光回線も使い放題ではないという状況に来た

インターネットの回線は 「じーころころ」と音のなるアナログの音声データに信号を乗せたモデム時代から、ISDN世代のデジタル回線となり、アナログ回線を使った 非対称 帯域非保障なADSL、そして現代の光ファイバー回線と 家の中の設備はほとんど変わらないまま家の外の回線は変わっていったわけです。
アナログモデムはFAXと同じというイメージで 最も遅いものが(パソコン用の回線としては300bpsというのもある)2400bpsで最も早いものが14400bps(パソコン用としては 9600bpsぐらいが最高だった 28800bpsなども出たが一部)ぐらいの速度だった。
それが、ISDN回線の登場で64kbpsにいきなりアップしたのだから驚いたわけです。
単純に4倍程度と思うかもしれませんが アナログモデムの通信はエラーとの戦いで ちょっとしたコネクターの勘合で 切れたりは日常茶飯事。
データのダウンロード中などは 正座して待ってるような状態だったのですから それに比べたら実効値の64kは驚くべきスピードだったわけです。
そして、それを二本束ねた128kが使い始めた時には 自分がリッチな環境にあると金持ち気分を味わったわけです。
そして、ADSLなのですが いきなり1.5Mとかまた桁の違う速度のアップで登場して 腰を抜かさんばかりに驚き 申し込みに走ったわけですが 体感は思ったほどではなかったもののダウンロードでは抜群の能力を発揮してくれました。
そして、徐々に速度を上げて 20M近くまで速度を上げたころに 重なるかのように光ファイバーの回線が登場します。

ADSLのころに初めて「ベストエフォート」という言葉を覚えて、理論的最高値の表記で速度を競っており、それとは比べるべくもない実速度の差にがくぜんとしたものです。
ADSLの場合、電話の基地局との距離や電柱を走るケーブルの新しさなどが速度の決め手となることから 自分に与えられた天分はこの程度なんだと 落ち込みつつようやくこのころ普及し始めた速度比較サイトを見て まあ平均ぐらいだったと 総市民的な満足感に浸っていたわけです。
で、光なのですが 手を出すのが少し遅れたわけです。
ベストエフォートに痛めつけられていた小市民としては 光にも書いてあるベストエフォートという言葉から 規格上最高値は上がっても実は変わらん詐欺の再来と思っていたからで 外で使わせてもらって 目の玉が前にコロンと落ちてしまうような衝撃を受けるようなことになったわけです。
端的に「馬鹿みたいに速い!!」と驚いたのは ダウンロードが30Mとかまるでローカルネットワークのようだという感覚だったのです。
そこからは ひたすらルーターを買い漁る。
最も大きなボトルネックルーターで 理論値ですら60%ぐらいしか出せない(もちろんセキュリティを無くすほどにすればできないことはなかった)ルーターを入れ替えることで 回線は変えれなくても速くなるという魅力に取りつかれたわけです。
でも、それこそベストエフォートでルーター内でも高速に処理できるデータとできないデータがあって パケットサイズなどによっても また、TCPIPの設定によっても大きく変わってしまうなんてのは後で知る話でした。
ここまでで、回線が最も遅い段階から 回線が速くなってルーターボトルネックとなって速度が上がらないという風に変化していったわけです。
そして、光の回線は1Gにアップして 中のネットワークを100Mから1Gに変えたり ルーターを対応のものに変えたりといそいそとボトルネックを次々探し出して対応し続けたわけです。
でも、そのうち それも空しくなってきてやめたのです。
なぜ空しくなったかというと 今度のボトルネックは送り出し側で 当時のインターネットのホームページのサーバーも小さな会社が雲霞の群れのようにたくさんあって どれもデスクトップPC程度の性能しかないために 相手はこちらほどの努力をしてくれず、そして湯水のごとくお金をかけている会社は トラフィック制限など速くなりすぎないようにデータを送信する仕組みを作りより安定した運営を目指したわけです。
つまり、送り出し側が遅いので こっちがいくら頑張っても速くならない状態に陥って熱が冷めたわけです。
そんなことより モバイル回線が・・・・なんて 今度は意識がそっちへ向いたわけです。
ようやくスタートした3G回線は ISDN並みの速度が確保できるようになってきたわけですから・・・・
 
最近、インターネットが遅くなりました。
特にFlet’sと呼ばれるNTTの固定光回線を使ったものが顕著で それも都会に行けば行くほど遅いという わかりやすい状況に。
仕事でも使うのでデータをとってみると、遅いときには100k台とか もちろん、ほかの影響もうけているので回線がそこまで遅いわけではないとは思うのですが まるでISDN時代に戻ったようです。(時間帯や場所で変わるので一概にではないのですが)
じゃあ、どこが??インターネットそのものが混んでいるのかな??なんて思っていると 最近になって2Gという回線が出てきました。
興味をもってみると、じゃあ現在のボトルネックがどこなんだ??と気になり始めたわけです。
 
インターネットはともかく 仕事で使うのは拠点間通信なので相手の問題ではない可能性が高い。
Wifiや携帯電話回線のように1つの回線に収容されている人数が増えすぎているというのも実は1本の光ファイバー当たりの人数が決められているのでその可能性は低いのだ。
じゃあとなると 家からNTTまでは問題なくて インターネット網もそこまでは遅くない。携帯電話の回線と比べても明らかい遅いという時も少なからずあるという状況を考えるとほかに原因があるはずなのだ。
で、考えられる可能性は Flet’sの接続元である電話局の性能、Flet’sの内部の問題、そしてプロバイダーの内部若しくはそこからのインターネットへの接続が遅いからのどれかだ。
 
昔なら頑張ったかもしれないのですが まあ聞く相手もいるしインターネットでも調べられるので手抜きで調べた結果 実際に遅くなっているようです。
で、原因は どうもNTTなわけです。
問題点は二つで PPPoEと呼ばれる 回線接続認証装置と POIと呼ばれるプロバイダーへの接続器の二つに原因があるようです。
そもそもなのですが、例えばBiglobe光に加入したとして お金はBiglobeに払っているのですが 払ったお金の一部はNTTのフレッツ回線の支払いに使われます。
NTTの計画を無視して、Biglobeは回線を売りまくるわけです。
基地局の施設に合わせてくれたらいいのですが、例えば人口集中地などでは もう売らないでと思っていても売ってきてしまいます。
月額は稼げるものの 増えた回線数に比例して使用料は貰えるものの 設備代は回収できるほどではない。
そもそもなんだが 競争がほとんどないので BiglobeからOCNに移ったとしてもどうせNTTの回線使ってくれるから設備増強してもしなくても売り上げが変わらないというNTTの特殊事情があります。(この辺りは やっかみなので信じないでね!!)
回線が増え続けるのに対して設備増強のペースは緩やかなため 回線集中地では遅くならざる得ないのです。
 
で、なのですが Nuro含め新しい動きが出てきています。
PPPoEやPOIの問題だったら そこを他社との競争に勝つために自前で用意したい!!というプロバイダー側の主張です。
こんな大名商売してたらいずれお客さんが移動体通信に行って帰ってこなくなるという焦りもあって 強力に働きかけています。
でも、そう簡単に基地局内を荒らされるのは困るNTT的に IPV6の増設時にある程度直接接続できる仕組みを用意しました。
で そこを使うとPPPoE内の接続速度制限もPOIの輻輳も避けることができるので IPV6 over IPV4という IPV6ルーターで変換して送信し 基地局でIPV$に展開してインターネットにつながるという仕組みを用意したわけです。
ここで、またベストエフォートという言葉が出てくるものの 理論上は2Gの速度に上がる回線が登場したのが前述のNuro等なのです。
IPV6が速いのではなく 経路が違うだけなのですけどね・・・・
 
じゃあ、よかったじゃない!!と言われそうですが 本来NTTの施設負担だったところがプロバイダーに充てられるわけです。
NTTの利用料は変わらないのですが プロバイダー的には設備投資が必要となる。
故に、という形でプレミアム回線として 高めの設定が登場しているわけです。
 
単純に、値上げをすると競争力が低下する。
しかし、今のところは 極めて少ない競争相手しかいないので プレミアム回線はそれなりに売れています。
Youtubeを4Kで快適に見たいとなると 夜間のFlet’sでは難しくなっているのですから。
ですが、だんだん競争が激しくなってくると
いわゆるお菓子の 見た目と価格の維持商法となる可能性があるのです。
つまり、回線メニューは変わらなくて品質は良い。値段も今までを維持してすごいでしょうといいながら そーっと、「回線には使いすぎた場合の利用制限があります」という今でも書いてある文言に意味を持たすわけです。
使いすぎると 極端に速度が落ちるけど 名称は「使い放題」とどっかで聞いたことあるあれです。
そのうち、認知されると チケット制でお金を払うと高速回線に切り替えができますとか なんかいつの間にか値上げしているのだけど うやむやのままチケット制に納得してしまっている状況が提供される。
お店でポテトチップスの量が最近少ないなんて思っている人がいたら 同じように丸め込まれてしまうのでしょうね!!