最初の感想は 「ちっさ!」というものだったのですが・・・・
買い替えの経緯なども含めて一応説明させていただくと
今までは アイ・オー・データのいわゆる「モニター」と呼ばれるディスプレイを使っていましたが 今回購入したのは チューナーレスのスマートテレビに属するものです。
何が違うのかというと PCの映像を映すための専用のディスプレイに対して、ディスプレイ単体で映像などを楽しむための装置との違いではあります。
ただ、HDMIの入力があって 外部からの入力においても表示する機能があるので変わらないと言えば変わらないとも言えなくはありません。
細かいスペックの話は 私ではなく専門の技術的なことを追求している人にお任せして私の視点ということでレビューを上げていきたいと思います。
まず、買い替えのきっかけなのですが 何よりも「安い!」ということが大きいわけです。どれぐらい安いかというと 最新の43インチ スマートテレビが29,800円という価格についてどう思われるでしょうか?
この価格であれば 十分に欲しいから買ってみたと言える価格なのです。
勿論Smart TVなので AndroidTVの機能を持っていての話ですが これに関しては多くのテレビ同様にSmartPhoneなどではローエンドでもこんな性能のもうないよねと言えるレベルの機能しかないのですが、意図的に解像度を落とした表示など(文字とか大きいですよね)でそれなりに速度感を改善してとりあえず使えるようにはしてある程度なので過度な期待はダメですが Youtubeをみたり 動画配信サイトを見るには最低限の性能は持っているという種類のものです。
そして NHKの加入料を払わなくていいということで話題になった チューナーのついていない構成にはなっています。
勿論、チューナー分のコストが下がるという意味もあるわけですが チューナを付けることで各国個別の製品を作り分けるという部分で量産効果が薄れることの方が大きな要因と思われるので まあ良しとしましょう。
テレビも見たいという人は選んではダメなものなのですが 最近は無料のTverなどでいろんな番組が見られるので必須というわけではない人も少なからずいますので・・・・
今まで使っていたモニターなのですが これは10年を超える前のものですがちゃんと4Kも表示されるものなのですが 最近グラフィックカードを変えたからか 4Kで60Hzのリフレッシュレートでは動画再生時などにまれに点滅するとかの状況となり どうも電線とかコネクターの劣化が始まってそうな状態なのです。
勿論 リフレッシュレートを30とかに固定すればいいのですが 流石にそこまで遅いとPC用のディスプレイとしてはカーソルが流れたりして使い勝手が悪いので 何かきっかけがあればと思っていたところでの発売記念大特価だったので飛びついたわけです。
最初の感想は冒頭通りで 49→43だったこともありますがベゼルがSmartPhoneとかと同様細いくなっているので しっかりベゼルのあった世代のディスプレイと比べると迫力が違うわけです(笑
で、セットアップなのですが 最低限必要なのは単4電池2本となります。
「モニター」は専用品なので 設定ボタンと、上下の選択ボタン、キャンセルボタンぐらいの4ボタンぐらいで設定するようにできているのですが これは「テレビ」なので 電源を入れてネットワークをつないでGoogleのアカウントを登録してAndroidTVを起動してからがスタートです。
それも、上下と決定ボタンだけで操作するリモコンで・・・正直あまり好きな作業ではないのでQRコードを表示してSmartPhoneで設定するのが速いでしょう。
設定すれば一般的なAndroidTVとして起動します。
そこの設定で入力設定でHDMI1につないでいるPCを設定すればようやくPCモニターとして使えます。
10年選手のモニターと比べると まず画面が明るいです。
これはちょっと期待値以上だったのですが 文字などのにじみが少ないことに評価がぐっと上がります。
どうしても、動画中心に設定されている「テレビ」としての機能を主目的にすると 各ドットの粒状感が気になったりすることがあるのでちょっとボヤっとした設定にしてきれいに見せているディスプレイもあるのですがこれはどちらかというとくっきり系でした。
グラフィックカードはDisplayPort出力なので変換ケーブルを入れて4K60Hzもちゃんと認識しました。
で、なのですが 遅いです・・・・・なんというか画面が流れます。
あれっと思ってよくよくWEBのあちこちを見てみると どうも「テレビ」としての機能を優先してそういう設定になっているようです。
一旦 ディスプレイの方で入力信号を加工して表示しているようなのです。
前述の粒状感ではないですが 長く表示することで滑らかに見せるような設定になっているようです。これはPC用のモニターとしてはあまりいい傾向ではないので モードの変更で対応します。「ゲーム」というモードが遅延が最も少ない設定のようなのでそちらに変更してようやく準備完了です。
あとはスピーカーがなんとなく音が軽いので 今まで使っていたサウンドバーを HDMI2に ARC接続(ディスプレイの電源を入れたら サウンドバーの電源も入るし ボリュームもディスプレイのリモコンで操作できるようになります)で接続しました。
薄くて軽くて、べセルレスなので没入感も高いPCモニターの出来上がりというわけです。
唯一、欠点ともいえるのが 一般的なPC用のモニターは外部入力しかないので PCの画面出力が停止したら(省エネ設定で 画面出力が消える設定です)モニターもスリープに入るのですが このディスプレイはいつまで立ってもHDMI信号なしを表示し続けます。
設定がないわけではないのですが リモコン操作がないと勝手にスリープに入ったりと使い勝手が悪かったので作業が終わったら明示的にディスプレイの電源をリモコンできる必要があるのはめんどくさいとも言えなくはありませんがそれぐらいで 一度設定すると前回切断した時の接続先を覚えていてそこから起動するので(たまに AndroidTVに戻りますが)そんなに大きな問題とはならないわけです。
前述通り、このディスプレイは外部から入った信号をモニター側で加工し表示する機能が色々ついています。多機能な表示はその機能なわけです。
例えば、安価なプロジェクターなどがそうなのですが 「4Kプロジェクター」と書いてあってもネイティブHDとか書いてあって どっちなんだと言えば 実際の出力はHD画質(1280x720の720Pと言われる解像度)で4Kの映像入力を 内部のCPUで加工してHD解像度まで落として表示しているに過ぎないわけです。
他にも壁に投影するのに平行に置けないと 台形に画面が歪むのですが それをソフト的に直せたりする機能がついていたりするわけですが これも 光学的にやっているのではなく入力信号を逆台形に変形させた信号へと加工し表示することで ゆがみがない画面に表示していますが実際は4K→HDにしたのと同様解像度を下げて表示している場所があるというやり方です。
このようにCPUが入力した画像を自由に変形できるようになると より濃淡を強調したりとか HD画質の入力の映像を 4Kにアップスケーリングして表示したりと色々な機能を付けることができるようになります。
色合いを強調した場合 このディスプレイの場合デフォルト設定の場合の遅延はこの加工にかかる時間分入力したものを表示するのに遅れが発生し、その機能をできるだけ削ったモードにするとその遅延がなくなるということになっているわけです。
逆に言うと CPUの性能(もちろん周辺も含めてですが)を上げていくと当然ですがその遅れが少なくなってゆき もっとできる機能が増えていくわけです。
例えば、SmartPhoneのカメラのようにビューティ機能を付ければ画面に映る人の顔の 目が強調されたり 顎が細く映ったりということも可能になりますし 邪魔の背景を消したりも可能になるわけです。
例えば 嫌いなタレントを登録すればその人の登場シーンからはいなくなるような加工もきっと可能にはなるでしょう。AIですし・・・・
このSmartTVはコスト重視でしょぼいCPUに少ないメモリーでどこまで出来るを追求した商品で おそらくほとんどの人が満足できるレベルに仕上がっています。
これで十分ともいえるできなわけですが 逆に光学的にはぼちぼちでもCPUの性能を上げてゆくともっと良いものができてもおかしくないという時代に入ったんだなと思ってしまうわけです。なんせビューティ機能のないSmartPhoneがもう殆どないのと同様にです。
もう一つ、テレビは1度買ったら一生とは言いませんが15年や20年使うこともよくある家電ですが このSmartTVの場合 おそらく5~6年でAndroidTVのサポート期限が切れて脆弱性のあるデバイスになるでしょう。
しかし、AndroidTVの機能で入力を切り替えている以上動かさずに使えないわけで 脆弱性のあるデバイスとしてそれぐらいの時期に買い替えが必要なデバイスとなったわけです。
この機能を付けるだけで、買い替え需要を促進できるという意味ではメーカーにとってもよい機能だと言えなくもないわけです。少なくとも モニターなら私のように機能不全や不足が始まらない限り買い替えなくてもいいわけですから。
そう思うとちょっと考えさせられてしまう買い物となってしまいました。
勿論、私的には 買い替え上等と思っているわけですが(笑