上げたり下げたり

今の携帯機器のトレンドは、USBからの充電です。お陰さまでというかずいぶん助かっています。いつか書いていた、USBハブは未だかつてHUBとして働いたことは無いですが携帯充電器としては、八面六臂の大活躍。小さいACアダプターのお陰ももって大変重宝しています。
しかし、現在のPPCは多くの場合実際の電圧は5Vでは動いていません。電気と水は高いところから低いところに流れると言うことで、高い電圧で低い電圧の電池に電気を送れば効率よく充電されます。勿論電池の耐性が持てばなのですが・・・・
で、たとえば携帯電話にしてもPPCにしても3.7V近辺の電圧を使います。最近では3000mm近い電流量を持ったものもあるようですが。
じゃあ、そのPPCにみんながやるように「USB キーボードを繋ぎましょう!!」となったときにキーボードは電源の必要の無いバスパワーで動きますから便利となるのですが・・・、ちょっと待てとなります。
3.7Vの電圧のバッテリーからキーボードを動かすために5Vを作る為には昇圧する必要があります。まあ、低いところから高いところに(大きく意味が違うのですが)持ち上げるのに使うエネルギーも電気でまかなうので、それだけで電気を消費します。
逆に言えば、高圧の(比較論です)バッテリーを持つsigmarion3は、そういった意味では楽にそういったことが出来るのでしょう。外から見ればその程度ですが、これが中に入ると又話が変わる。しばらくの間は5Vが電子回路の当たり前、何も書かなければ5Vなんて時代があって、そのあと省電力(発生する熱を抑えることも当然省電力)とか回路のパターンのラインの効率化、ノイズの低減、スイッチングの精度の向上と色んな事情があって、同じ回路内でも電圧の違う部品が並びだします。
コンピューター用の電源は、古くは 12V 5Vだったのですが、今は12V、5V、3.3Vの見かけ上三つになり CPUの傍にそそり立つレギュレーターで、1V台(CPUによって違うので一概に何ボルトとは言えないので)に下げられています。また、これが、強大な電気を消費するCPUですから変圧回路の発生する熱も半端じゃないのですが・・
これがPDAにおいても同様で、今やCPUは1Vだったりそれ以下だったり・・
しかし、他の部品はそうでもないので、信号が通るたびに 上げたり下げたり。
技術オタクのCPU論としては面白がっていますが、結局表示や入力系多くのものが付いてこないことには革新的な長時間駆動は難しいのでしょうね。
let‘s Noteに付いているHDDは(今はどうか知りませんが)特殊なもので、コントロール系は3.3V駆動。モーター他の駆動系には5Vを流しているようでお陰でそれが判るまでは他のドライブとの換装が出来なかったそうで、その電源ピンを落とすことによって装着を可能としたらしいです(考えてみれば乱暴な方です)。これは、HDDの制御回路にまで省電力を求めた結果ではありますが、逆に、松下ほどの発言権があったからこそできたと言う噂も・・・
次期、ZaursにはHDDが搭載されるとか噂が立っていますが、あれも十二分に電気を食う存在です。
ただ、CPUとHDDの中間にPDAにしては大容量なキャッシュを置いたりしてHDDのアクセスを強力に減らしてゆくとか して実現すればフラッシュメモリーを使うより低消費で動くかもしれません(もっとも電源切ったときに、フラッシュかHDDにそのメモリーの内容記録しに行かないと駄目かとは思いますが・・・
ただ、一つ前で書いていたように、CPUx3+DSP+RAMのように1チップ化が進むとそれも、夢じゃないかと・・・
ただ、機械オタクとしては、総てが統合されてしまうと ロット数が増え多くのメーカーがハードを共用し何処の機械も同じように成ってしまうことに成るのではと、またつまらぬ心配を・・・