昔、マイコン創成期と呼ばれたときに ケースに入ったコンピューターとして御三家と言われた タンディ、コモドール、APPLEの3社でした。
日本では PC―8001やMZ-80C/Kなどが登場しました。
中でもタンディはビジネス中心だったので モニターセット販売が中心で、比較的コンシューマーに近いコンピューターとして考えたときに コモドールやMZ-80C/Kはモニター一体型で残りのPC-8001やApple(2)はモニター別体型となっていました。
お金持ちでもなかった私たち庶民は、モニターの値段がシャレにならない値段だったこともあって(本体の2倍ぐらい)テレビに映しました。
ゲーム機でよく使ったのですが、アンテナコンバーターというアンテナ線に割り込ますような形でテレビを1chに合わせてテレビに映し出す機器が少なくともモニターよりは安かったので よく家のテレビに繋いで使っていました。
そもそものモニターを見れるチャンスが殆どなく MZ-80C/Kでは白黒だったこともあってカラーで見れる家のテレビのほうが優秀かなぐらいの感じで見ていたわけです。
ですが、この時のテレビとモニターでは雲泥の差があったのです。
何が違うというと、まず解像度が全く違うのです。
APPLE2の場合 標準ですと280x192でPC-8001の場合 一応640x200でした。
ただ、双方ともにグラフィックとして使う場合にはもっと荒い解像度しか使えなかったのですが 当時はほとんどがテキストベースだったので この解像度で話を進めます。
で、当然ですがPCのモニターという事ならこの解像度なのですが テレビとなるとちょっと違います。
テレビの場合アナログなので 周波数から想定される解像度は縦が300本程度、横が480本となっています。
ただ、そんなに高解像度な放送はされていないので 実表示では250本x250本程度の解像度しかありませんでした。
また、横の線は480本とたくさん表示できているように見えますが インターレスという画面のちらつきを防止する仕組みで 同じ画像を奇数ラインと偶数ラインを交互に表示していたので実質解像度としても200本程度となっていたわけです。
もともと、横幅:立幅は6:4なので横が300本であれば200本ぐらいがちょうどいい解像度だったわけです。
APPLEの場合、もともとテレビでの表示を意識していたのでともかく PC-8001の場合は文字解像度に対して テレビの性能が不足していて文字がつぶれて読めないことが煩雑に起きたわけです。
対策としては APPLE同等の40文字x20文字とか文字そのものが大きくなるように解像度を変更するモードがあったのでそれを使ったりしていました。
文字数で書いていますが 実際のところこれはANKと言われる8x8ビットの文字なので日本語の漢字であれば 最低でも16x16ドット つまり1画面に漢字は20文字x10文字の表示しかできない訳です。
街中の電光掲示板や 駅の列車案内のレベルの文字数だったわけです。
前述したとおり、これで表示できているのもコンピューターからの映像信号を疑似放送局としてアンテナに送る信号に変更する装置があってこそなのです。
コネクターを刺したら動くというレベルのものではないわけです。
時代が進んで ファミコンの時代になると RFと言われるビデオ入力端子がテレビにもついて解像度の問題は解決しないものの アンテナ線を使った疑似放送局というようなものを使わなくても ビデオ信号の変換だけでコンピューターの映像信号をそのまま表示できるようになったわけです。
コンピューター側の出力も640x480と解像度の標準が上がったのですが テレビの回路の高速化もあり 前にあったインターレスの横解像度を1/2にせずに使えるようになり少なくとも縦は480使えるようになってきたことも大きな違いで 何となく使えるレベルになって 日本語でも40x20文字ぐらいの表示がテレビモニターでもできるようになりました。
レーザーディスクやDVDの登場は 画期的な時代の変化を生み出します。
それらの解像度が720x480なので DVDでのきれいな画面を表示するためには最低でもその解像度の表示がテレビにも必要になります。
テレビ放送はそんな解像度で来ないものの DVDプレーヤーは安価に普及しレンタルビデオならぬレンタルDVDの普及で(ごめんなさい LDはあまり普及しなかったので 書いたけど仲間に入れれていません)ビデオ入力端子経由の表示もアップデートして 信号の仕様はほとんどアップデートしないまま 高画質になっていきますが、コンピューターのモニターの価格が低下して もう、テレビでコンピューターを使うという事が無くなったのもこの時代です。
というか 液晶画面がいち早く採用されたのがコンピューターのほうで それに比べてだったテレビという位置づけとなっていました。液晶の大型化が難しかったので大型ではブラウン管も頑張っていました。
もう少し進むと、DVDの画質をネイティブな解像度で見たいとHDMIの端子の普及が始まります。
ビデオデッキに代わって DVD-RやHDD記録型のレコーダーが出て DVDの普及は一気に画面の解像度の変化を生みます。
そして、そのまま地上波のデジタル放送へと進みます。
過渡期にアナログテレビに付けるデジタルチューナーなどもありましたが 基本的に古いテレビは買換えになりました。
もうこのころにはブラウン管は販売している製品としては無くなっていて、ブラウン管テレビを液晶テレビに買い替えるのと、地デジチューナー付きに買い替えるのも同時に進みます。ほとんどの世帯でテレビが買い換えられることになります。
それらには すべてと言ってもいいほどHDMI端子が付いています。
逆にビデオ入力と言われる RF端子が無くなっていて、古いテープ式のビデオを持っている人は接続に一工夫いるような時代になっています。
HDMI端子が標準なのですが 地上波テレビの解像度がHD画質で1366x780とPCの解像度がフルHDになったのに不足していてデジタルなので 縮小表示もされないことからPCのモニターとして選択されることもないまま進んでいきます。
しかし、このころからテレビはただの地上波受像機ではなくなってきていて インターネットに繋がり Youtubeぐらいは再生できるスマートテレビの時代になってきました。
時代は4Kと地上波でも放送されない、衛星放送もやめちゃってBrurayでも4k作品が極めて少ないにもかかわらず 売っているテレビのほとんどが4kになりました。
じゃあ何に使うかというと、スマートテレビ機能で Youtubeなら4Kでの映像が楽しめるのです。
HD画質しか楽しめない地上波放送と フルHD番組もあるけど4Kは無い衛星放送に対して、オンデマンドなインターネットの放送局は4Kの映像を流します。
テレビの大型化も1ドットを大きくすることで解像度の低さが目立つこととなり 地上波の利用が減り 最近ではチューナーのついてないチューナーレスTVというテレビという電波を受信する機能付きのモニターというアイデンティティを失うようなものも沢山売っています。
それもかなり安価なので 新たな入れ替え需要となっているわけですが、それらがモニターとしても使われているという状況になってきているのです。
家庭用としてあるPCの多くがノートPCとなっていて、持ち歩く手前軽量な13インチぐらいが価格的にもこなれていていいわけですが 出社しない仕事とかだと画面が小さいとか モニターが複数ほしいとかで家にもモニターが欲しいとなるわけですが 大体のテレビにHDMI端子が付いているので 繋げば映るとなるわけです。
もちろん、高速な紙芝居なので 切り替えが目立たないように残像が残りやすい仕組みで作るテレビと、出力側のコンピューターの性能のごり押しで書き換え速度を高速化して きれいに見せたいPCと性質は違いますが、そもそも チューナーがないテレビであれば秒間24フレームという遅いリフレッシュレートを使うこともないので 速いほうに振ればよくなっています。
というわけで 数十年ぶりにまたテレビでコンピューターを使うが出てきているのですが
これも歴史は繰り返すってことですかね。
というかコンピューター用のモニターが駆逐されて 高級品しか無くなりそうな感じですよね。
チューナーレスのテレビとかって、60フレームぐらいのリフレッシュレートで ここ10年ぐらいのコンピューター用のモニターの性能で 突き詰める人でなければそれで良くない?ってレベルなんですから。