MT-6592を搭載したSmartPhoneが格安で販売され始めた

中国で MediaTekのMT6592(MTK6592)というCPUを搭載したSmartPhone(Android)が販売され始めた。
 
MediaTekは台湾のメーカーなのですが、私は少し前からこのメーカーのSmartPhoneを購入し海外などではよく使っています。
ここ数世代は購入しているわけですが 何が良いかというととにかく安いこと。
おおよそ1年ぐらい前の性能のSmartPhoneを 1万円台の半ばぐらいで提供してくれるわけですから ネタも含めてよく買ったわけです。
最近でいえば 香港でQuad Core Memory2GのSmartPhoneを2万円弱で入手したわけです。
DualSIM(GSM+WーCDMA)で音声尾データを分けることができるのも便利な点です。
ただ、値段なりなのが悲しいのは液晶だったりタッチパネルの制度だった理に関しては何とも言えないわけです。
まあ、それでも安くて 1年ぐらいそれも出張の時だけ使うとなれば困らないわけです。
 
性能は1年前ぐらいというとどれぐらいかというと たとえば先日購入したQuaCoreでいえば 日本で販売している端末で比較すると Galaxy S3α同等
Galaxy Note2同等と言ってもよいぐらいなので おおよそ1年ちょっとのFlagShip機といっても問題ないかと思います。
ストレージは小さいものの 16GのマイクロSDがおまけについてきたりと 通常の使用には全く困らないわけです。
CPUの速度は1.5Gを超えるレベルのQuad Coreですので順当ともいえるでしょう。
モリーが2Gあるので アプリケーションによってたとえば3Dゲームなどでも止まったりすることはないのです。
じゃあ、普段使いには・・・というか2年縛りでミドルレンジの機種を購入した人にとっては 全然良い機械と思うことでしょう。
OSも4.2ですから最新に近く 日本語のロケールも持っているので・・・・
唯一の難点はGPSの感度があまりよくないというところですが これは基盤デザインが悪いと思われます。
 
それ以外にも中国製のCPUが結構あるにもかかわらず MediaTekを押しているのには実は理由があって
このCPUには 通信機能を同梱していることで W-CDMAの機能を持っているので SmartPhoneに採用されることが多いというわけです。
他社のものは通信機能が別体なことも多く そのせいで使われることが少ないのです。
実際、それ以外で通信機能を持っているとなると QualcomやSamsungとかになってしまいますので。
 
で、表題にも出したこのCPUIなのですが OctaCoreでの出荷がなされたわけです。
OctaCoreはあまり耳にする言葉ではないと思いますが IntelのCPUでその名称にも使われた CoreDuoはDual Core(2演算装置 内臓タイプ)
最近のCoreシリーズのトップエンドは Quad Core(4演算装置 内蔵タイプ)
サーバー用でもHex Core(6演算装置 内蔵タイプ)に対してのOctaCore(8演算装置内蔵タイプ)となっているわけです。
もちろん、CPUの基本的構造が違うので単純比較はできないわけですが SmartPhone用のほとんどの機種がQuad Core(残念ながら ハイエンドもローエンド持ってのがおかしいけど)なのに対してなので結構すごいことなのです。
 
じゃあ、なぜこんなに有名でない会社が?ってなるわけですが
Arm系のCPUというのは元々マルチコアを想定して設計されていて そのライセンスを販売するという形で展開しています。
そして、マルチコアという意味では 4も8も考慮された設計なので シリコンの上に回路を焼き付ける際に接続された8個の演算装置をプリントするだけでも一応の設計ができるわけです。
ゆえに、マルチコアの設計難度が低く放っているわけです。
ただし、面積がQuadの二倍となるわけなので 単体の生産コストが2倍以上となり 市場の要求と価格のバランスから言って投入時期の難しさはあるわけです。
たとえばIntelであればおそらく16Coreでもすぐに出せるとは思いますが 市場要求がそこまで来てないのに出しても・・・という状態でもあるわけです。
これは独占企業だから言えることで、Arm系のように複数社が同じに近い性能のものを作っているとすれば 抜け駆けするところも出てくるわけです。
で、MediaTekが早期に投入をしてきたというわけです。
他のメーカー製のものはほとんど見ることができないはずですから。
 
もう一つ、リファレンスを提供し SmartPhoneメーカーが作りやすいような資料を提供しているので
一流メーカーでないところでも設計しやすく 数量的にも大きな数が販売されるのでコストも安いとなっていて
現状ではQuad CoreのSnapDragon(Qualcom製)に比べても OctaCoreでありながら明らかに安い価格だそうです。
で、世界でも珍しいOcta CoreのSmartPhoneが登場してくるわけですが・・・・
ここで一流メーカーがしのぎを削っているわけではないので 一気に複数社が我先にと販売を開始して 競争を始める訳ですから
中国の携帯電話のチラシを見ると Octa Core、2G RAM、8GMemory、ISP 1280x720 5インチ液晶画面、13M Pixリアカメラで888元(中国元 縁起の良い数字なので8でそろえたかと思われます)おおよそ1.5〜1.8万円の価格で市場に登場しているそうです。
これにHD解像度の液晶パネルのついたモデルでも 2万円ちょっとで登場しているようです。
 
小米のように登場する中国の新進メーカーもありますが 庶民層向けにはこういったものも登場してきているわけです。
1万円SmartPhoneと舐めてかかっていると 足元をすくわれるレベルのものがこうやって登場してきています。
今のところ中国発で話題になるSmartPhoneメーカーはQualcomなどのCPUを搭載したものが多いですが Lenovoのように低価格機をMediaTek機を登場させて来るとそれも変わってくるかもしれません。
なおかつ、他社ではいまだほとんどないOctaCore機を市場投入してくると また時代が動いてしまうかも??
そのうち手に入れて評価してみたいものです。

written by HatenaSync