速い回線が欲しいのは実はユーザーだけではない・・・

新しい端末のラインアップが あちこちから漏れてきています。
例えば 今日は話題騒然のi-Phone5(笑とか・・・・
速度的に〜〜%上がったとか発売したら 大々的にうたわれるのでしょう。
「単純に考えてくれ、CPUが二つになれば 倍の処理が出来るという事だ」とJobsがいればいったような気がします。
それは凄いと買ったユーザーにとって 
「あれ?思ったほどじゃないな?」
と、思われるのが 最も大きなダメージを受けるわけです。
そのダメージを最も嫌っているのが当然端末を出しているメーカーなのですが・・・・・
 
SmartPhoneにおけるボトルネックというのは 忘れもしないi-Phone4発売の時に書いています。
WiMaxルーターを使うと驚くほど高速で快適な端末だと、逆にと当時のソフトバンク回線を皮肉ったわけですが
恐らく その当時から全くと言って進んでいないのが 回線です。
その当時でもボトルネックなわけですから 現在もボトルネックなわけです。
ボトルネックは言うまでもなく 瓶の口の部分で ここだけ細くなっているのでその細さの分以上の流量が確保できないということで 一気に水を流すためにはここが太ければというのと同様
もっとも 速度を上げるのに対してウイークポイントとなる点を示したわけです。
 
全く進んでないと書いていますが その当時からではDC-HSDPAやLTE(Xi)は登場していますが 日本国内のキャリアでLTEを商用で出せているのはDOCOMOのみ。
今回、i-Phoneを出すにあたり その恩恵を受ける事は出来ません。なぜなら DOCOMOからは出ない事がはっきりしているからです。
その上、DC-HSDPAなどはi-Phoneが対応していないことと、1.5Ghzや1.7Ghzで使われるので この特殊な帯域では対応していないわけです。
つまり、WEBを見るのが速くなった(Wifiで)とか 大容量の添付ファイルの付いたメールも大丈夫(Wifiで)、高精細なHD動画すら 遅延なく再生できます(ただしWifiで)とかでは 普段SmartPhoneを電車の中で使う人にとっては全く恩恵を感じる事は出来ない訳です。
で、前述の 最も大きなダメージを受ける可能性があるわけです。
このダメージの大きくなるというのは その次を出したときに大して変わらないのじゃないか?と思われることで そのスパイラルに入ったらハードウエアメーカーは首をくくるしかないわけです。
 
じゃあ、明日からLTEをはじめますといったところでWiMaxで尚 80%を下回るエリアしかないのですし、LTEは本当にピンポイントに都会のみという状態ではとても今日から初めて納得のいくところには至らないわけです。
発表したところで絵に描いた餅となるわけです。
じゃあ、SmartPhoneメーカーが欲しいのは何と言っても高速な回線です。
高速な回線さえあれば 2倍になった速度を実感してもらえるわけです。
じゃあと言いたいところですが キャリアさんは大得意先でもあるわけですから言いたいことも言いにくいわけです。
もっと言うなら パケット定額性廃止など、寝耳に水の あれほどネットに特化させろと言っといて!! と憤懣する気持ちを抱いている事でしょう。
 
もっと言うと、通信速度が上がるという事は同じ通信方式だとすると 通信している時間を短くすることが出来ます。
例えば画面にJPEGの写真を表示させようとして 1分かかるのと10秒で終わるのであれば 同じ通信方式であれば後者の方がずっとバッテリーの消費が下がるわけです。
つまり、回線速度が遅いとバッテリーの消費も大きくなってしまうわけです。
アンテナをたくさん立てて 電波が切れないようにしてもらって、その上で安定して高速の回線を提供してくれることを望んでいるわけです。
技術でカバーしろと言われそうですが 例えば地下鉄に乗っていて 駅から出たらアンテナが切れて次の駅に着いた時にアンテナが立ってなかったらイライラしますよね
つまり切れている状態から復帰まで数秒しか待ってくれないという事は 数秒の単位で切れている間アンテナを探すという処理を行っているわけです。
これを 1分に1回とするならもっとバッテリーの消費は下がるわけです。
 
ユーザーは 世論が示す通り高速で安定した通信を望んでいるわけです。
そして以外にもメーカーも求めているわけです。
その上で キャリアがあるわけですが・・・・ キャリアはコストと効果の兼ね合いのバランスを取りながら運営しているわけです。
今日の株価を見て驚くわけですが、端末の1機種のことでキャリアの評価が変わってしまうという事なら このバランスは実はどうでもいいんじゃないかということが浮き彫りになってしまうわけです。
極端な話 端末の確保さえうまくいけば そしてうまくユーザーを引き込む政策さえ立てられれば 回線の補強などに使うお金よりそちらに力を入れたほうが うまく回るんじゃないかと勘違いをキャリアが起こす可能性があるわけです。
もっとも、どのキャリアもそうですが このご時世に純益は驚くほどあげているわけです。
例に出して悪いのですが、東電と比べても負けず劣らずかと思ったりもするわけです。
表に出ているものなどは氷山の一角なのですから。
そう思えば・・・なんて思ったりもしたりして
written by HatenaSync