どこ産?

ニュースでは一部話題になっているのですが アンチウイルスソフトの老舗である カスペルスキーアンチウイルスソフトの利用を政府系機関などでは推奨しないという評価に代わっている。

これは、このソフトの開発がロシアにおいてなされたものであるからなのですが・・・

 

昨今のソフトウエアの開発は 一つの国に限定されるものが少なくなっています。

特にセキュリティに関するものは非常に特殊で、一部の仕様に対してはたとえ相手が国家でも公開していないものもあるようです。

何故なら、そのソフトを使っている国に対して セキュリティ攻撃が可能になってしまうからです。

また、1国へのネットワーク回線の障害でアップデートがされなかったり 利用を停止されたりするようなことがあれば信用にかかわるからです。セキュリティソフトに関してはその信用が何よりも大切だからです。

故に、前述のカスペルスキーもその例に漏れず 1国だけで成立しているものではないのでおそらくセキュリティ的なリスクが急激に増大したり ロシアによる支配を受けて危険になるという事もあまり想定されないわけなのです。

しかし、私も残念ながら使い続ける事をお勧めできないと考えています。

その大きな理由は二つあります。

 

一つは会社の存続性の問題。

例え各国に散らばる組織だったとしても ロシアに本社を持つような仕組みだったとするとそこと各国の間での連携が取れない可能性があります。

たとえ本社がロシアに無かったとしても起点がそうであればその経営者層にロシアの人がかかわっている可能性が高く思われます。

例えばお金の問題で、各国の組織に給料が払われないような事態になる可能性があります。

勿論逆もそうで ライセンスを受けての供給は続くのでしょうが そのライセンスの支払う相手が受け取れなくなっている可能性があるわけです。

今後の規制も含めて どうなるかわからずにいつ止まるかもわからない状態のものを企業体であれば使い続ける事はできないわけです。

恐らくですがそんなことはありえないとは思っているのですが 無いとは言えないのです。

 

もう一つ、こちらが最も重要な問題なのですが 象徴的なものとしてこれが攻撃を受ける可能性があるからです。

やはりロシア発祥のとなればロシアでの利用率が高いはずです。もちろん共産圏全般でとなると ここぞとばかりにハッカーの攻撃のターゲットになる可能性があるからです。

本来全く何の関係もないのですが 攻撃される可能性が高いというだけで使うのを躊躇してしまいませんか?

色々攻撃が試される中でネットワークを飽和するような攻撃を試されるだけで企業のネットワークが止まってしまいます。そういう攻撃を受けている企業も少なからずあるわけですがそのターゲットになりやすい芽は速めに摘んどきたいわけです。

また、国際的なハッカー集団がロシア企業に対する攻撃を強めている中では いつ手違いでターゲットにならないとも限りません。

もし攻撃に成功したとすると この戦争が終わった後にいきなり乗っ取られるようなものを仕込まれるかもしれません。

 

ソフトウエアの性能や開発者の素養など関係のない点でこういった問題が起きるというのは非常に悲しい話ですね。

私は信じていますが 採用側に立つと困ってしまいますよね。