PC−98 vs DOS/V

タイトルの意味の解る人はかなり昔の人?
私はDOS/V派を4の頃から始めていまして、香港に旅立ったのですが・・・・
PC−98シリーズは日本にあるPCの90パーセント超のシェアーを持っていました。(互換機含む)
もちろん、それがおかしい事ではなく日本語と言うコンピューターにとっては非常に理解しがたい言語を使っていた国では往々にある話なのですが、ASCIIの256文字で表現できないほど文字の数が多く、8×8ビットのドットでは表現しきれない漢字という複雑な図形の文字を使っていますからPCのメモリーが小さく、速度が遅い時にはハードウエアーの支援を受けずに快適に使うことなど出来なかったのですから。
私個人の感覚では、i386SX 16Mhz辺りが分岐点だと思われます。
速度の向上したことで、全ての問題が解決したわけではありませんが僅かずつじわじわ増えていったDOS/V派が 一気に増えたのがwindowsというソフトウエアーの発売だったのですが・・・
画面解像度が高解像度になり、フォントは数種類を選択しながらOSが利用すると成った場合 付加されたハードウエアーは何の役にも立たずただのコスト増加パーツになりました。
また、NECのシェアは圧倒的であったので日本国内の対抗他社と比較しても量産によるコストダウンが期待できましたが(勿論、開発費が掛かっているので安くは無かったです実際)いくら多い販売台数も世界のそれにはかないません。
海外(台湾やシンガポール)で安い人件費で大量生産されるDos/Vと呼ばれたIBM互換機の価格との比較と言うことでは勝負にはなりません。
また、初期の段階で日本に輸入されたのは 現在で言う「e−machine」を筆頭とするショップブランド(今の図式は違うとは思います)と呼ばれる開発はせずに現在市場にある部品を組み合わせて自社商品として売る 会社の商品ですから価格差の一番開くべき いわゆる当時は十分な保障もないような商品と比較されたのですからたまったもんじゃない。
その後、富士通が売れば売るほど赤字になるという バーゲン価格で日本のPC市場を荒らしまわるという図式を持って、日本市場のPCの勢力図が書き換わってしまいました。
って、歴史の授業のようなことを見てもしょうがないとは思うのですが 昨日のCebitの記事を見ていて思い出しました。
現在、非常に好調なAU、ようやく王者らしさを取り戻しつつあるDOCOMO、そして、起死回生の一手を模索するボーダフォンという風に国内は見えているのですが 目を世界に向けたらどうなんだろう?
勿論、AUのWINというのは現在言われる 3Gの要求するべきデータ転送速度をもち、FLASHという武器を身につけ 携帯電話ながら驚くべき多彩な表現を手に入れています。恐らく近いうちにテレビも見られるようになるでしょう。
しかし、これは世界の基準の中にはありません。
もともと、日本の携帯電話の殆どはPDCと呼ばれる形式のデジタル通信で行われています。
電波は限りある資源なので、近接した国で混線しないようにとかどういった機器がどの周波数を利用するとかは国によって違います。国際法できめられて再配分可能な電波域に 国毎に割り当てをきめるのですが、その割り当ての問題と 通話はデジタルで暗号化されて届けられるのでその方式によっても携帯電話に種類が生まれます。
日本の多くはPDC、AUのみがCDMA方式で通信されています。
世界的には、一部CDMAもありますがGSMという形態が殆どです。
余りにも世界中が ばらばらだと混乱するので3GというW−CDMAを使った方式にしましょうねと 決めようとしている訳なのですが それに現在賛同しているのが DOCOMOとボーダフォンです。
AUも将来的には対応する訳なのですが。
現在だけを考えれば、既にDOCOMOとボーダフォンは世界で一般的に使われているSIMカードと呼ばれるカードに電話の情報を書き込まれて そのカードが識別情報になり電話機に差し込んで初めて自分の電話になるという方式になります。
簡単に言えば、海外で買ってきたW−CDMAの携帯電話機に自分のSIMカードを刺せば国内で使える時代が近づいていると言うことです。
勿論、大きな問題があります。法律違反になるということです。
電波法という法律があって、日本国内で使う通信機はちゃんと登録をして認可を受ける必要があります。海外の携帯電話を日本国内で使うと犯罪になります。
もう一つは、画面の表示や 各キャリア毎に設定されたネットとの接続部分です。
いわゆる、I-modeとかボーダーフォンライブとか言う奴で ここに関しては独自の認証方式を使っている場合があるので利用できないようです。
勿論、日本語が出ないことも大問題でしょう。
でも、この先はソフトの問題なのです。ハードウエアーの問題ではないのです。
サムソン、BenQ 等々と韓国、中国のメーカーの台頭が最近目立っています。そのメーカーが国際市場に向けて安価な携帯電話を数多く出荷し始めた場合、現在のキャリアが一部開発コストを負担して作られる携帯電話の開発の図式が変わってくるかもしれません。
機能さえ満ち足りていれば、ソフトウエアーの書き換えで日本向けにするだけで非常に安価なコストで導入できる訳です。
そのソフトも、昨日出てきたようなWindowsOSにHDDを搭載した携帯なんかでは非常に安易に対応が出来ます。
ボーダフォンからは現在数機種、海外の携帯電話のソフトを書き換えられ日本で利用できる物が販売されています。
現在、「Nの悲劇」なんて週刊誌にタイトルを付けられたりしていましたが、折りたたみ式携帯電話の発売で、一気にシェアを大きくしたNEC製の携帯電話が対抗他社に追われてシェアを落として困っているらしいことを比喩した物らしいですが いつぞやの図式を連想させる物です。
勿論、現在の争いは日本国内メーカーの物ですが この後そう遠く無い未来に世界中のほかのメーカーとの争いで、国内メーカー対海外メーカーで同じ争いが行われるかもしれません。
先日、韓国で携帯電話機を見ていると3万円弱ぐらいで電話機がありました。白黒の液晶のいわゆる唯の電話機です。しかし、考えてください どのキャリアからの援助金もなくてその価格です。私の持っているX−PROもPalmOSの搭載された携帯電話でカラーの液晶 予備電池まで付いて同等の価格。ただ、これは幸いにもGSMで日本国内では使えないので日本には入ってきません。
しかし、キャリアの援助があっても3万円以上する電話機のコストが負担になればそういう機種がW−CDMAで入ってきてもおかしくないですよね。
そういえば、DOCOMOがその負担金の負担の重さに700シリーズの製造コストの安価なFOMAをラインナップしたとか・・・
意外に、そう遠くない未来かも・・・・・