モバイルな重さと携帯性

今回発表になったザウルスの重さが、約300gかなりヘビーな筐体になっているようです。
小型のHDDを搭載したから? 液晶が大きいから? CPUが変わったから?
結果的にはそのバッテリーの重量増が原因でしょう。
わざわざ、その点での不評を買う覚悟で出してきたのでしょうから 恐らく連続利用時間の長い機種になると思うのですが・・・
もともと、linuxザウルスはその性格がPDAというより、小型PCと言う性格の強い商品でしたからそちら方向への進化と言えばそうなのかもしれません。
さて、しかし 気になる重量。
他のものは、200g近辺をうろうろ。携帯電話に関しては100g以下は当たり前という状況においてです。
小型PCと呼ばれるものの中で、昨日販売が始まったと言われるOQOを初めとするマイクロPCが400g代中ごろ。連続利用時間が2時間程度と考えるとPDAとしてよいかどうかの問題は有りますがかなり軽くなってきていると思います。
搭載しているHDDはCFタイプの1インチ ニアなHDDでは無く1.8incのHDDで標準はともかく 30Gぐらいまでのラインナップがあります。メモリーも単純比較は出来ませんが、256M〜512Mというところ 800x600か1024x768(600もあり)のタッチパネル付(無いものもあるようです)、1GクラスのCPUと考えればかなりすごいと言えるでしょう。機種によっては無線LANやBTを装備しています。
サイズの問題がありますが、少し前のデスクトップPC並みであると言えるでしょう。
150gつまりPDA一台分の差でPDAがPCに成るとしたらどうでしょう?
私を基準に考えることが間違えていますが、現在(これを書いている今) CLIEのSJ−33、AXIM X3i(買って嬉しいので持ち歩き)、の2台でほぼ新しいザウルスと同じぐらいの重量でしょうか?
ただ、これから出張なのでその為の電源装置も持って歩いています。
PCのアダプター(W2用ですからそれでも小さいほうです)、USB HUB(以前も書きましたが ここからCLIE、携帯等は充電されます)AXIM用アダプター(マイクロパワーを流用)、くるくるケーブル3種持っています。
実は、携帯ビデオビューワーとその充電器も持っています。
で、前者を総て合わせた場合 その重量は明らかにPDA以上のものがあります。
それ以外にも必要な人は、キーボードやモバイルバッテリーと呼ばれるバッテリーも併用した場合実はかなりの重量を持って歩いていることになります。
勿論、遊び用途(もしとん、仕事で扱われている人もいらっしゃいますが)なので我慢するのは本人だけと言う状況ですのでそれはそれで良いのですが 一般的な用途ではそうでもないようです。
最も顕著な例が、ノートPCで アメリカの記事でも良く出てきますが 「あんなものが出来てから荷物が増えた」と酷評されています。
もっとも、見てれば判りますが日本では机に置きっ放しにしか成らないA4のフルサイズノートを大事そうに大きな鞄の中に入れて動いています。そして、空港では柱の傍のベンチが人気で、そこでコンセントを挿してキーボードに向かう人達の姿を良く見ます。
大体、会社から支給されるノートPCはそういた種類のものが多く苦労をさせられます。
そういった機械とPDAを比べた場合、価格的にもサイズ重量的にもメリットが大きいような気がします。
その方向性を向いているのであれば、そのサイズや重量が増えてゆくのは進歩なのか退化なの難しい判断となるでしょう。
また、PCとは違う別なものとするなら、HDDを付け液晶解像度を上げとPCと同じ方向に向かってゆくと PCの小型化に後ろを取られるような気がします。
先日、トランスメタの基調講演で小型のPCの見本が見せられていました。といっても先日紹介したマイクロPCではなく PCカードの中に総てを仕込んだPCのサンプルを。
過去にはPCMCIAのカードの刺さるPDAも珍しくありませんでした。そしてその筐体が必要とされているのは、電源と表示デバイスとデバイスソケットのみでこのカードを挿せば小型PCの出来上がりとなります。勿論、そういった用途に作られたものではないと思いますが将来的に、そういったPDAの登場も決してない事ではないと思わせるものでした。
現在のPDAのサイズぐらいで、液晶とバッテリーが搭載されていて(勿論デバイス間の速度が間に合わない技術的問題はあります)PCのカードを差し込めばマイクロPCになり、チューナーカードを挿せばテレビ、カードインターフェースのDVDドライブをつければ動画プレーヤーのようなものですら可能にします。
本体は一度買えば買い換える必要も無く、そのまま会社ではデスクトップに差し込んで使う。セキュリティ的にも利便性から言っても無い選択ではないと。
そう考えると、PDAのPC化は両手離しで喜べるものではないかと・・・
確かにHDDの搭載で、多種アプリケーションに対応します。そして今まで実行できなかった種類のアプリケーションも実行できます。ユニット型のプログラム構造にすれば必要なプログラムだけ読み出して実行できるようになっていますし、また、linuxの持っているSWAPメモリーを使えば HDDの容量が続く限りのアプリケーションも実行可能になりました。
しかし、その際最も問題になるのはPDAの軽快さであり、アプリケーションの鈍重さになるでしょう。
ワープロアプリケーションを選択して、文字が入力出来るようになるまでに 10秒ぐらいの待ち時間とか 表計算はそれ以上。画像ビューワーもそれ以上。
最初のワープロソフトは200K少々で動いていましたが現在は40Mぐらいがwindowsの世界です。同じ進化を遂げるとどんどん辛くなる気がします。
あと、商品の価値を付属ソフトの豊富さで売りにする傾向が見えてきたような気がして・・
何とかが付いてるこの機器、TH−55DKもそうですし、SLC−860もそうでしょう。
今回も、商品のポイントに辞書が上げられていますが 必要の無いユーザーもいます。
DELLがアメリカの市場を席巻したときに、PCを購入したときに不必要なソフトを削除するコストも含めてDELLの安さが際立った訳で 同じ方向に進まなければよいなと・・・
いまだ、私はリリースを見ていないのですが どうなるんでしょうか・・・

いえ、決して嫌いじゃないですよ 新しい何かの付いているハードは・・