PDAのVGAについて

少し調子に乗っています。
今日も少しだけ真面目な話。
VGA(Video Graphics Array)ですが、用語としてはPCの用語になります。
PC互換機と言われていた時に、640x480の解像度を得て 初めて日本語を快適に使える環境をユーザーは手に入れました。
と言うのが、年寄りの言うPC時代のエポックメイキングな出来事です。
今でも、雑誌の名前に残っているDOS/VのVの部分です。
で、今のPDAのVGAなのですが ちっともVGAではありません。
これは規格的にはSVGAになります。
どうも、言葉の誤解と言うものはすぐに広まることと、歴史的にVGAの時代を過ごしていない人達が多いからしょうがないのですが。
まず、大前提として VGA、SVGAは解像度を示す指標ではありません。
VGAにはいくつかのモードがあり
 640x480 16色
 320x200 256色 等あり
ここに示したものはこれでも最高解像度です。
ビデオメモリーでは、150kbyteほどのメモリーしか使ってません。
SVGAはそれをメーカー問わず拡張したもので
 640x480 256色も SVGAに該当します
(後にVESAが統一します)

で、用語の間違いはこれぐらいにして
VGAとSVGAにはハード的に大きな障壁があります。
もちろん、スピードを要求しなくても良ければともかく
やはり、解像度が上がっても快適に使いたい(今で言う動画再生ぐらいは出来て欲しいってところですか)という要求があって、高解像度を表示できるだけではVGAからの買い替えが起きなかったのです。
で、搭乗したのが「グラフィックアクセラレーター」というものなのですが
コンピューターの画像は、ビデオメモリーと言うメモリーにCPUから書かれた物を映しているだけです。
故に、大きな問題が
一秒間に30回ぐらい(これはいろいろ)書き換えられている画面
その度に、CPUを止めて メモリーを読み込みに行きます(いまはいろいろ回避する方法があります)
つまり、一秒間に30回 何をしていてもコンピューターは停止します。
また、例えば全画面を赤で塗りつぶすとなれば それだけのメモリーにデーターを書き込む間 コンピューターは止まります。

最も安易な解決方法はCPUを二つつけて、画像部と演算部に分けるのですが、画像を扱うことは、CPUにはそんな得意なことではないのです。
例えばpentium4プロセッサーは一度の処理で、32bitのデーターを読み書きします。
これは、命令を処理するのに特化したためです。
しかし、現行のグラフィックチップは、128bitのデーターを一度の処理で読み書きできます。
勿論、グラフィックチップは逆に複雑な命令をこなす機能はありません。
ただ、全画面塗りつぶし とかいう命令は 単純計算で4倍の速度で終了してくれます。
また、グラフィックに使うメモリーのコントロールをグラフィックチップが行っているので、計算中にCPUが止められることもありません。

で、PDAなのですが 640x480 のフルカラーですと約1Mのメモリーを消費します。
そろそろ、CPUの片手間ではつらい時期に入ってきました。
VGAにすれば(液晶の技術の問題もありますが)快適になる事が解っていてそこまでなかなか到達しないのは理由があります。
で、今回PXA270シリーズの発表がインテルより行われました。
この目玉は、あまり話題になっていませんが私はオプションのチップセットにあるのではないかと思っています。
ソニーのTH−55等思ったより遅いCPUで検討しているのは、チップ内に低速で継続的に処理しなければいけない部分(例えば音楽)、高速で突然処理が重くなったりする部分(画像系)を専用に処理するチップを統合しているからのようです(内部は多くが秘密なので予想です)。
で、結論なのですが
多くのPDAがPXA255で作られています。
もちろん、リビジョンが変わってPXA270になってもそうは変わらないでしょう。
で、少しの($20)ぐらいでVGA解像度を手に入れられるなら(液晶コスト含まず)上位機種に採用するメーカーも増えてくるかも?(あくまでもかもですよ)
さあ、6月(何を根拠に?・・・)を楽しみにしましょう。
 
って、文章は似合いませんか?