クロガネの肌触り

クロガネを漢字にしなかったのはおそらく読み違えるだろうという懸念からだったが、広角と何か軽いもののように見えていやだなという感じがしなくもない。
くろがねというなら鉄か黒鉄や鋼なんて字を当てたいところなのではあるが・・・・
 
くろがねというのは文字に書いたとおり「鉄」のことを意味する場合が多いのですが 「鉄」と一概にいっても軟鉄からステンレス、ハガネまで色々あるわけです。
同じように鉄色(くろがねいろ)と言われる鉄色の金属のことを総称していったりもするので実のところ金属製品だといっているのとあまり変わらない使われ方をすることもある。
もしかしたら、松本零士の影響でも受けたかもしれないのですが 男の子は子供の頃から武器ものが好きでたまらないのです。
私も例に漏れず モデルガンなどを集めていた時期もあります。
オートマチックの拳銃ではなくリボルバーが好きだったのは 懐古趣味というにはそこまでの年寄りではない小学生がそう思ったのは 今考えてみれば無理のない話で低学年の間必死で遊んだ「銀玉鉄砲(大阪ではぎんだまでっぽうとよむ)」がオートマチックしかなく、それに比べてシリンダーが回るリボルバータイプが新鮮で凄いもののように思えたから泣きがします。
残念ながらその後の世代は「ダーティーハリー」や「西武警察」などの影響もあるのでしょうが私たちの頃はそういうものもなかったので。
まあ、それでもテレビドラマに出てくる拳銃はほとんどがリボルバーだったのは日本国民がそれだけ武器と遠い生活をしていたということで納得のいく話だったのです。
世界はご存じのように手間がかからずに装填弾数も多い シングルアクションで使えるオートマチックしかないといえるほどの状態なのですが・・・
あっ、日本のお巡りさんはリボルバーでしたっけ・・・
 
実際のところそんな金属製の部品を使ったものが本当にびっくりするぐらい無くなってきていて 車をみても本体はともかくバンパーや外観を飾る部分が既に金属でないものもが殆どで、車によってはボンネットやルーフは樹脂素材だったりするのです。
鉄はもっとも多い金属素材で加工もしやすく多くのもので使われているのですがやはり重いのが欠点で身の回りの物からは徐々に無くなっていっているわけです。
たとえば携帯電話などでいうならもうほぼないと言ってもいいぐらい無くなっています。
まあ、これには原因がないわけではなくて 金属は電波を遮断してしまうのでその部分に関しては樹脂を使うことが多くなってその関係でボディの多くは樹脂になってしまうわけです。
フレームとしてはアルミダイカストなどが使われたりもします。
以前、Nokiaの高級タイプの携帯電話を見せていただいた物が外板に多くの金属部品を使っていて 持ったときの冷たい肌触り等は ああ、ととろけてしまいそうになりました。
じゃあ、PCはというとこれもかなり進んでいて内部にダイカストのフレームをおいてそこに樹脂の外板を使うやり方が一般的で 物によってはカーボンだったりマグネシウム等の高級素材が使われていたりするわけです。
それじゃあ高すぎるとふつうのノートPCは樹脂でできているので金属製品が高級感を持って見えるのかもしれません。
 
金属製品は何故良いんだとなるのですが、肌触りが冷たくて・・・なんてのはお宅の世界だと自分でも思うわけですが ただ一般論としてしっかりしてそうだという感覚はないでしょうか?
丈夫で壊れにくいという感じは十分にすると思います。
それに対して樹脂製品は柔らかくて 傷が付きやすく年とともにヤレて行きそうな感じがするわけです。
じゃあ、金属製品がいいじゃないかと返ってきそうなのですが実はそうでもないのが難しいところ。
わかりやすい例で言うと ビルなどのことを思い出してもらえるとわかると思います。
免震構造とかいうビルは高層ビルでよく使われている物で地震がきたときに上に行けば行くほど緩やかにしなって振動を受け流す構造のことです。
地震の時に震度以上の揺れがあるそうで怖いそうですが 破壊されるかという意味では強いように聞いています。
これが堅いだけのビルだと 振動が大きくなるとポキンと折れてしまうとのことなのです。
本体がしなることによって力を受け流す事によってより強い物とすると言う考え方が主流になってきたのです。
故にノートPC等を持って捻ってみると最近の物は緩やかに撓む物が少なくないのです。
ただ、感覚的には捻ってねじれるものと、ねじれないものどちらが強そうかというと言うまでもないわけです。
 
もう一つ、金属製品の場合熱の伝導率が高くそれで放熱に使っている場合もあって アルミなどは熱の伝導率も高いことからフレームに熱を逃がすのに有効な素材であるわけです。
キーボードの土台となる板までアルミ製にして、それを大きな放熱板として使ったりするわけですからかなり凝ったことをしてクリアしているわけです。
まあ、昔なら拘って物作りをしたわけですが最近ではノートPCが3万円台とか恐ろしい価格になっているので そんな高い素材を使うことができないわけです。
最近の流行のウルトラブックはIntelからの補助金などがあるので 多少はそのあたり余裕が出てきたのと薄さを追求したためにねじれる素材でもグネグネでは駄目なので金属の天板などを使うことが多くちょっとうれしい感じではあるわけです。
ああ、この冷たい感触が・・・・なんて感じになるわけです。
 
先日から Tabletとして ASUS Eee Padを触っているわけですが、決して軽くはないその本体の多くの部品が金属で作られています。
特に天板は一般的にはステンレスむき出し肌のような本体が多い中 しぼと言われる飾りのついた天板を使っています。
っまあ、だからどうだと言うものではないのですし デザイン的には少し古いというか渋すぎる感がない訳なのではありますが ほかにないという意味ではおもしろいなと。
かの、i−Phoneは本体の両面をガラスで挟み込むという金属ではない堅い部品を使ったのは非常に斬新なわけですが 軽量なタイプの金属に比べて重くなるのが欠点です。
新しい型は両面がガラスなのか、それとも他社と同じようにフレームに樹脂部品をあわせるのか?
それとも高級感をねらってi−podの初代のように 金属の背面をきれいに仕上げるのか。
あの触った感じが冷たい・・・なんてなったら初めてのi−Phoneってなってしまうかなと思ったりで・・・