ハンドヘルドPCというジャンルの商品が世に出たとき衝撃的な事件でした。
当時、小型のPCというジャンルはありましたが ちょっと頑張ると1時間しかバッテリーが持たないもので バッテリーの複数持ちなんて当たり前の時代に 手帳サイズのPCライクな機器が出たわけですから。
当時はWindowsCEと言われるPC用のWindowsのサブセットともいえるOSが動作していて 当時Worksと呼ばれたOffice Suiteの簡易版もサブセットとして搭載されており 日常業務の多くのことがこれで出来る時代が来るのだと胸躍らせたものです。
そのまま、そういった機器は下火になり、そのOSはPDA用として使われてそのまま幾つかの変遷を経て消滅しました。
最後はWIndowsPhoneとしてですが 今でもあのOSの進歩の遅さは理解できません。
やる気がなかったとしか・・・・
まあ、それはそれで一つの時代なのですが
デジタル機器の代表選手として PCがありその機能をいろいろと分化させていろいろな機器が出てきました。
基本的には何でもできる汎用機として登場しているわけですから その中で成功した機能に関しては分化していってもおかしくないのです。
恐らくハンドヘルドPCもその中の一つかとは思われますが、PC用のWindowsとのすみわけを意識してなのか中途半端な状態でといいうか マイクロソフトで失敗するものは大体中途半端な感じがするのですが それで失敗したものと思われます。
比較していいのかどうかわかりませんし 今となってはなくなってしまったので勝者と言うわけではないのですが PDAの時代には単機能に絞ったPalm OSの方が色々できるWindowsより日常ではより便利だったという気がしていたので そういう意味でPCライクを意識したあまりに使いにくくなったのではと思ったりもします。
なので、機能特化型がどちらかと言うと成功しやすいのではと思ったりもしたのですが、その後登場したSmartPhoneはPC同様の汎用型として進歩してゆきました。
そのせいで、SmartWatchなどのウエアラブルデバイスが中途半端な商品と言う位置づけになりがちなのですが・・・
何でもできるPCに比べて やはり画面サイズなどで制限があるのがSmartPhone用のOSで 表示や機能を工夫しながらここまでやってきていますが 最近ちょっと風向きが変わって来たかもと思ったりもします。
例えばなのですが ChromeOS等です。
勿論、もともとWEBの閲覧用のソフト ブラウザが起点となるOSなのですが、それだけの時代は非常にマイナーなOSだったのですが 一つはクラウドサービスの充実、これはGoogleのWorkPlaceサービスの充実によりより使いやすくなったことと、SmartPhone用のアプリが利用出来るようになったことで 大きなターニングポイントを迎えたのだと思います。
OSのベース部分がよく似た構造になっていたこともあり 比較的対応も早く動作させることが出来たわけです。
これにより、ChromeOSで動作するアプリケーションが一気に爆発的に増えたわけです。
そして、最近ではMicrosoftのOffice SuiteなどはChromeBook用の提供を停止して WEB版かAndroidアプリを使うようにという変更までされてしまったわけです。
MACも最近大きな変化がありました。
以前はモトローラーの68000経緯列のCPUから IBMのPowerプロセッサーを経由してIntelのx86系のCPUで動いていた MAC OSをApple製のCPUのM1チップに切り替えました。
MAC OSも同時にiOSのアプリケーションの一部をMAC OSで動かせるようになり一気に対応アプリケーションの数を増やし 商品的な魅力を拡大しました。
これも、少なくとも同じアーキテクチャーのCPUで OSもベースとなる部分が比較的近いものだったので簡単に対応できたのです。
でも、よくよく考えてみると ChromeOSも今回のMAC OSもなのですがどちらかと言うとモバイル用のOSありきな感じがしませんか?
特にChrome OSに関しては登場がAndroidより後ですし、MAC OSにしてもそれ以前のプログラムに関してはエミュレーションで動かすわけですからインターフェース以外は新設なのです。
そもそもCPUはほぼ同じなので それを大きく意識したのでしょう。
だとすると PC用のWindowsのサブセットをモバイル機器に組み込んだ昔から考えると、モバイル機器のOSを拡張したのがこれからのPCのOSだという風にも見えなくもありません。
そして、それらのシェアを支えるのがモバイルデバイスのアプリケーションとなると そういう風に見えてくると思います。
完全に逆転したかのような・・・・
時代の変化はいつも残酷ですが、この先 単独のPC用のOSが生き残るのかとかも考えたくなりますよね。