高級デジカメっていいなって思ったんだけど・・・

最近流行っているのが高級デジカメ。
柳の下の二匹目のどじょうなのですが 低価格ミラーレス一眼カメラのヒットが生み出した新しい市場です。
勿論、昔から有ったわけですが ここにきて熱を帯びてきたわけです。
 
昔からある高級コンデジは 何かに特徴を持ったコンパクトデジカメたちで
最も早いころから有るのは 望遠レンズが仕込まれたもの。
最近でこそ、レンズ繰り出し式の小型のカメラで15倍だの20倍だのとあるわけですが 昔はこういったクラス(といっても10倍程度)でも 現在のミラーレスぐらいの筐体(レンズ付き)が必要だったわけです。
現在でも PanasonicのFZシリーズなどはそういった路線を走っています。
広角に強い物であったり、非常に明るいレンズを搭載する等 何らかの特徴を持った物が多かったのです。
現在でもSIGMA等が出している高級カメラはその色合いが強く 単焦点のレンズの付いたマニア向けというイメージなのです。
実際、私が写真を撮るにあたっても ズームってそんなに使うわけでも無いので そういった選択があっても・・・と惹かれてしまうわけです。
 
ところが、ここに至って登場している高級デジカメたちはそのラインから外れた物たちなのです。
例えば Sony RX100やPanasonic LX7、FujiFilm XF1、Canon G1X(これはちょっと違うかな??)等なのですが
一つは 大きな感光素子でもう一つは明るいレンズなのです。
それでありながら、適度なズームも付いていますし 撮影のアシスト機能も付いていたりと 初めてカメラを使う人が持ってもきれいな写真を撮影することが出来るわけです。
いわゆる 「マニアの為の」という高級から、「みんなの為の高級」と立ち位置が異なるものです。
 
じゃあその特徴なのですが まず感光素子のサイズが大きいという事なのですが
最も大きいのはGX1なのですが ちょっとマニアックなので(サイズも大きい)外しましょう。
残る二点では 大きいのはRX100の1インチ、他二社は 1/1.7インチとなっています。
後者は 同じサイズの物が他に無い訳ではないのですが 実は解像度を絞っていて 悪戯に解像度に走りかえって画質を下げてしまったようなものを使わずに一歩引きさがった画素子数の物を使っています。
解りやすいのがXF1で これまでのコンパクトデジタルカメラのフラッグシップである F〜〜〜EXRシリーズは1600万画素に対して1200万画素に絞っています。
これは光学的な問題ですが 周りの明るさが同じと仮定するなら 一つの場所で光を受けるとするなら面積が広いほうが明るさ×面積なので 光の量は増えるのです。
もう一つ、レンズの精度の問題もあります。
最初のレンズでとらえた画像を絞り込んで感光素子のサイズまで縮小して映し出すわけですが ズームとかになると映し出した映像の真ん中の部分だけを虫眼鏡で拡大するような作業をして拡大するので 使われているのは最初のレンズの真ん中の部分ちょっとだけとなると その部分の歪みなどがそのまま拡大されます。
つまりズームが大きければ大きいほど最初のレンズの解像度が要求されるわけですが それに関してもどんどん要求がシビアになってゆくわけです。
ある一定、もっとも解像度とレンズの関係の良いところでバランスさせるた結果が(もちろん、コストも優先)これらの高級コンデジたちです。
もう一つ、感光素子のサイズが大きい事はレンズとの距離を大きくとることを意味していてそれ故にサイズが大きくなってしまうわけですが それをカバーするための仕組みを持たなければいけないわけです。
 
もう一つレンズの明るさなのですが おおよそF値が1.4とかというむちゃくちゃ明るいレンズを搭載しています。
このクラスのレンズをレンズ交換式カメラで探すと単焦点の(ズーム機能が無い)ものでも2〜3万で最も低いクラスの物が購入できるレベル。
それをズーム付きのレンズで実現している訳ですから その値段の高さも納得の物です。
ですが、話はそう簡単では無い。
明るいレンズという事になると 簡単に言えば画素子と同じで最初のレンズのサイズを大きくして行けば稼げるわけです。
所が前の話と同じで歪みの少ないレンズを作るとなると 極端な屈折は出来ないので感光素子までの距離は伸びますし その上レンズの外形が大きい事は本体も大きくなるわけです。
サイズ的にはその程度なのですが、もう一つ大事な問題が・・・・
明るくなるという事は フォーカスにも影響を与えます。
明るくなるとピントの合っているかあってないかが非常に明確に解るようになるために、オートフォーカスの精度も上げてゆく必要があるわけです。
勿論、気持ちよくとなるとゆっくりやっていてはダメなので 高速でありながら清野の高いピントを叶える能力が必要となります。
 
おおよそ、どのカメラメーカーも5万円台が実売のこれらのカメラを「安い」とは思っていないのでしょうが
実際のところドル箱のように儲か仕組みで出来ている訳ではないのではと思うわけです。
それでも フラッグシップ機として市場に投入した物だと思います。
私はお店で見るレベルですがどれも素晴らしく、マニュアルで操作できる機能も豊富にあります。
レンズや感光素子だけでは無く 操作なども良く作りこまれたものではないかと思います。
じゃあ、となった時になかなか購入できないのは5〜6万円という非常に高額な値段によるものなのです。
 
先日、とある方がこの中の一つPanasonic LX7を購入されようとしたときの話です。
私は個人的に高いな〜〜なんて思っているので進めるでもなく横にいたわけです。
で、なのですが このクラスのカメラはちょっと安い ミラーレスのレンズ二本付のセットと価格が変わらないのです。
新品でそうで 中古ならその半額ていどなのです。
 
実はあちこちのサイトで評判があまりよろしくないミラーレスで Nikon J1というのが有ります。
私は結構いいなと思って見ていたわけですが 
多くは 中途半端で使えないという意味の批評が殆どです。
Pentax Qを別とすると APSサイズでもマイクロフォーサーズでもない ひとまわり小さい1インチという感光素子を使っている事。
そして、マニュアル操作で出来ることの少ない お手軽カメラ的な位置付けは・・・
どうにも動きの安っぽいレンズ等
結果的にどうしてもぬるい感じの絵に・・・・・
とか まあ批評をする側としては当たり前の感想が並びます。
なるほどと思いながら 先日より本当にそうかな?なんて思うように
 
最初に書いていますが 高級コンデジが注目を浴びているという所から今回の話がスタートしている訳ですが
ここに出した3機種の中で 最も感光素子が大きいのは Sony RX100なのですがこれで1インチです。
NIKON J1は1インチなので 大きくも小さくも無い訳です。
レンズの明るさという意味ではともかく レンズ径も十分とれています。
強い屈折をさせていない分 自然な画像が出てくるのが レンズ交換式の物です。
本体はというと 横幅は最初に出てきたLX7とほぼ同等の物。
流石にレンズの出幅は大きいし 重さもぐっと重くなります。
その分、上記であれほど貶された欠点はあくまでもフルサイズやそれに近いミラーレスに対しての物で 高級コンデジと比べると欠点というには・・・というものです。
 
批評が間違えているとは言わないのですが
必ずしもミラーレスやフルサイズ、コンデジという風に分けて考えるという発想でしか評価が出来ていないのでは??と思うわけです。
これを 高級コンデジと比べると・・・という視点では無いのです
比較で探してみても誰も比べないのです。
ユーザーは クラスを買いたいわけでは無く自分の使うカメラを買いたいのです。
撮影したいものがあって選択肢の中に これとこれってなった時に その中のクラスを必ずしも意識する必要はありません。
標準レンズで3倍ほどのズームが付いていての状態であればよいわけです。
とすると、Nikon J1は中古なら全く使ってないと書かれたものです 2.5万円ちょっと。
新品で2.8万円程度。
普通に考えると 半額でそんなに変わらない性能となる訳です。
後は、サイズ的にどうだという程度なのです。
この時は2つのズームレンズ付きで中古で3.5万ほど
それでも圧倒的に安いわけです。
 
なんか、ちょっと考えちゃったな・・・・ という話でした。
written by HatenaSync