罰ゲーム その4

ようやく スタート地点のテントに戻って ほっとする。
よく見たら こんなかわいい看板が立ってたんだ。

お子様もOKなものを怖がっていたのかと思うと 恥ずかしいのだが やはりわかっているだけに怖いというものもあるのだ。
いや、あると信じたい。
 
で、やれやれといすに座っていると 確かに子供がパジェロに乗って走り出した。
「本日、午前の部の最後の・・・・」で 午前の部が終わるそうです。
前回の最後の写真で見たとおり 走り出したパジェロのスタート地点には大きなワゴン車がやってきた。
これは 三菱のデリカ D5だ。
所謂1BOXカーで ミニバンといいながらちっともミニではないのは アメリカのトラック並みのものをバンというからなのですが日本では最大級の乗用車ではある。
パジェロの次はデリカが走るわけですが・・・・実はその最初の搭乗者が私なんです。
 
係りの人の説明が始まる。
横にいる お店の人がそれに補足してくださる。
「デリカでも あの45度の登坂性能が証明されます」(係りの人がマイクで)
「でも デリカだと45度が限界なんですよね それ以上となると後ろが滑って蛇行して前に進まなくなるから」(お店の人の補足)
はあ、限界っていったよね!!
「いやーよかったですね雨が降らなくて 雨が降るとデリカは上まで上がらないですから」(お店の人の補足2)
いや、そんなぎりぎりなものに乗せるの??
と言っている間に パジェロが返ってきて やっぱり私の番だ。
少し引きつり気味の笑顔で再度乗り込む。
「2度目ですけどお願いします」
変な言い方なのですが 2度同じ説明をさせるのは気の毒なので・・・
 
乗るともちろん何事もないように走り出します。
念のために確認したのですが このデリカもフルノーマルで もちろん整備は万全でしょうが 街中を走っているデリカと全く変わらない普通のものだそうです。
逆にいうと何かあった時に使える強制脱出装置とかはついていません。
で、乗ってスタートです。

アイ・ポイントが高いのか 椅子の感じがそうなのかパジェロの時よりも少し高く見えます。
まず、最初の30どの傾きですが 同じです。
少し横に強く引っ張られるかな?程度の感じで 同じようにドアを開けてもまるで平地で開け閉めしているかのような軽さで開けてもらえます。
で、階段なのですが・・・・

ここで小さな事件が起きるのです!!
 
階段に上っても大丈夫なサスペンションの性能と 入るとき出るときにバンパーを擦らない地上高の説明なのですが
前輪は順調に上がっていって少し下がるころに後輪が坂道に乗り始めます。
その時に後輪が
「きゅるきゅるきゅる!」と音を出しているのです。
そう、この坂を上るのに後輪が滑って 1〜2秒でグリップを取り戻し上り始めました。
たったこの1〜2秒も私は見逃がしません。
金属の橋は 立体駐車場に入った時にもわかると思うのですが結構タイヤが滑るんです。
乗り上げた瞬間に滑ったりはスーパーなどでも良くあること。
だから滑ることは不思議ではないのですが 現実問題見てしまうとこの後45度上るんだよねと 余計なことを考えてしまうわけです。
と余計なことを考えているうちに

上り始めました。
 
先ほどとまあ同じで 導入路から30度に到達しました。
「このまま一気に上まで上がります」
と説明されて ついつい一言多いもんだから
パジェロと違ってデリカではやっぱり一気にしか登れないんですね!!」
と言ったら 間髪入れずに
「できます!」と その場で停止しました。
ちょうど30度の最後で45度の橋がまるで垂直に立っているかのように見えるところで急停止です。
「では、坂道発進行きます」
余計なこと言わなければよかった、そこは止まっちゃダメでしょ、余計怖くなった・・・・
さっき階段で滑りましたよね!!
ここで滑って後輪が蛇行したらどうなるのよ・・・・
しかし、何事もなかったかのように普通に平地を走るように発信してゆきます。
 
何事もないはずなのですが どうも腰のあたりに違和感を感じるのです。
パジェロはお尻から腰、腰から背中と自分の体重の掛かるところが変化していったわけですが デリカでは最後が違います。
体に合わせた形のシートでホールド感が良いわけです。
おそらく実際はパジェロのほうが良いのでしょうが その体を包み込む部分の両肩の下あたりの体をサポートしている部分に体重が移ってゆくのが背中全体にかかっていたパジェロとは違う点です。
小暮さんのほうを見ると

よく見てください 前の写真と
角度が違うので見難いのですが シートへの抑えるつけられ方が違います。
感覚の問題だけかなと念のために聞いてみたんです
「なんかパジェロのほうが角度が浅かったように感じられますよね」と
「サスペンションの関係で デリカのほうが車体そのものは傾いていると思いますね もちろん地面は同じ45度ですけど・・・」
と 小暮さん。
感覚では無くて やっぱり角度が・・・・

 
いろいろと聞いてしまったので頂上での滞在時間が長くなっているのですが
実は体は一刻も早く下に降りたい・・・・
で、ようやく下り始めます

じわじわと 降りてゆきます。
降りてゆくという感覚は非常に嫌なものですがもう少しの我慢です。
 
今回、2台の車種に乗せてもらったのですが
やはり パジェロの走破性に関しては驚くべきものです。
あれほどの角度でも限界ではないという性能には
これはパワーとかだけではなく あの角度になってもバランスが崩れない サスペンション、タイヤなどもですし
パワーの出方や4WDの駆動のずれ等 いくつもの要因すべてが整っていなければなり得ないわけです。
デリカに関しては あの腰高のスタイルで同じことが(限界は違うので同じではないですが)できるというのがすごいわけです。
アウトランダーもボディ形状以外は同じみたいなので おそらく同じことができるそうなのです。
以前に リコール隠しが発覚して 致命傷ともいえるダメージを受けたのですが
もともと、ジープを生産し 多くのラリーで活躍した三菱車です。
私の中では過去に持っていた 面白みのないが質実剛健を旨とする三菱車のイメージがよみがえってきました。
反面、デザインが野暮ったいというイメージもあるのですが(笑 これらのタイプの車種に関してはどのメーカーもというか よく似た形なので・・・
 
今回、私も三菱車ユーザーになったのですが(小さな丸い車なので こんな事はできません)ハードウエア的にすごいという点は感じないのですが CVTのつながりなどが面白いのです。
あとは、殆どの走行を2000回転を超えないところで叶えようという面白いシフトパターンなのです。
なんですが トルク感を僅かですが感じてするすると加速する なんとも小気味の良い走りをするわけです。
軽めの車体との組み合わせで 出足の良さが感じられるわけです。
中古をディーラーで購入するというのも実は初めてで 罰ゲームなんて言いましたが キーを持って写真撮ったりのサービスはともかく 延長保証を付けてもらって3年の修理保証などを考えれば 決して高い買い物ではなかったと思える訳ですが
 
まあ、そんなことより 本当に珍しい体験をさせてもらいました。
というか、もう一生のうちに2度とないだろうという体験でもあります。
実は 近々というか28日、29日大阪ATCでも行われるので もし参加したいという方がおられるなら
西日本三菱自動車販売株式会社(http://www.nishinihon-mitsubishi-motor-sales.com/)のHPから お問い合わせください。
本当に このチャンスを逃したら 2度と体験できないようなイベントですから。