電圧変換効率というのが非常によくなってきて

電圧変換というのは 言葉通り電圧を変えることで 例えば5Vを12Vにするというようなことです。
最も多いのが100Vから5Vをよく見るわけですが、これは SmartPhoneの充電器などがそうです。
上から下はわかるのですが 下から上というのがわかりにくいことが多く 例えば車の中で100Vを使うためのインバーターなどが 12Vから100Vの電圧変換ということになります。
この辺りは直流(DC)から交流(AC)への変換もあるわけなのですが ここは少し置いておきましょう。
 
電気は水に例えられるのですが、電圧が高くなるということを水圧が高くなると置き換えると同じ管の太さなら水圧が高い方が大量の水を送れます。
無から有を生み出すように いきなり水の量は増えたりしません。故に、前述のような変換はあり得ないのです。
では、どうやって変えているかというと ホースで庭に水を撒くときに、ホースの端っこを半分とか1/3に潰すとどうでしょう?水の勢いが増して水圧は高くなるのですが 管が細くなっているので水の量は絞られて 結果的に流れる水の量が同じで 水圧が上がり配管太さが細くなったということです。
で、自ら電気に戻すと 電圧(V)が上がって、配管の太さ この場合は電流量(A)が下がるわけです。
電気の量(W 厳密には違うけど一応)は同じということになるわけです。
 
じゃあやりたい放題となるわけですが 水の例で行くと配管を絞るともともとの水圧が弱い場合水を押し出す力が配管を絞ったことによって弱くなって結果的に水の出る量が減ってしまうということがあります。
水道でやっても、多少は水の量が結果的に減ってしまいます。
これによって減る部分を 変換効率という形で表現します。
昔はなのですが 電気の力を磁力に変えて 磁力を電気に戻す方法で電圧を変えていました。これはトランスと呼ばれる装置です。
磁力の伝達率はあまり良くないのと 強い磁力を発生させるためには強い電磁石を作るということで そのためには電線を何百周も巻き付ける必要があり 僅かではありますが電線にある抵抗が長い電線のせいで無視できない量となり 熱として外に放出される分も変換効率を下げていました。
いわゆる 昔ながらのACアダプターがこの方式ですが 大きく重いことも大きな欠点としてあります。
最近ではインバーター式が主流となり、それもICチップの中に回路ごと入っていて簡単に入手可能になっています。
特にAC100Cの家庭用コンセントから 5VのUSB端子に出力するタイプのインバーター式電力ICなどはびっくりするぐらいの価格で販売されています。
故に 下手をすれば100円ショップでだったり 雑誌の付録でついてきたりします。
本当に小型軽量で便利な時代になったと実感するわけです。
 
実は、この技術の向上で 電池式の器具も大きく進歩しています。
多くのロジックICは5Vで動作します。なので、今までは リチウム電池の3.7Vを二つ積んで7.4Vにしてそれを5Vに落として使っていたものが 簡単に電圧変換ができるので3.7Vから5Vに変換するという方法でバッテリーの搭載が可能になりました。
懐中電灯などで 単3や単4の電池を使ったLEDのものが 3本の電池を入れるのもそれで 1.5Vの電池を3本入れると4.5Vとと 3Vでは点灯できないLEDが低いながらも点灯できるというわけです。
もっとも、最近はICのほうが駆動電圧を下げているのでそれすらもいらなくはなってきているのですが。
 
最近ではUSB端子に 5Vだけでなく 24Vぐらいまでの高圧をかける USB PDや携帯電話充電用のQuickChargeなんてのもありますし、ネットワークケーブル上に電源も送る PoEなんていうのも一般的になってきました。
もともと、短い距離であれば DCのほうが容量が大きいことからも部屋内の照明を低電圧の直流で送るものもでてきています。
例えば、巷で見るイルミネーションなどは ちょっと前までは交流100Vが流れていたのですが 最近では安全面を考慮して24V型や12V型が殆どです。
今までのようになんてもAC100Vベースで考えるという考え方から変わってきたのです。
実際、例えばLEDの照明器具だとすると いったん内部で5〜48VDCぐらいに変換してから点灯しているので そもそもが直流でそのまま来た方が楽だということも分かると思います。
漏電して家が燃えることもありませんし・・・・
 
ホテルなどでは、壁にUSBのコンセントがついていることも少なからずあります。
航空機の座席にもついていたりするので これが家にあればと思う人もいるでしょう。
形は未だわかりませんが 今後、コンセントが今までのような100Vコンセントでないという家も出てくるかもしれません。
未だに、消費電力の多いエアコン(エアコンって一応コンセントついているけど どうせ工事の人が来て繋ぐんだから端子台をおいといてそこから直結でいいと思うんだけど未だにコンセントですよね 間違えて挿したりという危険性もあるので)や暖房器具等はともかく 建物に設置してある物以外は そういう風に変わってくるかもしれませんね。