家の中に一般的にある 微振動というか超音波発生装置というと やっぱりアクセサリーなどを洗う超音波洗浄機だろうか?
私は中学生のころからなので もう50年ぐらいは眼鏡と付き合っているので 当然持っていてたまに洗浄したりするわけです。
よく眼鏡屋さんの店頭に置いてあるあれです。
超音波による振動は 小さな泡を発生させそのはじけるエネルギーは強力で細部に侵入して弾けてくっついて取れない汚れを取ってくれるわけです。
他によくあるのが加湿器で、これはその泡の弾ける瞬間に空気中に飛び出す極めて細かい水滴によって加湿する仕組みです。
加熱式(簡単に言うと ストーブの上のやかんで お湯を沸かし続けると湯気がたくさん出る)に比べて少ないエネルギーで加湿できるので 普及しているわけです。
冬は気化熱でより部屋の温度が下がるので 超音波式は良し悪しなわけですが・・・
比較的、エネルギー量が低い超音波はこういう感じなのですが 最近小型で出力の高い超音波ユニットが登場して話題になっている。
いや、話題にしているのは私だけかもしれないが・・・・
超音波の出力が高いと 加湿器がいっぱい湯気を・・・・というわけではなく別の用途に使うものだ。
強力な洗浄もあるのだが 私が注目しているのが超音波カッターというものだ。
昔から無いわけではないのだが、少なくとも600Wぐらい。使えるものだと1200Wと家庭用電気ストーブのような商品電力の機器で また、その電気を2000Hzとかの周波数でスイッチし続けるのでそれなりの装置が必要だったわけだが 最近のものはレアメタルなどを使い小型化に成功しているわけです。
販売されているものは45Wや60Wというものが多いような気がしますが これは電源にUSB―PDを使っていることからで それらの充電器の出力がそれぐらいだからのようです。
例えばプラスチックの厚さ1mmの板を切るとき何を使いますか?
カッターナイフだと1度では切れない厚みだと思います。
のこぎりだと、切断面がギザギザになるので切った後削るのが大変。
リューターのような回転素子で切るのが簡単ですが切断太さが太く 粉もたくさん散るし静電気も発生して後始末が大変なのです。
もっとも良いのはヒートカッターのようなもので 熱い鉄のナイフで切るわけですが これは温度管理が大変で素材に合わせて調整しないと 変色や変形が起きてしまうのです。
ここに登場したのが超音波カッターで、このカッターで同じような素材を切ると じわっとしか切れないのですがまるでバターでも切るように切断できます。
すごくないですか?
興味のある人はYoutubeで探してもらうとたくさん出てくると思います。
このUSBで使えるような超音波カッターですが 素子の普及で登場したわけですが 実に安価で1万円ちょっとで買える超音波カッターとなっています。
今までの20万とかいう値段が信じられないレベルなわけです。
(もちろん、出力も持久力も違うので比較するほうがおかしいのですがホビーなので許してください)
当然、紳士の身だしなみとして1個は持っとかないとだめなので私も持っているわけです。
USBの充電アダプター(60W以上を推奨)と100WクラスのUSB-PD対応ケーブルと本体で一式がそろいます。
刃は交換式になっていておまけで結構ついていますが 小さいほうのデザインカッターの刃で代用できそうなのでこれを使えばいいかと思います。
そして電源に繋いで スイッチを押すだけで簡単に使えます。
特にプラモデルを作っている方なんかは便利だろうと思います。
刃があるということから切っているということはわかると思うのですが どうやって切っているかわかりますか?
アニメ的に考えると 刃の先から超音波の塊みたいなのが空気中を飛んでスパッと切っているイメージかと思うのですが 超音波は空気中に飛ばすと殆どが無くなってしまうのでそういうことはできません。また飛ぶほどの超音波はもっと周波数が高いものとなりますがそんなエネルギーは残ってないので・・・
なので、刃を伝わって切っていくわけですが 簡単に言うと 「カッターの刃で切ろうと思うと何度も切らないと」というのを 目に見えない小ささと速さでやっているのです。
つまり、刃を振動させることで 何度も刃を前後に小さく動かして切っているわけです。
のこぎりで切るようなものです。
現実世界はアニメのように夢はないのですが ちゃんと切断はできるのです。
(よく小説では 刀に微振動というのはあるのですが 降りぬいて切るようなスピードではほとんど効果がないと私は思うのですが・・・)
では樹脂の板を切ってみると 前述通りまるでバターを切っているように切れるわけです。わかると思うのですが バターをバターナイフで切ったときに一刀両断という感じではなく刃がバターの中に取り込まれていくように切れていく感じがわかると思いますが 結構ゆっくりです。
そういえば安い超音波カッターの切断デモは樹脂が多いなと思ったら 切ってみるとわかるのは 確かに超音波振動で切れているのですが その超高速の前後運動が樹脂に対しての摩擦運動をおこしそれが熱となって樹脂をバターのごとく溶かしもするわけです。
なので、ヒートカッターのように溶かして切っている側面もあるわけです。
振動で切って、溶かして切ってと二重に切れるので樹脂は切断に向いている素材だと思うわけです。
ちなみにですが ヒートカッターの切断と違い 熱が局所なことと移動させるので変形や変色の割合が低いような気はします。
使うときの注意点ですが、力任せに押さえないというのが実は大事です。
細かい振動で切っているので 刃を対象物に力任せに押さえると その振動が手に逃げていくわけです。
所謂、刃が動かずに本体が振動している状態まで押さえてしまうと 切れないのだ。
大体、失敗する人はこういう使い方の人で 軽く押さえて勝手に切れるのを待っているほうがきれいに速く切れるのです。
ともう一つ 熱なんです。
さっきの樹脂を切って 刃との間の熱でと書いているように 本体内でも軸を抑える部分は振動で熱を発生させます。
つまり、使っている間中押し付けてなくても本体内では熱が発生し続けています。
使い続けると10分もたつと 放熱が追い付かなくなります。さっきも書きましたが業務用とは値段の分出来が違うわけです。
刃のついてない金属で小さな部分を磨いたりといろいろと便利な機器なのですが 使い方には注意が必要で 柔らかい素材が苦手だったりします。
これらは小型の超音波発生ユニットのお陰で出来たわけですが、これってもっと他にも使えそうです。
例えば ここまで小さな振動だと 目の細かいダイヤモンドやすりとか、身近なものでいうと わさびおろし器とかで使うとわさびの辛さが限界まで引き出せたりと・・・
完成品はそれはそれで面白いのですが、こういう部品が出てくるとそれで出てくる商品を考えると ちょっと夢がありますよね。