UQ Wimaxのビジネスモデル

Intelは積極的にWiMaxに進出を図っています。
現在、多くのモバイル、ノートPCはIntel製のCPUとチップセットを搭載しています。
通常のチップセットには搭載されていない 無線LANの部分を搭載すると初めて セントリーノの名前を付けることができるというのがいままでの戦略。
とうとうセントリーノの名前が消えて無くなりそうなのが、新しいラインナップへの変更です。
でも、以前無線LANは後付けとなってしまうのは デスクトップともプラットフォームを共有する関係なのかもしれません。
Mini PCI Expressカードや角型のソケットを経由して搭載されるものなのですが WifiLinkという名称で出しているシリーズ等がそうで 比較的安定した接続がみれます。
そのシリーズの中に WiMaxを搭載したものが登場しています。
PCメーカーは、取り付けるWifiのカードを WiMaxを搭載したものに変えるだけで簡単にできます。
多くのモデルがメーカーで作られるBTOになっているDELLなどでは ラインナップにWiMaxと書かれたモデルが簡単に追加できるわけです。
非常に少ないリスクでラインナップの拡充が図れます。
モバイルPCといわれるものの中でも、B5クラス以上は多くの場合WiFiはMiniPCI Expressなので現行モデルにもWiMaxラインナップは簡単というわけです。
もちろん電波法の問題が無ければという事はあるのですが・・・・・
 
Intelがここに力を入れるのはひとえに携帯電話関連のソリューションにあまり強くないからで
WiMaxの有無でのWifiカードの価格はファクトリー価格でUS$1程度となると 搭載による付加価値を考えると入れておこうという力が働いても自然な動き。
であれば、現在は外付けで販売されているWiMaxは多くのノートPCに内蔵されてくる可能性もあります。
そうすれば 多くのPCがWiMax Readyとなります。
ハードはみんな持っているので・・・・となってくるかもしれません。
うちのDELL latitude E4300にも Wifiは搭載されているのですがこれを 最近秋葉原などで売っているPro Wifi Link with WiMaxに差し替えてドライバーをインストールするだけで私のPCもWiMax仕様となります。
アンテナの問題もありますが、これはWifiと排他仕様にすることで 同じアンテナを共用するという手段でベット付ける必要もありません。
つまり、カードの入れ替えだけで完全に実装可能なのが HSDPAの電話のユニットの実装と異なるところ。
現状パーツでの販売価格は3000円超程度なので、WiMaxを始めたい人はユニットの交換を是非検討されるべきだと思います。
おおよその場合、メンテナンス性を考えて 裏ぶたを外したところに基板が実装されており、持ち上げて引っ張る程度で差し替えられる非常に難易度の低い改造ですから。
ThinkPadやDELLの多くのPCではそのカードのところに蓋が付いているものが多いのでドライバーでねじ一本でできる改造となります。
特に、Wifiが11b&11g等の人は 11a+11b+11g+11n+WiMaxとなりますので 投資効果の高い改造となります。
もちろん電波法の項目をよく読むことと、そのPCを登録できるかUQ Wimaxに確認することが必要となるでしょう。
Centrino2時代のPCであれば多くの場合そのまま付け替えできる可能性が高くはなっています。
 
では、3.5Gから3.9G、4Gと進む携帯電話側も黙っていなくて HTCなどではWiMax搭載のSmartPhoneも計画されています。
NOKIAも現在はありませんが携帯端末にWiMax搭載の物を出していました。
迎合する派と、電話側の通信方式の進展を加速する方向へと向かってゆくことでしょう。
まもなくそのあたりは E−Mobile Docomoから出てくることでしょう。
それまでにPCの世界はおそらくWiMax搭載となることでしょう。
Intelが推奨する 非常に薄い端末等がWiMax搭載で出たら わざわざ画面の狭い携帯電話でWEBを見たりメールを見たりはナンセンスといわれるかもしれません。
 
UQ Wimaxはそういった時代に向いたサービスとしてスタートするわけですが やはりエリアのサポートが進むまでは無理な営業はおそらく行わない事でしょう。
来年の初めには取りあえずの形で首都圏と政令指定都市には展開が終わると本腰を入れたプロモーションが始まることでしょう。
まず、PCを購入した時に UQ Wimaxに登録すると1カ月〜3カ月間利用無料となるというキャンペーンはひかれるでしょう。
そして、端末台の負担が無いのでプロモーションコストが低くなるわけです。
2年契約で3万円引きも他の会社に比べれば簡単にできるわけです。
おそらく携帯電話のキャリアにとっては脅威となることでしょう。
もうひとつ忘れてはいけないのが日額契約があるという事。
PCを購入した時に 日額契約の申し込みをすると5000円ぶんの商品券というようなサービスは携帯電話キャリアにはできません。
もちろん、ただどられというわけにはいかないので1年以内に10日以上使うことというような条件はつくかもしれません。
でも、使う時だけ接続するという手軽さは、HotSpotをお金を支払って使っている人にとっては場所を選ばず使えるメリットは大きく出ます。
日額契約からひと月でも月額契約に移行してくれるお客もおそらく少なくないでしょう。
前述のような速度が 場末の喫茶店でも出ればお仕事にも困らないわけです。
一度使うと、使わない状態というのがばからしくなってしまうかもしれません。
 
もちろん、携帯電話キャリアも黙っていないでしょう。
来年の初めにはパケット通信料金の見直しを一斉に行うこととなるでしょう。
また、低速通信プラン(3G接続で最大384k)なども登場させ携帯電話との組み合わせで2000円程度で使えるPC定額(ただし携帯電話の定額は上限まで使われた料金になる)が登場することとなるでしょう。
これは、次世代の通信の整備が整うまでのつなぎとして登場することになるのではと思われるプランです。
専用のモデムを要する(いわゆる3Gのみで HSDPA非対応)契約となるような気がします。若しくはBluetooth接続のみといういびつな携帯で帯域の制限を物理的なBluetoothの速度制限でかけるとするとソフトの変更だけで済むかもしれません。
E−Mobileは僅かな値下げでWiMaxの下をくぐってくるのではと思います。
唯一、AUは同じグループとなるので協業体制も十分に考えられます。
じつはこの競争SoftBankが一番苦しくなるとは思うのですが・・・・
ただ、PCでの接続に関しては Intelなどのハードウエアのソリューションの登場がなければ早々持ち歩く事を考えるのは難しいかもです。
 
思った以上に有利な点が多いWiMaxなのですが 既に契約済みの顧客は契約期間の縛りがあるので移行できないということになります。
高いとわかっていてもやめられないという仕組みですね。
という事は秋から冬の商戦は いかに顧客を囲い込むかで 9月までに政令指定都市のカバーがとりあえず終わるUQ Wimaxの攻勢がそこに始まるかどうかを固唾をのんで見守りたいなと。
逆に囲い込みの度合いを強める携帯電話キャリアとのがちんこバトルは楽しみな限りです。