最近、テレビ番組でドローンで撮影した画像がよく見れらるわけだが、みんなが下から上昇してゆくので全景を捉えるというアングルが目立つのが 全時代的な固定概念にとらわれているのではないだろうかと心配してしまうわけだが・・・
昔、例えば初もうでの撮影などでは 低い位置からでの撮影では見えないので近くのビルに陣取ったり 若しくは高所撮影車を用意して油圧でリフトアップするポールの上につけられたリモートカメラからの撮影を中継していたのだ。
それが、少なくともバックパックに入るサイズの機器で代用できるのだからすごい進歩なわけだ。
その当時の発想でという事もないのだが 下から上にあがりながらの撮影アングルがそのまま使われることが前述の通りの前時代的なという話に帰ってくるのだ。
前述した撮影に関して、高所撮影車でも撮影は実はかなり難しく条件がかなり限定されました。
なぜなら、高さ10mの高さまでポールを上げて設営すると仮定した場合 何らかの振動があれば撮影が非常に難しくなってしまうからです。
簡単にするために10mのポールにカメラを取り付けたと仮定します。
長さ10mの棒なのでしなりもありますし重いので固定が難しいと思ってください。
で、わずか根元で1度傾いたとすると おおよそ上では20cmほどの移動となります。
カメラをもって20cmを瞬間で移動させて写真を撮ると 画面はかなりのスピードで流れることになってしまいます。
単純に 風で車が揺れたり人がたくさん歩いてその振動が伝わるだけでそのままブレてしまいます。
最近良くあるジンバルをもってしても 20cmもの距離の水平移動を抑えることは物理的に無理なのです。
見る角度が変わってしまうほどの移動量なので。
ドローンによる撮影は 風による影響を受けることもありますが 静止状態に近い。
通常の高所作業車をはるかに上回る高度に上げて 引きで撮ることからもブレが目立ちにくいという特性もあります。
また、解像度が4Kなど高解像度のカメラで撮るので テレビで放送するHD画質に切り出すというなら1/9の部分だけを取り出せばいいので あとでいくらでも調整可能なわけです。
アクションカメラがいくら軽量になって手振れに強くなっても高所撮影ではドローンに滑らかさで勝てない理由となるわけです。
ところが それ故に引きで撮る絵が多くなると 映ってはいけないものが映る可能性があるわけです。
例えば、スポンサーのライバルメーカーの看板であり プライバシーに該当する人の姿です。
屋上で人が見ないのをいいことに日向ぼっこをしていると 撮影されたという事も。
そうなると自由に被写体を追いかけてリアルタイムに撮影などというのを使うことは非常に難しいのです。
結果的に前述通り 全景を捉えていくようなアングルに・・・・
Google mapでもストリートビューは全てを捉えようとするが 見られてはいけないものを削除するための時間が驚くほどかかっているようです。
技術の進歩は新しいものを生み出すわけですが、その運用はついてれていないわけです。