落書き権

Google AR Core対応端末を持っているので 「Just a Line」というアプリケーションを試した。
これは GoogleのARコア用のでもアプリケーションのようなものだ。
同じころに、GoogleからもMicrosoftからも「WhiteBoard」というアプリケーションがリリースされた。
こちらは二次元だが、言葉通りホワイトボードのアプリで 画面を拡大縮小しながら文字を書いたり消したりできるアプリだ。
普通のペイントアプリと違うところは それを共有できるという点です。
会議とかで、ホワイトボードを用意してみんなで見て書き込むように 各自の端末にホワイトボードを映し出し 好き勝手に書き込むようなアプリだ。
GoogleMicrosoftクラウドSuiteとなるアプリの一つの機能として提供してビジネスの面で生かしてゆこうとしている。
同じように 「Just a Line」もそののち個のアプリに近づいていくのかな?なんて思ったわけなのですが。
 
そもそも、この「Just a Line」というアプリは何なのか?
簡単に言うと、SmartPhone越しに見た景色にそのまま絵を描くアプリです。
まるで空中にかけるマジックがあるかのように 空中に線を引いてゆくのです。
端末を動かせば 360度の空間があってそこにそのまま線を引いてゆきます。
そして、書かれた線は消えないので SmartPhone越しに見ると そのまま書かれた線が残っているのです。
書かれた線は 例は悪いですが魔法少女が変身するときに バトンを振るとその先から光る線が描かれるようなイメージで それは3次元的に展開するので 魔法少女を中心に回るようにカメラが動くのと同様 見る方向を変えると立体的に書かれた線が見えているのです。
横に長い線は 前後もしくは左右に動きながら引いてゆくとそのままつながった線として描かれてゆくので 例えば空き地に行って自分の理想の家の絵をかいて楽しむとかもできるわけです。
勿論SmartPhone越しに見ればで現実世界には何もないわけですが・・・・
 
このアプリでも 共有機能があって複数の方と書いたものを共有することができる。
前の例であれば、家の間取りを書いていて 書き加えたりを他の人がすることもできるわけです。そして、それらはみんなが見るものとなるわけです。
前述のWhiteBoardが立体になったイメージです。
こうなると 空間全てがキャンパスなので 例えば会議テーブルの真ん中に商品を置いて そこに何かを書き加えたりとかしての打ち合わせもできるわけです。
非常に面白いですし いったん外に出れば結構アートなものにも使えるわけです。
よく、シャッターなどにカラフルな絵をかいてあるのがありますが 共有されたSmartPhone経由で見ると 空中にいろいろな絵が描いてあってまるで別の町のように見えるのかもしれません。
それらもGoogle Mapなんかから見れたりすると 街そのものが美術館のようになるかもしれません。
 
で、なのですが
公共的にもそういったものが利用されることになるかもしれません。
例えば 空間に矢印で美術館とか 警察署とか書いておくと 道に迷ったときに見渡せば探せるようになるでしょう。
同じように、コンビニだとかお店がGoogle Mapのアイコン表示したときのように現実世界に浮かび上がるわけです。
で、なのですが 空間は各自が作って共有をかけることができると思うのですが やっぱり人に見てもらいたいとかありますよね!!
できるだけ参加メンバーの多いAR空間に書きたいという欲求が アートでもそうですし、お店の広告でもそうでしょう。
「ワンコインランチやってます」なんで書いてあると お客が来るかもしれません。
参加人数が多いとなると やはり公共のAR空間が もしくはGoogleAPPLEの提供する空間に。
となると、そこに書き込む権利が発生するわけです。
 
わかりやすく名前を付けて「落書き権」と定義しましょう。
例えばGoogleが提供するAR空間なら Google Mapのストリートビューでもレイヤーとしてみることができるのでしょう。
その空間は、1立方メートル当たり~~円という風に決められるでしょう。
勿論、ランドマークそばなんかは見てもらえる人がたくさんいるので 高額になるでしょう。
ただ、ランドマークそのものはGoogleの持ちモノではありません。
ランドマークそばは人気があるのはランドマークのおかげです。
でも、高く設定して儲かるのはGoogleでランドマークには広告料は支払われません。
これってどうでしょう?
「落書き権」の広告収入はランドマークにも支払われるべきだとすると 街並みそのものが世界遺産というようなところだとすると 受取人がいなくなってしまいますよね。
 
世界が変わろうとすると 今までの価値観で測ることができなくなってゆきます。
Amazonなんかがそうで 日本国内での税金支払いが少ないものの対象にできる制度がないためにそれが許されています。
今までは 価値として認められてこなかった空間を それもGoogleという自分たちのサーバーの中だけのデータに関しては良かったのですが 現実世界と混ざってくると またややこしいことになってくるわけです。