
1人でしかというなら みんな同じ映像を見ればよくて、そして その見方としては例えばメガネをかけて見ていたとすると
当然、据え置き式のテレビを見ていても テレビの向こう側は見通せるわけではないので メガネの中にスクリーンの部分だけが浮かびあげればよいわけです。
じゃあ、そのサイズと写し方はどうなるかというと 実際にテレビが部屋にあると考えて そこを見たときだけテレビがあると思われる部分にスクリーンが映る仕組みになっていればよいわけです。
テレビから遠くなれば小さくなって、近づけば大きくなるという仕組みです。
そんなことが出来るのか?と言われそうですが 実は時代はすぐそこまで来ているのです。
 
ARという技術を知っているでしょうか?
二次元バーコード等でシンボルを作り そのシンボルをコンピューターが読み取った時 画面上にそのシンボルでは無く そこにコンピューターで作った像を映す技術です。
最初は小さなメイドさんが さいころのようなものから登場するおもちゃのようなものからスタートし、最近ではラーメンの「辛」という字を読み取ると それがK-Popアイドルの踊る姿に置き換えられるというARなどがありました。
観光地の紹介などでもSmartPhoneを通して(専用のアプリケーションを入れて)見れば その観光名所の説明を そこから登場したキャラクターがしてくれたりという用途では使われています。
同様に、シンボルさえ書いておけばそれがテレビだと認識させることがそんな難しいわけではないのです。
 
自分の部屋の中を想像してみてください。
全く何も取り除いたと考えてください。
真っ白い何もない部屋です。
壁に大きなシンボルを書きます。
これは本棚です。
近づいて見ると、見覚えのある画面 よくSmartPhoneではある書籍ビューワーの画面が本棚になっていますよね。
あれが写っているわけです。
画面と同様、本を選択します。
流石に実物を持ち上げる事は出来ませんが 指でさすだけで選択はできます。
じゃあ どうやって読むんだと言えば 白い部屋にある 真っ白い本を使います。
ページは無くて開くと真ん中にシンボルがあるだけです。
開いたら先ほど選んだ本の中身が映し出されているわけです。
下側の端っこにある ボタンを押すとページを捲るというような仕組みにしておけば 本を読んでいるのと変わらないスタイルで本を読むことが出来るでしょう。
テレビも壁に書いてあるシンボルそのもので、チャンネルはどうしましょう?
リモコンのシンボルが書いてある テーブルのボタンでも押しましょうか。
何なら 時と場合に応じて 窓のブラインドにシンボルを書いておいて、ブラインドを下ろすとそこがテレビになっても良いわけです。
ブラインドを何種類か用意して 気分でテレビにする窓を用意しても良いでしょう。
時間が気になったら 左上を見るとこれもシンボルが書いてあって ここに時計が映し出されます。
服に貼ったシールでもよいですし、ビニールの薄い腕輪を時計と認識させることもできるわけです。
 
何を未来の話を・・・・と言うほど未来の話ではありません。
CPUを四つ搭載したSmartPhoneが登場すると理論的には 今いった事は全部できます。
無いのは目の前に画像を映しだすディスプレイと一日中動かせるだけのバッテリーぐらいなのです。
解像度や明るさや視野範囲等を言わなければ プリズム式という方式で半透過性の画面をメガネの前に映し出すようなものは存在します。
前も見えるし画像も見えるという方式です。
ただ、これでは完全ではないかと思っています。
完全に向こう側が見えないようなシャッターを任意の形で写して その前に絵を映し出すような仕組みが必要でしょう。
そして、シンボルの前に何かが割り込んだ時に そちらが見えるような仕組みも。
メガネそのものは必要になる訳ですが、それをかけている限りは隣の人と話すことも困りませんし 違和感も無い訳です。
まあ、同じ番組を見ているかどうかまでは 解らないわけなのですが・・・・・
そして、そのリアルさは 両目で見る3Dディスプレイとなるともっとリアリティを増すわけです。
現実の中に浮かび上がるテレビそのものが3Dのオブジェクトとなる訳ですから。
 
部屋の模様替えは簡単。
実は白色の部屋に黒いシンボルしかないわけですが 部屋の色そのものは変わりませんが 置かれているオブジェクトは色も形も自由自在なのです。
例えば ブラウン管で木枠のある昔のテレビに見せることも出来るわけです。
その為の小型の高精細の液晶パネルがCESでは登場するはずなのですが・・・・
楽しみにしておきましょう。


written by HatenaSync