Topjoy Butterfly 7.8インチモデルが到着した。

Topjpy Techは中国のメーカーで、GPDがUMPCの1時代を築いた時期に タケノコのように登場した 小型PCメーカーの一つとして比較的安価なモデルを提供したので 記憶に残っているメーカーだ。

その後、UMPCはOneMixなどの機種が出てパフォーマンスを競い徐々に大型化し変化してゆき UMPC同等のモデルはキーボードを持たないゲーム専用機種として変貌していったのですが それは別の話。

そのメーカーが 今回クラウドファウンディングで出資を募ったのが 電子ペーパーのE-Readerだった。

特徴は やはり何よりもカラー表示を持つということだ。

 

まず、最初に言っておこう

E-Readerは電子書籍を読むのに特化した端末の事を言う。

故に、カラーで反応速度がずいぶん速くなったからと言ってTabletの代わりに使えるなんて頭のかけらにも思わない方が良い。そういうことを考えながらこの端末を評価すると 評価する点がズレてしまう。

故に、非常に限られた層にアピールするもので このレビューを読んだからといってじゃあ私もとなる前に一度自分がそういったものを必要としているかどうかを考えてほしい。

 

E-Readerで日本でとなると ほぼKindle一択だ。

もちろん楽天からもKoboが出ているがほぼ見ることの無い機種だと思う。

Kindleですら私はほかの人が使っているのを見る事が稀なので 私のようにKindle Unlimitedを年間契約してまで使いたいという人以外には無用の長物と言えなくもない。

何故ならなのだが 当然ながらAmazonが提供しているE-ReaderなのでAmazonの読書サービス以外のコンテンツを利用するようにはできておらず PDFに変換した文章をかろうじて読める程度にしか役に立たないのである。

ところが、漫画を含め色々なコンテンツを提供するサービスが登場してきており もうちょっと何とかと思わないわけでもないのだ。

念のため言っとくと ブラウザも実装されているので ブラウザ経由で見られないということではないのだが非常にインターフェースも悪い 今は10世代で 歴代4機種を使い続けて来た私にとってもその点は不満点でもある。

では、となるのだがその先の選択肢が非常に限られていて Booxという電子ペーパー端末若しくは中国で販売されている電子ペーパー型SmartPhoneになる。

 

大まかにKindle Paper White 9世代目と比較しながら見て行こう。

まず、なのだが ButterflyはGoogleのアプリストアを利用する事が出来る。

もちろん、いきなり使えるわけではなく 開発者環境としてGoogleに機器番号を送って直接Googleサービスフレームワークをインストールするという儀式的なことは必要なのだが それに関しても詳しい説明と補助アプリがメーカーからプレインストールされているので難しくはない。

それに対して、Kindleは当たり前だが Kindle専用のアプリがあるだけでその中に付帯アプリとしてブラウザや辞書が選択できる程度だ。

この時点で比較対象としては成り立たないわけだが、比較するべき電子ペーパーとしてはこれしかないのでしょうがない。

 

まずスペックからだが PaperWhiteに比べて全体的に大きいのは画面サイズが6インチに対して7.8インチになっているからで この6インチモデルではほぼ同等なのだ。

画面解像度はサイズに合わせて密度が同じなので少し高くなっている。

厚みは少しだけ薄く(誤差範囲)バッテリーは約2倍です。

汎用Androidを動作させる手前 RAMはKindleの約4倍の2Gを搭載しているが Android SmartPhone全般と比べるとCPUのスペックを見てもかろうじて動いているというレベルだ。

標準搭載のGoogleアプリのMailやギャラリーも「Go」の名前が追加されたもので 廉価版機種向けの軽量パッケージが入っていることからも伺える。

動作速度はKindleと比較してもそれほど大きく変わらない。この評価をどうとらえるかだが SmartPhone向けOSとアプリを動かしたうえで同等なのは私的にはこういう種類の端末としては素晴らしいとは思います。

ただ、起動時間ということで言えば明らかに勝っていると思うが状態によるというのは後で説明しよう。

バッテリーの持ちも メーカースペックでは約70日間なので バッテリーサイズの増加を考えると おおよそ変わらない。

 

で、画面なのだが 浅い色だが確かにカラーで表示される。

これは素晴らしいのだ。

DESというカラーの電子ペーパー技術によりカラーでの表示がなされる。

だが、あくまでも電子ペーパーだ。

ブラウザなどでカラー表示で画面をスクロールすると 少し進むたびに度々の書き換えが発生し非常に見ていて辛いものがある。

動画再生も理論的には可能だが 正直使えるレベルではない。

じゃあこれがKindleに比べてどうかというと どちらかというとKindleが見やすい。だがちょっと待ってほしい Butterflyにはカラーと白黒モードの切り替えがある。白黒に切り替えたら Kindleとは比較にならないほどにまともにブラウジングができる。

セットトップBOXなどでのブラウジングをイメージしてもらえるとそのレベルのブラウジングだと思う。ただ、思った以上に解像度が高いのでそれを見にくいと評価するかどうかは個人的な感想となるだろう。SmartPhoneしか見ない人にとっては苦痛なレベルであることは確かだ。

私にとっては 格段の進歩だとは思う。

 

では改めて白黒比較ではどうだろう?

ほぼ同等であると思われます。

少しですが Butterflyはピントが甘い感じはしますが 電子ペーパー独特のコントラストの強い表示なので気にならないレベルだ。

非常に細かいことを言うと、どちらかというとゴミの残りやすいタイプの電子ペーパーだといえるだろう。

電子ペーパー全般に言える話だが 画面全体の書き換えを行うと書換そのものが遅いので画面全体が点滅したように人の目には感じる。故に部分の書き換えを繰り返し出来るだけ全体書換を我慢しているのだが その間に部分の書き換えによる書換残りが発生する。

そのごみの部分が 液晶画面の焼き付きのようなイメージで残り続ける。

画面の評価と同様でKindleはその見え方が強く Butterflyは薄いが量が多いように思われる。画面の輝度を上げたりコントラストを強めにすると目立つことになるが これもリーダーとして考えるなら 目に優しい電子ペーパーとしては明るすぎずバックライト(フロントライト)を消しても見られるというのが良さなので 液晶画面のように明るくしすぎる設定は商品の性質的に望ましくないが これも好みの問題だろう。

 

とりあえず画面に関しての興味が クラウドファウンディングのサイトでも多いのでそこから入ったが全体像などはこの後の回で説明してゆこうと思う。