迷走するBT

この機器はプロファイルが登録されていないから使えない・・・・とか、今のところ機器の種類が増えれば増えるほど その対象となる機器との組み合わせに気を使わなければ成らなくなっています。
例えば、BTヘッドフォン。
携帯電話用で現在出されているヘッドフォンは、ヘッドセットとしての機能を持っているものが多く両方に使える商品です。
では、この商品は ヘッドセットに属するものか、ヘッドフォンとするものなのか? 若しくは両方の機能を持った、新しい分類に属するべきなのか・・・
恐らく、時代がそれを決め、決まった方向に転がり落ちて行くのですがそれでも無線に対しての期待は大きく、徐々に浸透してゆきます。
これが、PCの場合。デバイスドライバーのようにダウンロードしたソフトウエアーで接続しその中にプロファイルを登録していく形であればどんな新しい商品がでても対応できます。おそらく、PDAでもそんなに遠くない世代にそうなるでしょう。
ミドルウエーアーのようなもので、仮想デバイスを作りそこに登録されたプロファイルを読み込むことで動くようになってゆくのでしょう。
しかし、これが携帯電話やその他の機器の場合どうでしょう?
携帯電話はどちらかと言うと、それでもキーボードか付き ディスプレイもあります。勿論JAVAとかBREWとかでプログラムも動きますから対応そのものは難しい機器ではありません。
その先、ビデオデッキやテレビ その先もっと言えば 冷蔵庫やオーブンが接続されるとどうなるのか?
現在は、CAT5のネットワークケーブルを繋ぎ動いています。そのままWifiに繋ぎかえればいいだけなのですが、それをBTでする方向も捨てられたわけではありません。
人が、体の回りに纏う全てをコントロールする規格として発生しているわけですから それが例えば携帯電話であり それを使ってコントロールするものが 風呂釜であったりビデオだったりすれば持ち歩く機器は一つで済みます。そうするのであれば わざわざWifiとBTを両方つけなくても 片方で済めばと・・・そうなる可能性は捨てきれません。尤もコンピューター間はやはりTCP/IPの呪縛からは離れられないと思いますが。
その際、最低限必要なもの。それはまずスピードです。
現状では、BTヘッドフォンで音楽を聴きながら・・・とすると電波の装置の問題もありますが音が途切れたりする程度の転送レートです。
知ってのとおり、Wifiは基本を繋がることだけに持っており、そこを流れるプロトコルは有線を流れるものと同じものを利用しています。接続方法が変わってもその利用方法は基本的に変わっていません。新しい規格が 3種 4種と、後ろに控えています。
しかし、BTに関しては発表当初からは小改良程度に留まり現在も、次の規格としてうたわれながらも なかなか形になって見えてきません。
速度に関しても、早くなることは解っているのですが。
そして接続性に関しては、少し新しい動きが出てきました。
BT機器には、全て特定の容量を持った不揮発性メモリーを備え、プロファイルに相当するものを 利用機器からダウンロードする仕組みが。
勿論、仮想デバイスドライバーに相当するものがあっての話なのですが・・
今後、オーブンやテレビだけでなく 極端な話家の電話にもBTで繋がれば携帯電話を家庭の子機として使えるわけです。
もちろん、なにもBTを使わなければいけない訳ではないのです。例えばFmのトランスミッターでもいい訳なのですが、車で使っているとわかると思うのですが 3〜5チャンネルしかないので、よく混線します。
では、デジタルの電話なら混線しない・・・と思うのですが 意外に同じメーカの電話を隣が使っていて通話はできないものの、ベルは鳴ったりします。歩いて使うものにそんな混線があったらたまりません。ゆえに、BTのように規格化されたものが重要に成って来るのです。
ところが、その規格の新しい波にも問題があって 最初は限定された接続を想定していたものが、対応する機器が増えてグローバル性を求められてきました。そして、今の仮想ドライバーのような汎用I/Oのサポートは、その特性上クラッキングの可能性を示唆します。
勿論、多くの防衛策が図られ 認定されたユニットしかダウンロードできなくなるのでしょうが そういったものは開発者個人の倫理観でコントロールされる部分が多く、またハッキングを志すものとしては格好のターゲットとなります。
安全と利便性の相反する要件をいかにクリアするかの問題ですが なかなかこれと言った結論は出ないのでしょう。
どちらにしても、今のBT機器は互換性を持たない機器が出てくるでしょうし そういった汎用部分も機器に合わせて何度もモデルチェンジし メーカー毎の拡張があり、最終的に落ち着くところまではまだまだかかりそうです。