Tayoriを使った

Tayoriってご存知だろうか?
NTTレゾナントさんからご提供いただいて今回レビューさせていただくのですが リモートデスクトップ機器の一つである。
そんなのはたくさんあるじゃないかと言われそうだが 大きく違うのはこの機器の見ているのは 企業の遠隔操作などではなく 家庭用の用途に特化している点である。
最近、携帯電話の契約時に一緒に勧められるフォトフレームなどがあるが これは自分の撮影した写真を遠隔地の両親のもとになど届けるのに効果があるようで
特に、子供ができた夫婦が実家にプレゼントして 毎日のようにおじいさん達に孫の顔を届けるなどの用途には非常に喜ばれているようです。
これは、それをもう一歩進めた種のもので 自宅のPCの画面をそのまま遠隔地のテレビなどに写してしまう事にできる機器です。
先にお詫びしたいが ずいぶん以前にあずかっておきながらここまで時間がかかってしまったことはお詫びい申し上げます。
 
では、この機器の設置であるが、非常に簡単でHDMI入力の付いたテレビに HDMIケーブルをつないで電源を入れるだけというものだ。
勿論、ネットワーク機器なのでインターネットに接続されている固定回線に接続する必要はある。
同じネットワーク内、自宅の中で転送する用途にも使えるがそれではあまり意味はない。インターネットに接続するだけで 遠隔地からも見ることができることに特徴がある訳だ。
本体サイズは一般的な家庭用のルーターぐらいのサイズで 基本的にはまったく何も操作関連のものはない。
あるのはインフォメーションを確認するための(Ipアドレスや 接続キーを確認するための物)ボタンぐらいしかない。
今回はセール中で DVI-D→HDMIケーブルとLANケーブルが付属している訳だが この期間が過ぎれば用意する必要がある。

ここで接続しているのは他にUSBケーブルと、音声出力用のステレオミニプラグで接続されているLine出力用のものだ。
現在のインジケーターの状態は起動中のものだ。
Tayori本体の設定はこんなもので他には何もない。
 
次はPCの設定だ。
付属のCD-ROMからTayoriのサーバーとなるプログラムをPCにいインストールする形になる。
インストールは指示に従って行うだけのもので難しい物ではない。
唯一、気を付ける点があるとすれば ディスプレイドライバーをはじめとするドライバーのインストールで多くのPCでインストール時に再起動が必要になるという事である。
基本的にソフトウエアーの仮想ディスプレイドライバーがインストールされてPCがマルチモニター環境となり 両方のモニターに同じ画面をコピーして表示する 良くプロジェクターなどで使われる画面モードを利用する形となる。
ちなみに、音声はUSBオーディオとして接続されるので 出力先が自動的に切り替わらない場合(複数のオーディオ出力を接続した状態で使っている人等)は切り替えてやれば音声も遠隔地で再生される。
インストール終了後に 機材の名称(これは自分が付けた任意の名前 複数台の管理もするためと思われる)とPINコード(本体のインフォメーションボタンを押すと表示される)の入力のための画面である。
一度その項目を登録すると次回以降は何の設定もなくアプリケーションを起動するだけでつながる。
一応補足しておくが、設定画面で起動時に接続プログラムである「Tayori Rimote Link」の起動をするにチェックをしておくと起動時からこのプログラムが常駐し「Tayoriに接続した機器を認識すると自動的につながる」にチェックを付ければTayori本体の電源を入れたらPCが起動されていれば 自動的に画面がつながるようになるわけです。
 
じゃあ、実際に使ってみるとなのですが
まず、自宅のPCを起動し前述通り自動接続にチェックを入れて置いておきます。
そして、Tayoriを持って実家に・・・・などという形になります。
実家でTayoriをディスプレイに接続して電源を入れると ディスプレイには直接つながっていないPCの画面がインターネット経由で表示されます。
この凄さは、インターネット経由なのに まったく何の難しい設定もなく異なるネットワーク同士でつながるという事です。
実は最初の説明のところで書いていますが、USBのポートがある訳なのだが ここにUSBキーボードやマウスを接続すると離れたPCを操作することもできるようになるわけです。
このUSBポートに接続できる機器なのですが USBネットワークアダプターとして機能しており PC本体のUSBポートにUSB機器を接続したかのように動く訳だ。
現在はUSBキーボードとマウスをつないでいるが、プリンターをつなげば自宅のPCからの印刷を遠隔地で行うこともできるわけです。
Tayoriのあるところでは、まるでそこにPCがあるかのように動作するわけです。
私の環境ではFull HDの環境のPCの出力をそのまま遠隔地のFull HDのディスプレイに表示しているのだが これほどの解像度のものを遠隔地で表示するのは大したものである。
多くのこの手の製品では高くてもXGA程度の解像度が限界なのだ。
 
動作に関してなのだが 流石に動画は難しい。
100Mの光環境に於いては、PC側でYoutubeの表示を行って 遠隔地側で表示すると残念ながら秒間3コマ程度の表示しかできない。
何故?っていうのは当たり前で 前述通りソフトウエアの仮想ディスプレイドライバーを利用しているので 動画再生のハードウエア圧縮が効いていないので画面をビットデータで送っているようなので遅れてしまうのであろう。
ただ、画質そのものは落ちていないので 静止画などの閲覧などにはまったく困らないのである。
マウスの操作や、キーボードの入力では Android端末で文字入力で送れる程度の遅れしかない。
まるでという表現が最も正しく PCをそのまま操作している感覚で使えるのは間違いない。
 
実は、ここまでに至るのに結構時間がかかった。
何がというと、複雑なネットワーク構成になるとこのTayoriの自動設定は使えないのです。
ルーターに自動登録する機能を使ってのインターネットへの接続に関しては何の問題もないのですが 自宅と会社などというつなぎ方となると 接続ポートを手動設定となるのだがその情報が公開されていないので設定方法を失ってしまった。
また、ADSLなどのネットワークの場合 接続そのものがそれなりの帯域を必要とするようで接続そのものが切断されてしまうという事が起きるわけです。
あくまでも 私の試した環境であるが双方が光接続で使う必要があるようだ。
そして、接続されるべきPCなのですが 私の自宅のようにディスプレイカードを二枚刺して構成しているような構成の場合 どうもソフトウエアの仮想ディスプレイドライバがうまく動かないようで動作しなかった。
細かいようであるが HDMIケーブルでディスプレイに接続されるため 音声がそのケーブル上で伝達されるように思ってしまうが DVI-Dの端子からの変換なので繋いでも音声は出力されない。
音声を出力するためにはステレオミニプラグでディスプレイに音声を送る必要がありそのケーブルは同梱されていない。故に別に用意しなければならない。
そして、音声の出力だが 本体に書いてある通りLine Outでアンプがなければ出力レベルが低いためにアンプの小さなディスプレイでは音声が聞こえない可能性がある。
まあ、動画出力の機能はそれ程大したことがないので使わなければよいという判断なのであろう。
 
幾分、機能的に環境を選ぶわけだが 多くのPC、IntelのCPU内蔵のグラフィックを使っているようなPCであれば問題なく動作するし いっうぱん的な家庭用のルーターで接続設定を行うこと自身がナンセンスだと言えばそうである。
回線も光の方が割合が多くなったのであるから問題のないことではある。
とにかく、簡単であるという事がこの機器の特徴で フォトパネルの機能をっもう一段階機能アップするというなら良い機器である。
ちょっと調べてみると、Amazonでは8800円にて購入可能で比較的安価なネットワーク機器である。
ただ、本体の電源スイッチがないことと せめてYoutubeの再生機能程度は単体で可能な程度にしておいた方が人気が出るのではと思う。
まあ、面白いというか 用途そのものをユーザーに決めてく獺祭というような機器です。
メーカーサイトはこちらなので ぜひ昨日鵜を確認いただきたい。
http://www.silex.jp/products/other/sxrd4000gnw.html

written by HatenaSync